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名乗り上げるかどうかの辺りだったな!
そういえばずっと立ちっぱなしだったな、煎餅座布団しかないけど楽にしてくれ
話はまだまだ長いんだ、えーとどこまで話したっけ?
俺たちは上陸地点を離れ移動を始めたのだが、割と早いタイミングで山に入った
山に入った理由はこれと言ってないのだけど、とりあえず馬のデカさと速度で悪目立ちしているのが気になった、うん、大事な理由だな。
GPSで確認しながら獣道を押通っている
戦闘用ロボットを前面に出して、急きょ作った振動鉈と振動マチェーテを持たせて道を切り開いて貰ている、ついでに切り株もひっこぬいてある程度踏み固めてもらっているので、この時代では簡易街道の出来上がりである。
ちなみに、アレだぞ高○振動ナイフとか言うものは別にSFじゃなくて、超音波メスとか普通に使っているものである、刃物は振動させると切れるのだ。
さて、山を勝手に切り開いてザクザク移動してとりあえず目的地、長岡市辺りに到着した
なんでこの辺に来たかと言うと、信濃川が見たかったのだ!
観光も非常重要なもくてきである、俺のいた時代では記録でしか残っていない大自然を満喫するのだ。
流石に今朝のような騒ぎになっても困るので
ちょっとした丘の上を切り開いて簡易テントを展開した、あ、そうそう船は一旦明石島に戻して
お供の戦闘ロボ30体と一緒の36人態勢での移動だ、割とデカい感じである。
そうこうしていると
「たのもう!!」
誰か来たのである。
「某、長尾家家臣、新保新左エ門と申す! 主殿にお取次ぎ願いたい!」
早速ばれちった、一応この時代の作法にのっとって、戦闘ロボのαに対応に出てもらった
ああ、戦闘ロボは10人一組でα・β・Γと名づけたリーダーを置いてある、兵科はα組が騎馬鉄砲の殺人ロボットスキン、β組が長槍と垣盾の若はげ気味の運び屋スキン、Γ組は砲兵で見た目だけで100人は殺せそうなマチェーテのスキンとなっている、そうそう、移動しながら衣類は更新したぞ!
この時代でも違和感なしだ!
ほんで、ドタバタしながらこの時代に違和感のない様に体裁を整えたタイミングでαが新左エ門さんを連れてきた。
「そなたがこの丸山に陣を張られたのか?」
おお、割と殺気立っている、今朝の人とは違ってこの新左エ門さんは兵士を50人ほど連れてきている
そして、質問の内容からすると、俺が攻めてきた、、、までは積極的ではないにしても、外部勢力が介入してきたという判断をしたのだろう、、、考えてみれば首ちょんぱ時代なのだからそんなもんか。
「陣を張るような大げさなものではござらん、我々は海の向こう遥か南方よりこちらに来たのだ
諸国を見て回り、我らの力を認めてくれる方に仕官したくてな、その旅の途中なのだ」
おし、なんとなく強引に納得させるぞ!
「ぬ、ぬ、、、兵法家の旅とでも申すか、しかし、この人数で武装まで、こちらの安全が確保できない
のであればここでの逗留は許されん、おぬしらのの人数でも村など全滅しかねんのだからな!」
ぬおお、、いや、せめて今晩だけでもお願いしよう。。
「なるほど、そちらの事情は分かりました、こちらとしても安全の保障をしたところで信用の無いもの
ですからね、ここに我々の特産の澄み酒があります、これを一樽献上致しますので、今日一晩はこの
場にて過ごさせていただけないでしょうか?」
「たかが酒にそのような価値があると?」
お、ちょっとかかったぞっと
「ふむ、では一つ開けてみましょう。。」
目の前に樽をもってきて、丁寧に開けた
まあ、ただの日本酒なんだけどね、種類で言うと吟醸だちょっと香りの強い奴を選んでいる。
「お、おぉ、、これは都の澄み酒ではないか! これを樽で頂けるのですか?」
「ええ、もらってください、今晩の宿代と思っていただければ幸いです。」
よし、どうやら清酒は珍しいもののようだな、しばらくはこれで交渉できそうだ
そして、今日の寝床は確保できそうだ。
「わかり申した、わが殿にも報告しておこう」
新左エ門さんは樽をもって帰っていった。。。
「はぁ、、、なんだかうまくいかないねー。」
つかさが軽く乗っかってくる
「そうですねー、もう自分で国作った方がいいんじゃない?」
「そうはいってもどうしたらいいものか、、
まずこの時代で何をもって国というのか、そしておそらく寿命が相当違うこの時代の人と
我々の差、そこを無視しても自分たち以外の領民を集めるのは難しいだろう、どこかに潜り込んだ方が
楽なのは間違いなんだよね」
「確かにそうですねー、ここで大暴れしちゃうと魔王になって、仏敵にされちゃいますね☆」
元気そうで何よりである。
翌朝、とっとと後片付けをして、表に待機していた見張りの兵士さんに徳利で清酒を渡して出発した
酒はすごく喜ばれた、いいことをした。
今日は信濃川から千曲川に入ってもっと上流に行こう。。。
そうしよう。