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国盗り狂騒曲~下剋上☆戦国浪漫譚~  作者: 由木 ひろ
風林火山編
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第一死合い プロローグ

小説二作目になります、よろしくお願いします!

今回は戦国を舞台に選んでみました・・・

歴史が全く分からないので、歴史、時代考証なしの中二病発症中の作者の妄想です。気楽に読み進めて頂けるとありがたいです^^


評価、感想などもらえると嬉しいです!!



部活を終えて家に向かう一人の少年。

後ろから一人の少年が走って来て、前にいた少年の肩を叩く。


「レンジ、お前も今帰りか?」


「ああ、タケシか! もうじき試合が近いからな!」


「それより、今日夜9時のテレビで『Ⅾ・Wウルフ』生出演するらしぜ!!」


「マジか! あ、でもその時間、じいちゃんの道場行ってるから見れないな・・・」


「残念だな! 録画して見るしかないんじゃね!」


「ああ、そうする。でも新曲のサビのギターソロ最高だよな~」


「わかる、わかる。あそこしびれるよな!

じゃあ、俺帰りに買い物して帰るから行くわ」


「又な!」


「ああ!」


クラスの友人と今流行のミュージシャンについて語り合う、どこにでもいる高校生。


俺の名前は赤城蓮二あかぎれんじ。今年から高校生だ。

部活は剣道部。家に帰ってからは、じいちゃんがやってる剣道の道場でもうひと頑張りだ!

小さい頃からじいちゃんにしごかれているおかげで、中学の最後の大会では県内四位まで行けた。

高校ではインターハイ優勝を目指す。やるなら一番取らなきゃな!

悩みは、背が小さい事かな。昔から並ぶ時は何時も先頭にいる。一番先頭は気分は良いがなんか複雑・・・

きっとみんなより成長が遅いだけで、高校卒業する頃にはみんなを見下ろしてる予定・・・

家族は、妹とじいちゃん、そして俺の三人。両親は三年前、車の事故でこの世を去った。

両親がいなくなってから、じいちゃんが食事の支度をしてくれていたんだけど、とにかくマズイ。一度文句を言ったら、はぶててそれ以来、コンビニ弁当になった。

うちは収入がじいちゃんの道場経営しかなく不経済だし、何より妹の健康を考え俺が料理をする事になった。

じいちゃんは剣道一筋で後はからっきし。

赤城家は炊事、洗濯その他全て俺がやっているのだ。




レンジはうちに着き玄関の扉を開ける。


「ただいま~」


「おかえり~」


小学一年のレンジの妹の千恵美ちえみが出迎えに出て来る。

手には何やらノートの様なものを持ってレンジに差し出す。


「なんだチエミ?」


チエミから受け取った物に目を通す。小学校の連絡帳だった。

そこには今度の学芸会の出し物で使う衣装を各自用意するように書いてあった。


「何の出し物やるんだ?」


「白雪姫!!」


「チエミが主役なのか?」


レンジの問いかけに無言で首をふるチエミ。


「じゃあ、何の役なんだ?」


「小人・・・」


しょんぼり答えるチエミに向かいレンジは、


「小人だって大切な役なんだぞ!

 お兄ちゃんが主役に負けない位、最高の衣装作ってやるからな!!」


「うん!」


レンジの言葉に満足したのかチエミは嬉しそうに答えた。



赤城家では育ち盛りの妹の服代もバカにならないので、レンジが出来るだけ体に合わせて服を製作していた。

レンジ本人の私服も、ズボンなどが擦り切れて来たらロックっぽく加工してうまく誤魔化していた。


学生服から私服に着替えエプロンをつけ、台所に立つレンジ。

器用にフライパンを操りオムレツを作る。

手早く盛り付けを行いテーブルに並べる。


「チエミ~、ご飯出来たぞ~!」


「は~い!」


お絵かきをしていた妹も椅子に座り、二人して手を合わせて食事を始める。

レンジは妹の学校での話などを聞きながら手早く食事を終わらせ、


「これからじいちゃんの道場へ行ってくるから、お留守番よろしくな!」


「わかった!」


いつもの会話を交わし、剣道具を担いで家を出るレンジ。

レンジの家から道場までは、歩いて30分かかる。

暫く歩いていると、

(ゴロゴロゴロ)

暗くて空は見えないが、雨雲が近づいてきてる様で、風もだんだん強くなってきた。

(やべ~道場までもつかな? 傘持ってきてないぞ!)

レンジの心配をよそに、空からは大粒の雨が降り出した。

道場への道を急いでいたレンジは雨宿りの為、寺の入り口にある門の下で雨が通り過ぎるのを待っていた。

雨はやむどころか横殴りに変わり、レンジは門の隅に移動して横からの雨をしのいでいた。その時、

(ドカ~ン)

物凄い轟音と共に足元では地響きが伝わってくる。

近くに雷が落ちたと直感したレンジは、興味本位で音がした方へ歩き出した。

寺の本堂をぬけ、更に奥に進むと、雷が直撃したのだろうか、巨大な楠の木が、木の上から引き裂かれ炎を上げていた。

その炎に目を奪われていたレンジだったが、目線を下にやると古井戸があり、その穴の中から青い光が漏れていた。

青い光に誘われるようにレンジは井戸を覗き込むと、突如強い光に包まれてレンジは意識を失ってしまった・・・・・・































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