新龍馬伝
ある日の飲み会
「べらぼう、見てる?見てるわ。北海道、江別の蔦屋のもとのもとだと思ってら親近感わいてね。ちょっと違うみたいだけど。」
「ねえ。NHKの福山雅治さんが、坂本龍馬やっていたの覚えている?」
「覚えてるわ。」
「あのとき、はじめて、認知したのよ。福山さん。」
「坂本龍馬、いろんな人、演じているものね。」
「チャット gtpで遊んでいたら面白い話できちゃった。」
「きかせて。」
「知覧の町の横の枕崎。最南端。もしも、京都で、打たれ、急死に一生を得て、南、南へとの南下したら、きっと、枕崎にたどりつくであろう。もしも、それが、坂本龍馬だったならば、こんな感じらしい。
坂本龍馬と西郷隆盛の最後の劇
池田屋の夜、坂本龍馬は剣戟の響く京の闇を駆け抜け、九死に一生を得た。
「もう、京はあかん……これからは新しい地に向かわんといかんぜよ。」
そう呟くと、龍馬は南へ向かった。目指すは薩摩。
霧島の山々を越え、桜島を望む地にたどり着いた龍馬は、薩摩の盟友・西郷隆盛と再会した。西郷はすでに時代の波に飲み込まれようとしていた。新政府との対立、西南戦争の予兆——すべてが彼の肩に重くのしかかっていた。
「おはんも苦しゅうごわっどな、西郷どん。」
「龍馬……生きちょったか。いや、おまんが生きていたんは、やはり天の思し召しじゃろう。」
二人は語り合った。幕末の志士たちの未来、新政府の行く末、日本という国の在り方。
そして龍馬は一つの提案をする。
「西郷どん……ここで死んじまうのは、惜しいぜよ。」
「惜しかとはおまんのほうじゃろう。」
「いいや。おいらはもう役目を終えた。だが、おまんは違う。おまんが真に目指す国づくりは、まだ終わっていない。だから、生きるべきぜよ。」
「しかし、今さら何を……」
「策があるぜよ。」
龍馬は「ある劇」を仕組むことを提案した。名付けて**『西郷隆盛 死亡劇』**。
城山の決戦の日、西郷隆盛は弾丸を受け、仲間たちに介錯される。
——そう見せかけて。
影武者が討たれ、本物の西郷は密かに姿を消す。夜の闇に紛れ、南へ南へと向かう。
龍馬は西郷を連れ、さらに南へ進んだ。彼らがたどり着いたのは、鹿児島県の枕崎。枕崎は鹿児島県の最南端に位置し、東シナ海に面する漁業の町である。ここは太平洋への入り口とも言える地で、黒潮の恩恵を受け、日本有数の鰹漁業の拠点として栄えてきた。穏やかな海と豊かな自然に囲まれたこの地で、彼らは新たな計画を練った。
「これで、おまんは自由ぜよ。」
「……じゃっどん、これから何をすべきか。」
「新しい日本を、遠くから見守るがよか。今はまだ、人々には“伝説”が必要ぜよ。」
こうして、西郷隆盛は歴史の闇に消えた。
その後、枕崎の港で、一艘の小舟に乗り込む龍馬と西郷の姿があった。
「さて、西郷どん、どこへ行くぜよ?」
「龍馬……おまんが考えちょった、北海道ちゅう地に行ってみるのも、面白かもな。」
「おもしろい!新しい日本を作るなら、北の大地もええかもしれん。」
月明かりの下、小舟はゆっくりと沖へと進んでいった。
——こうして、明治の日本は、彼らが密かに見守るなかで歩みを進めていったのである。
影武者の命を犠牲にすることなく、計画は成功した。西郷は新たな人生を歩み、龍馬また新たな道を求め、共に旅立ったのだった。」
「坂本龍馬も、北の大地きたかも?」
「その話も、亀田課長すきそうね。」
「いけるかも」