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第14話『来ちゃった…』

一年ぶりです。すんません

「知ってる人…?」


夢子が不安げに尋ねると、映し出された映像から目を離さずスグルは答えた。


「この女性は僕の師匠なんだ…」


「師匠…?」


夢子が疑問に思うと、映像に映る師匠と呼ばれた女性の情報が開示される。


「へー!錬金術の凄い人なんだね!」


「ああ…もう…。軽々しく使いすぎだ!」


あれだけ軽々しく能力を使わないと話をしたのに。

注意しても聞き入れてくれない夢子に注意しようとするが、思わぬ返答が返ってくる。


「今回は使ってないよ。勝手に出てきちゃったんだよね」


「勝手に…?」


「知りたいなーって思ったら勝手に出てきちゃった」


「今までとは違うの…?」


「うん」


夢子はニコニコしているが、スグルは何か恐ろしいものを感じていた。


(そんなことって…。いや、でも…)


「ねえねえ。お師匠さん入り口探してるよ?」


「ああ!? そ、そうだった!!」


考え込んでしまったが、今はまず現実の問題を片付けねばならない。

スグルは頭を切り替え、映像に映る師匠を見る。


「僕に会いに来る理由なんて一つだ…。絶対に会いたくない…」


「そうなの?」


「うん…。錬金術に留まらず、幾多の才能やスキルを持つ人でね…。たくさんのことを教わったんだけど…」


「けど…?」


「僕が独り立ちしてからは…その、借金の申し入れにしか来なくてね…」


「なるほどなー」


夢子は手をポンと打って答える。


「つまりスグルくんはお金を取られたくない訳だね?」


「うーん…。お金を渡すのは構わないんだ…。でも、そのせいで師匠が何もしなくなってしまって…。尊敬していたいんだ、師匠のこと…」


「何やら難しいねえ…。あ、入ってくる」


「ええ!? わ、わ、どうしよう!!!」


コツコツコツ、と階段を降りる音がしーー


「スグルー? いるんだろ?」


まるで遊びにでも誘うかのように、朗らかな声が地下室に響くのであった。

短くてすんません

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