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ギルド スノープリンセス2 勇者編 反逆②

「誰ですか!ここは下界民が来れる場所ではありません!」

此処は16評議会議場。14人の女神が俺たちを睨みつけた。

「この方たちは、わた・・・・ぐばぁぁぁ」

ティナが前に出て説明をしようとした瞬間、腹にアルテミスの蹴りが入る。

床を転がりながら壁に激突。気を失った。

「私がオブザーバーとして呼んだのよ!下界の勇者ケインさんとアリスさんです。処分なら甘んじて受けるわ!でも話は聞いてあげて!」

14人がザワついた。

俺たち勇者チームは、『ヴィーナス家お抱え』と言うことになっているからだ。

「ケイン。旗色が良くないの。今、ティナを議会から切り離したら不味いわ。ヴィーナスの威厳を失い訳には行かないのよ」

アルテミスが小声で言う。


如何に議長でも、此処は天界の最高意思決定機関、16評議会。下界の俺たちが来てよい場所ではない。ティナでも処分は待逃れない。アルテミスは自分を犠牲にして、ティナを守ろうとしたんだ。

「はぁ、気持ち良かったわ。いつかこのバカ娘に、思いっきり蹴りを入れたかったの。私の首と引き換えなら安い蹴りだったわ」

お、おう。ストレスたまっていたんだな。分かる気がする。

「聞くぞバカ女神共!地球の救済放棄って、女神としてどうか?だぞ!」

まぁこの状況でもアリスは強く出るよな。ヘコヘコ媚びたりはしない女だからな。

「それとティナの不信任って、誰が言い出したかだぞ?手を挙げてみるぞ」

女神の弱い所『責任なんか取りたくない』。議会としてなら強気になれるが、個人となると腰が引ける。アリスは個人を炙り出す行為で、主導権を握ろうとしている。

「早く手を挙げるぞ!ヴィーナスに逆らう愚か者は誰だぞ!」

止めが女神たちが恐れる権力者、ヴィーナスの名前を出すことだ。

が、1人が立ち上がる。


「あなた達には関係のないことです!天界のルールは天界で決めます。いかにヴィーナス家のお抱えチームでも、議会に関して口を挟むなど、分を弁えなさい!」

ホーーーーこの部屋に、俺以外にも勇者が居たとはな。

「ケイン、説明してやるぞ。私たちが議会に関与する理由をだぞ」

俺は議会室のテーブルに両手を置く。

「俺は来年ティナと結婚する。婚約が成立している今、既にヴィーナス家の一員だ。妻になるティナが議長を下ろされることに、ヴィーナス家の一員として不満を持っている!誰がヴィーナス家に逆らうのか?俺は覚えておく必要がある」

ほぼ正論。権力者の立場からは・・だが。

「誰がティナの不信任案をだした!」

もう手を挙げられる奴はいない。議会としてなら兎も角、個人でヴィーナスに逆らえるほどの勇気はない。

さっき立ち上がった女神も座り、私は関係ありませんと、編み物を始めている。

「アルテミス。採決だ。ティナの不信任案に賛成する者に挙手させろ」

直ぐアルテミスが採決に入る。

「賛成0。反対14で、本案件は否決します」

アルテミスが言うと、疎らな拍手が起こるが、アリスが14人を睨みつけると拍手は大きくなる。

議会は完全に制圧した。

「次は地球の救済放棄案だぞ。議会として『地球の救済』を議決するぞ!」

もう逆らう者はいない。満場一致で『地球の救済』が決定した。

「流石はケインね。天界の最高意思決定機関まで『脅す』し、天界の決定を『ビビらせて』覆させるなんて、あり得ないことをするわ」

褒めてるんだよな?それ?

「これで公に動けるぞ。ティナも議長のままだぞ」

ああ、目的果たした。帰るか。

結果は十分だった。だが2日後、思わぬ反撃が来る。



「ケインさん!事件です!大事件です!」

大が少ないから、普通の事件だ。

「16評議会が『地球救済』を覆しました!また空間固定と時間凍結処置に切り替えました!」

脅しが効いてない?なぜだ?

「マスゴミに情報がリークされたんです。マスゴミ各社の報道で、ハイパーブラックホールが世間の知るところとなりました。『1つの世界のために、全世界を危険に晒すつもりか!』と、市民たちが声を上げ、議会が民意に屈した形です」

「遣られたぞ。奴らワザとリークしたぞ」

ああ、やられたな。天秤の重さが違う。一般市民の女神としては、当然の反応だ。

「民意は厄介だぞ。無視すればヴィーナスの求心力は益々落ちるぞ」

ああ、ここは議会無視で動くか?

「ティナ、ヴィーナスには議会を支持するよう伝えろ。表向きは民意を優先した形にしておく。俺たちは勝手に動くから、ティナも天界へ戻っていてくれ」

俺が言うがティナは首を振る。

「私はケインさんの妻です!夫が行く道を共に歩みます!議会の決定なんか、糞くらえです!」

その議会の議長が糞くらえって言っちまった。

「良く言ったぞ。それでこそ妻2号だぞ。でも今回は、天界そのものが反対に動くぞ。ヴィーナスの権力は使えないぞ」

民意と言う建前があるからな。俺たちは天界の意向に逆らう形になる。

「はい。覚悟しています。母には絶縁状を送ります。お年玉と結婚祝いだけは、振り込むように書いておきます」

その覚悟があるなら万全だ。ティナがヴィーナス家から離れれば、ヴィーナス家の影響は減る。


「アリス、俺は戻れそうか?」

ここから地球へ行くと、女神に追跡された時、閻魔との繋がりがばれてしまう。いったんカモミールへ戻る。

「戻れるぞ。実験済みだぞ。ケインロボを攻撃しようとした時『借金を返さないと戦闘は認めないぞ』と言ったぞ。奴らは渋々『わかった』と答えたぞ。勇者が分かったと言った以上、反故の心配はないぞ」

アリスの策で、借金漬け計画は成功したようだ。

根が真面目だから、正論には逆らえない。俺たちとは違い所だな。

「良しカモミールへ戻り、作戦会議だ」






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