【男の娘007】ガーネットの旅立ち レディアント家との断絶
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「レディアントさん。それはいささか虫がよすぎるのではないですかね。もうガーネットさんは、うちの子だ。返せと言われて返すわけにはいかないんですよ。」
「そこをなんとか、ベジタルさんお願い出来ないだろうか。うちとしてもまた上流貴族として、立て直したいのだ。ガーネットの力があればそれがたやすくなる。それにここまで育てたのは私達によるものだろう。返してくれてもいいじゃないか。」
「レディアントさん。ダメなものはダメだ。うちとしても、辺境に来てくれる女の子は貴重だからね。前はちょっとあれだったが、今のガーネットさんはうちとしても大歓迎なんですよ。」
「そこをなんとか出来ないだろうか?嫁となれる女の子ならもう一人いる。そこにいるダイナと交換でどうだろうか?この娘は器量もいいし、見ての通りガーネットに劣らず美人だ。きっとマッシュ君の言いお嫁さんになるよ。」
「ちょっとお父様、なぜそこで私が引き合いに出されるのですか?私は嫌ですわ。そんな辺境に行くなんてわお姉様が行くことで決まったではないですか。」
「ダイナ黙りなさい。これは当主としての判断です。子供の意見の挟める内容ではないのだ。」
と、ピリッとした声でダイナを叱る。元お父様は、大変私にご執心になってしまったようだ。もはや恥も外聞も、口約束も、そして、残している愛娘との関係もない。
「お義父様。大丈夫ですわ。ここは私にお任せください。」
と私はお義父様の代わりに交渉の席に立つ。というか、私がその交渉材料で交渉の条件になっているのだけどね。
「レディアントさん。昨日私とした約束を覚えていますか?」
「いや覚えていないな。どうだいガーネット?うちに戻ってくればまた裕福な暮らしをさせてやれるぞ、そんな辺境の過疎っている家で農作業をして、暮らす必要はないんだ。上流貴族の方とまた婚約させてやれる。どうだ、お前にとってはいいお話だろう。それに、レディアントさんなんて、ヨソヨソしいじゃないか、さっきみたいにお父様と呼んでくれていいんだよ。」
もう完全に元お父様は下手にでている。私の不祥事で下がった株以上に、私の使った魔法で株が爆上がりしたようだ。完全にマウントは私がとっていることになる。
「嬉しいお話ではありますが、私はもうベジタル家の一員ですわ。レディアントさんには、育ててもらった恩はありますが、それも先ほどの結納金で相殺されましたし。何も思い残すことはありませんの。」
「なぁ、ガーネット、好きなものはなんでも買ってやる。だからお願いだ。もう一度家へ帰ってきておくれ。」
果てには、家族のもの、ベジタル家、そして、家臣がいる前での泣き落としまでしてきた。よほど、逃がした獲物が大きかったようだ。
うん、ごめんね。こうなることはなんとなく分かってたんだ。
それに私の価値はきっと、今考えている範囲では収まりきらないよ。逃がしたのは小さな魚でもなく、高級魚の鯛でもなく、数千万の値段がする鮪でもないんだよ。きっとジュゴンのような希少性の高い価値になるよ。
「レディアントさん。先ほど、結納金が支払われた時点において、私とあなたは何の関わりもありませんわ。それにこれがその証明書ですわ。まさかこの契約すらも、破棄するとはおっしゃりませんよね。」
私は昨日元お父様にサインしてもらった契約書を出して皆の前にみせた。口頭での約束なら破棄できたかもしれない。でもこうして書面になって、サインまでしているのだ。言い逃れは出来ないですよ。
「くぅ~~~。まさか、ここで昨日のやり取りが出てくるとは。」
「あなた、あの書面はなんなんですか。せっかく私が優雅にまた社交界に出られるチャンスですのに、あんな紙切れ一枚で手が出せなくなるなんて。。。。」
ハンカチを口にくわえながら、悔しがる元お母様。
はしたないですわよ。もう、お二人とも貴族としての品格もないようですわね。
「ということで、この話はもうしないで頂けますか?不愉快ですので。さぁ行きましょう。お義父様。」
と言って、お義父様の腕を抱きしめてペガサス車へと促した。
マッシュ君はその成り行きを眺めていた。レディアント家の人々は泣き崩れている。没落して、絶望していたところに大きな光の希望が出てきたから、期待が大きくなったんだろう。しかし、その希望も一瞬にして消されてしまった。
もう過去には戻れないわ。私もレディアント家も。またねフルーテス、私とあなたは友達だもの。またきっと会いに行くわ。と心の中で言って、小さく手を振った。
フルーテスも気付いてくれてのか、他の人にわからないように手を振り返してくれた。
うん、それがいいよ。レディアント家の人に見つかると、私と繋がりのあるフルーテスは辞めさせてもらえなくなるかもしれないからね。
「へ~これが、ペガサス車なのね」
真っ白い白馬の背に白い大きな翼が4枚生えている。それが2頭で大きな幌を引くようだ。
これで飛んだら、幌がかたがって落下しそうな気がするんだけど、きっと魔法かなにかで大丈夫なのよね。
でも、素敵。一度でいいから、おとぎ話のようなペガサスに乗って空を飛んでみたかったんだ。
私とお義父様、そして、マッシュ君の3人が乗ったところで、業者の方が鞭を使い、ペガサスに飛ぶように指示をだした。
どんどんどん高度が上がっていく。
わ~~すっご~~~い。本当に私空を飛んでいるんだ。夢みた~~~い。しかも女の子の姿で。試しに頬っぺたをつねってみる。痛い。
夢じゃない。私はここで生きているんだ。
改めて、私は異世界に転生してきたことを実感するのであった。神様転生させてくれてありがとう。
「お義父様、おうちに着くまでどのくらいかかるのでしょうか?」
「うん、通常の馬車だと、片道4~5日はかかるが、ペガサス車なら、半日で着くことが出来るよ。今なら夕方までには着くだろう。」
よし、時間はた~~っぷりある。向こうに着くまでに大切なことを決めておかないとね。
「お義父様。マッシュ様、家に着くまで時間もありますし、お話したいこと、そして、確認しておきたいことが幾つかありますの」
お義父様とマッシュ君に緊張が走る。お義父様はさっきの私と元お父様とのやりとりを見て、油断できないと感じたようだ。
マッシュ君の方は、傍若無人の悪逆令嬢のイメージが強いせいか、無理難題、罵詈雑言をまた浴びせられるかと、感じているようだ。
二人ともそんなに緊張しないでよ。相手は、18歳のいたいけな少女なんだよ。
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