表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイム銭湯~タイムマシン  作者: satomi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/30

莉子、本気の司を見る

1カ月後道場にて

「莉子、足の具合はどうだ?」

「こんな感じで、もう腫れてないよー」

「どれ?」腫れてた部位を軽く押した。壊さないように。無反応。

「親父!莉子の足の具合どう見る?」

「お前、触診したんだろ?自信ないのか?」

「ない。俺は力加減がわからないから握力で骨を砕いてしまうかもしれないし…」

「ありうるところが嫌だな」

「俺が触診してもいいか?司?莉子さん?」

「お願いします」

「師匠なら信頼できます」

――親父は信用ならんが

「まぁ、完治だね。ただし、同じ攻撃は食らわない方がいいな今は。と言うことを踏まえ、組手。司と莉子さん」

――どうしよう?

「莉子、Tシャツだよな?」

「うん?」

「胸に俺の手当たるけどいいのか?」また莉子は赤面した。

「俺、目隠しするか?」

「感触はあるでしょ?それにハンデってなんか余裕ですーって感じ」

――余裕なんだもん

「始め」

 開始直後、莉子の目の前を上段回し蹴りでかすめた。

「一本、そこまで」

「ふぅ、莉子を傷つけないで勝ちにいくの難し~‼」

「よし。司、俺と組手だ。莉子さん見てて。こいつが本気で空手やるとこ」


「俺審判な」

――親父、セルフ審判ズルい

「じゃ、始め」

 道場の空気が変わった。攻撃と防御のくり返しで勝負がつかない。どっちにも莉子にはスキが見えなかった。

「あ、莉子さん」と親父呟く。その一瞬司にスキが生まれて、勝負はついた。

「師匠、卑怯です」莉子が言う。

「あれは作戦だよ」物は言いようってやつだな。

「莉子、どうだった?」

「なんか、すごかった。司、やっぱり強いんだね。私、司の弱点なのかなぁ?」

「ほれ見ろ!親父があんな手を使うから莉子がネガティブになったじゃねーか!」

「お前が守るんだろ?」

――返す言葉もありません


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そっか〜。他の門下生がいないし、莉子さんと司君の組み手ばかりで女性相手+婚約者相手で手加減してるから、莉子さんは、司君の本気を見た事は無いんだね。 まぁ〜無差別に飛んでくる瓦をいつも迎撃してるから、強…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ