第二話
「みなのしゅーこれが目に入らぬか!普通自動二輪免許取ったりー!!」
いえーい!
うっしゃァ!長年の夢叶ったり!!
「べつに長年の夢でもなかっただろ。」
「うおっ、耕介今俺の心の中読んだ!?」
「っつーか、俺達はもう既に乗ってるし。」
「だな。カズは何で今まで取らなかったんだ?」
裕弥と耕介は、高校入ったらすぐに免許を取った。学校とかには乗っていけないけど、あると何かと便利らしい。
俺が持ってないって言ったら、何か意外がられる。
「だってめんどかったしー。しかもお前らの乗ってんのって原付じゃん!しかも一種!」
「充分だろ。」
「逆になんでわざわざ自動二輪なんだよ。」
そりゃ、普通自動二輪は金も時間もかかる。原付一種なら一日で取れるし。
でも制限が多いから、どうせならニ種って思ってた。
でもそれなら、十六歳で取れるもん取っとこーって。
「だってさ、二人乗り出来んじゃん。」
原付一種だと、出来ない。
「…ああ、彼女のためか。」
「なるほどな。」
十八になったら、車の免許取りに行く。
そんでドライブとかすんだー。
楽しみ!
それからは、俺のバイクで出かけることも多くなった。
けっこう遠出もした。
温泉行ったり、って高校生カップルが温泉かよって感じなんだけど。
ま、楽しかったし。
これからもっと色んなトコ行きたいよなー。