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第2話 『見知らぬ、天井』

ごめんなさい

気がつくと身体が浮いていた。


「えっ…?何これ…。え?」


夢子は辺りをキョロキョロと見回す。

明らかに視点が高い。


「木のてっぺんから落っこちた気がしたんだけど…。あっ!私飛べるようになったんだ!」


確かに夢子は飛べるようになっていた。


しかし『幽霊』としてである…。


「これは間違いなく夢ね! うわーい!空飛んでる!!たのしー!!」


空中をぐるぐると飛び回る夢子は、ようやく地面に向かい合う。

そこで信じられないものを目にした。


「し、死んでる…!!」


明らかに手遅れとわかる、制服姿の女の子。

さすがの夢子も、それを見たら状況を理解する。


「わ、わたし…?」


すぐさまその場に急行し、自分の死体と向き合う。


「うおおおおおお!!私じゃねーか!!!飛べるようになったと思ったら幽霊になってたのかよおおおお!!」


考えもしなかったおかしな状況が続きパニックに陥る夢子。

自分の頬も掴めないため、夢かどうかも確認出来ないのだった。


「落ち着け、落ち着くんだ私…。クレバーになるんだ…」


落ち着こうと目を閉じて深呼吸をする。

心を落ち着かせ、目を開ける。

すると、さっきまでとは違う光景が目に飛び込んでくるのだった。

謎の文字。

自分の死体の側に文字が表示されているのだ。


名前:金石夢子

職業:異世界の高校生

年齢:17

状態:死亡(幽体)

レベル:1

スキル:●●●●


「な、何これ…」


恐る恐る文字に触れてみる。

『死亡(幽体)』の部分が『異常なし』に変わる。

その瞬間、ビューンと自分の体に吸い寄せられ、さっきまであった浮遊感が無くなる。


「あ、あれ…。重みがある…。え? 生き返った…?」


すくっと立ち上がる。


「うおおおおおお!!生きてる!!生きてるぞー!!」


しかし、さっきのはなんだったのだろうか。


考えても仕方がないので夢子は歩き出した。

ここでこうしても仕方がないと思ったのである。

お腹すいた何か食べたい。

その思いだけで森の中を彷徨い歩く夢子であった



◇◇◇



ここで説明せねばなるまい。

夢子は超偶然に偶然が重なり出来上がった魔法陣によって召喚された。

なんの力も持たず、この世界で蹂躙されるはずが、召喚されて5秒もせず死んだ。

しかし、その時不思議なことが起こった。

高所からの衝撃を受け、夢子の脳には有り得ない変化が起きたのだ。

わかりやすく説明すると『触れるはずのないものに触れてしまう』『見えるはずのないものを見れるようになる』ようになった。


通常の人間には認識できない部分を認識する新たな視点を得たのだ。


自分や他人の情報を得るのは、この世界ではスキルや魔法を使わなくてはならない難しい事であった。

しかし、夢子にはそれが見えてしまう。

しかもそれだけではない。

その情報を『書き換えてしまう』ことが出来るのだ。

偶然ではあるが、夢子は自分の死亡状態を書き換えて異常なしにして復活を果たしたというわけである。

説明終わり!!!



◇◇◇



森を彷徨ったが、結局人里は見つけることが出来なかった。

見つけられたのは果物と小さな小屋。

人が生活をしているという感じもなく、今日はここを使わせてもらうことにした。


森の夜は暗い。

なんの明かりもない暗闇の中で夢子はじっと天井を見つめる。


「見知らぬ天井、か…」


ポツリと呟き、メチャクチャ酸っぱかった果物の味を思い出しながら夢子は眠りについた。







本当にごめんなさい

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