キャンバス
僕の心はまるでキャンパスのようで
赤、青、黄、橙、緑…
色んな色が混ざり合っている
そのキャンパスを僕は誇りに思っていた
でもある日を境に
僕の綺麗なキャンパスは
真っ黒に変わった
誰かに何か言われるたびに
黒色が重ね塗りされていく
僕は訳がわからない
いや
本当は知っている
見ないようにしているだけ
目を手で覆い隠しているだけ
もがき続けても
あがき続けても
叫び続けても
カラフルなキャンパスには戻れない
どうやったら戻れるの?
どうしたら戻れるの?
なんで戻れないの?
問いかけはキャンパスには届かずに
黒がまた塗り重なっていく
今日も
明日も
明後日も
キャンパスが
ピキッと音を立てて
崩れ落ちたのは
まだ先のお話