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煩悩まみれの道場

道場で

――莉子来るかなぁ?

「煩悩退散ー!」と親父が瓦を俺に投げつけてた時に、莉子はやって来た。

「師匠、失礼します!トレーニングはスパルタなんですね(笑)」と莉子が言うので、

俺はすかさず莉子の耳元で「そうやって笑うと可愛いな」と囁いた。

すると莉子は赤面、「師匠、着替えてきます!」と道場から家の方へと去った。

――どうしよっかなぁ?このままうまくいくといいんだけど…

 莉子が戻ってきた。親父命令で俺と組手ということだ。

「こないだは俺負けたけど、今度は絶対俺勝つよ?俺の方が段位上だし」

「それはわかんないわよ!」

――うーん、何故怒り気味?

 親父、審判で試合形式の組手が始まった。

 組むと当然だけど、男子は素肌に道着着てるから素肌見えるんだよね。女子はTシャツ着てるかもだけど。

「やっぱり、空手してる人の体はいいと思うんだよね」莉子は言う。

「親父でも?」

「親父って師匠?たまにキスマークついてるけど…」

――おい、それはイカンだろ!

「恥じらいはないの?」俺は聞く。「ない」と応えられた。

 普通は「きゃあ、恥ずかしい」とか腰砕けになるとかあるんだけどなぁ。

「うーむ、じゃ筋肉の勉強でもしながら組手しようか?」

「随分余裕じゃない?」

「だって、莉子より俺の方が余裕で強いんだもん。いつでも勝てる」

「それなら、すぐ勝って見せてよ」

 お言葉に甘えて、寸止め正拳突きで一本取った。

「なんで当てなかったのよ?」

「痛いでしょ?俺みたく腹筋割れてたりボクシングやってたりしない限り」

 また親父から瓦が飛んできた。俺は素手で割った。いつものことだ。おっと莉子のカバーはちゃんとした。

「筋肉の勉強する?」

「知ってるからお断りします」

――釣れないなぁ。このままロマンティックな展開にいくんだろうか?


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― 新着の感想 ―
司君は、タイムスリップした未来の自分のアドバイス通りかなり空手の腕前は上がってるんだよね。普通は、不意に飛んできた瓦には反応出来ないしね。投げつける師範も師範だけど笑笑。莉子さんは、まだ謎なんだよな。…
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