未来へGO!
「司君、これでいいかな?」と料理の味見を求める。
そこに素っ裸の俺が現れる。
「きゃっ」と可愛い声を上げたのは、学年でもそんなに印象がない亜子だ。
「司くーん」と俺(大)に助けを求める。俺(大)は俺に服を着せた。
「亜子、この男と二人で話をしたい」そう言って俺(大)は俺をもう一つの部屋に連れて行った。
「どういうことだよ?」俺が問う。
「俺(大)は亜子と結婚して子を授かっている」
「マジかよ?で、話って?」
「あの時、銭湯に行っただろ?実家の風呂だったらこうはならなかったんだ。多分。」
「莉子さんと結婚して、財閥の企業に就職してってか?」
「そうだ」
「亜子だぞ?お前今考えられるか?」
「全く」
「だろ?」
「でも子供授かって、幸せいっぱいじゃねーの?」
「俺は未だに就職できてねーんだよ!」
「それはご愁傷様です」
「つーわけで、お前は戻り次第実家で空手に励め!莉子さんは空手が大好きだ!むしろ財閥の一族が空手大好きなんだよ!わかったか!」
「承知しました。銭湯はここら辺にありますか?戻りたいんですけど?」
「近くに健康ランドっぽいのがある。この時代銭湯ってのは絶滅した…」
「ありがとうございました。では、お幸せに!」
――あれはキツイな。空手頑張ろー
俺は健康ランドっぽいのから戻った。