きくなよ
きくなよ
今夜も「ざ、旧娘部屋」と「ざ、台所」で、スマホの夜会は、はじまる。
きょうは、昨日予定を練っていたので、直球の電話スタート。
「大変よ。亀田課長転勤だって」
「亀田課長ったら、君たちしってるかい?の亀田課長でしょう?どこに、転勤?」と、響香は、伸子にきくと、
「きくなよ~」
と、太い声をだしてこたえてくれた。
まあ、これはきっと亀田課長のものまねで、結構似てるにちがえなかったかったが、響香は、亀田課長をまったくしらない。
それでもわらえる。
ふふって、わらって、
「どうして、おしえてくれないの?こまるでしょ?事務手続きが、、、、、左遷?」
「みかちゃんが、最高の笑顔できいたって、きくな(亀田課長の物まねで。)」
「きくな(亀田課長のものまね)
えきは、どこ?(美佳ちゃんのものまねの高い声)
きくな。(亀田課長)
最寄り駅は、どちら?(たぶん 上司Aのものまね)
きくな。(亀田課長)
どうして、おしえてくれないの?(美佳ちゃんのものまね。)
きくな。(亀田課長)
なぜ?(美佳ちゃんの甘い声で)
きくなって。(亀田課長)
寺の先だ。きくな。(亀田課長)
葬式会場の先かと、みんなふるえたわ。」
「あ、菊名ね。」
「そう、響香が、住んでいた、妙蓮寺のつぎの菊名なのよ。」
「へえ また行ってみたいわ。妙蓮寺。」
「そう、渋沢栄一さんのつくった東急電鉄の妙蓮寺」
「君たちしってるかい?一万円札のこの顔が渋沢栄一。
かれは、東急電鉄もつくった。
妙蓮寺のさきは、きくなよ、きくな、きくな
俺の赴任先もきくなよ。 やっぱりさみしいわ。課長の小話がきけないのわ。」