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今日から俺は
「俺は今日から実家に住む‼」と宣言した。
「わかってるんだろうなぁ?早朝トレーニングもアリ。学校から帰宅後もトレーニング。夕食後もトレーニング」
「それが承知で戻ってきたんだよ」
「司兄もオモシロ人間だねー。夜ごと両親の営みが聞こえる家にさぁ」
――!?
それからというもの俺は空手に励んだ。「あー、莉子さん来ないかなぁ?」などと思っていると、煩悩だーと瓦が俺目がけて飛んでくる。
――夜ごと、煩悩まみれの親父に言われたくない
「親父ー、鏡月さんはいらっしゃらないのか?」
「忙しい方だからな」
――そうなのか…
「お嬢さんはどうなんだろう?」親父が言う。
「お嬢さんを招待したらどうだ?」
――親父楽しんでやがる…でも、いいな…
翌日
「鏡月さん、うちの道場に来ませんか?」
「え?今日?うーん。確か予定ないはずだから、行ってもいいかな?」
「もちろん!」
――やったぜ!俺‼
「それじゃ、道場で」
ああ、地に足のつかない…。でもここは男の見せ所だ!
しかし、事態は司の予想を大きく超えていた。