17
勇者さまと魔王に別のテーブルへ連れて行かれてからは令嬢の視線が痛いほど突き刺さってくる。
勇者さまもなんでここまで頑ななのかしら。
もう少しこう、なんていうか、柔軟?
そう柔軟に対応すればよくないかな?
「だから面倒だから嫌なんだって。
後、勘違いされたくないから。」
誰に何を勘違いされるのか。
1人首を傾げながら考えるも答えは出ない。
まぁ、いいや、新しい料理を堪能しよう。
と言ってもさっきの肉料理といい大分食べたのですでにお腹がいっぱい。
お腹も満たされ、飽きてきた私は。
「そろそろ帰ろうと思うんですが。」
「そうだなー。
料理もあらかた食べたし。
コーラルが帰るっていうならオレも帰るかな。」
「そうか、なら私も帰るとしようか。」
3人の意見が一致したところで、さて退出時の挨拶は必要なのか?と悩み始めた時に。
「久しぶりだな。コーラル。」
将軍登場。
「お久しぶりです!
お元気でしたか?」
チュートリアラーの時のやり取りなんて微塵も感じさせずに挨拶を交わす私と将軍。
勇者さまは何か気づいてそうな目線を寄せてきてるけど、知らないフリ。
「あ、そうだ勇者、安心しろ。
俺は早々に攻略対象から外れたから。
無駄な争いはしない主義なんだ。」
チラりとこちらを見たかと思いきやそんな事を言う。
攻略対象から外れたって事は令嬢のアプローチはないって事よね。
「コーラル、何か忘れてないか?
ヒロインは光の令嬢
悪役令嬢はお前
その2人でオトコを取り合うんじゃないの?」
あれ?
そうだっけ?
取り合うって言われてもピンとこない。
ひたすらオトすのを頑張るのってヒロインだよね?
で、ソレを邪魔するのが悪役令嬢で、数多の困難に立ち向かってその先にある幸せを掴み取ったオトコとヒロインが手に手を取ってチャンチャンって展開だよね?
「え、そんな話しだっけ?」
焦りを滲ませる勇者さま。
まぁ、ヒロインなのかどうか怪しい光の令嬢と悪役と言われる私との接点が少なすぎて、取り合うのも邪魔するのも何もできてないけど。
そして突っかかってくるのは主に向こう側。
「コーラルの認識が違うと思うんだが。」
魔王も多少の困惑を滲ませている。
「まぁ、いいんじゃないかな。
コーラルの好きなようにやれば。
令嬢が気に入らないなら手伝うぞ。
それこそ悪役みたいじゃないか。」
楽しそうに話す将軍。
そうだなぁ。そろそろ私も何かした方がいいよね。
って別にやりたい事特にないんだけど。
家にいる美少女2が騒いでるだけで。
んー?
んーー。
よし、決めた!
ふふふふ、見てなさいよ。




