表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/143

ギルド スノープリンセス2 勇者編 オラシオン①

勇者ランク、堂々1位の登場です。ケインたちはどうするのか?

「あの子たちも、笛の力に屈した、と言うことですか」

王宮から、遠くの山を見ながらヴィーナスが呟く。

「ケインさん、逃げることをお勧めします。オラシオンに勝てる者はいません」

それが正解だろう。でも、逃げ回っていても何れは見つかる。

「一度手合わせしておくぞ。どれ程の物か、見ておくぞ」

アリスが言う。俺も同じ意見だ。

「迎え撃つ!全員戦闘態勢だ!」

俺の指示で、全員が表に出る。



「ヴィーナス様、申し訳ありません。できる限りの抵抗はしましたが、笛の力に負けてしまいました」

いかにも好青年のオラシオンは、ヴィーナスの前に膝ま付き、礼儀正しく言う。

「私たちは、そのケインと言う男を殺したくて仕方ありません。この欲求に抗うことができません」

並んで言うのがオラシオンの妻『ヘーゼル』。

「ティナの旦那様になる方です。ケインさんは殺させません。どうしても・・と言うのであれば、担当女神として、あなた達を『敵』であると私は宣言します」

ヴィーナスは布団を被ったまま、前に出ると強く言う。

オラシオンとヘーゼルが立ち上がる。

「ケインさん、あなたには申し訳ないと思っている。世界を守る勇者を、世界を守っていた私が手を下すと言うことに、私は自分が情けない。だが、この欲求には逆らえない」

「私たちのターゲットはケインさん、あなただけです。他の方には危害を加えません。どうか私たちに殺されてください」

正面から堂々と『俺だけが狙いだ』と宣言し、隠すことなく『他の方には危害を加えない』と言う、オラシオンとヘーゼル。

凛とした態度、礼儀の正しさ。確かに王道勇者だ。風格も俺とは比べ物にならない。


「いいぞ、ケインが相手をしてやるぞ。蘇りし勇者オラシオン、どっちが上か、勇者ケインのチームとして、正々堂々と戦うぞ。現役の強さを見せてやるぞ」

アリスが言い返す。

「そうしてもらえると助かる。勇者ケイン、尋常に勝負だ」

オラシオンは腰の剣を抜く。聖剣触死は怪しく輝いた。

「先に謝っておくぞ。ヴィーナス、ごめんね♪だぞ」

アリスはヴィーナスに一言謝った。

「アリスさん、私に謝罪は必要あり・・・」

と言った瞬間、セイレーンの魔道砲がオラシオンたちと、軸線上にいたヴィーナスを襲う。

「お母様!!!」

ティナが叫ぶが、ヴィーナス程の神女神なら死にはしないだろ。


「ヴィーナス様、お怪我は?」

勇者オラシオンは無事。しかもヴィーナスを守る余裕まであった。

「不意打ちとは勇者らしからぬ行為。あなたは勇者のプライドが無いのですか?現役最強勇者ケイン」

ヘーゼルは俺たちを睨みつける。

「不意打ちにも対応してるって聞いたぞ。パーフェクトキャンセルがどれ程のものか、見ただけだぞ」

アリスがヘイヘイと言う。

「私のことは聞いている、と言うことですね。では、この聖剣触死についてもご存じ」

オラシオンが聖剣触死を高々と掲げた瞬間・・・・

「ケインさん、死んでください!」

一瞬で俺の前にオラシオンが現れ、剣を振るう。だめだ!避けられない!

「ケイン!!」

アリスも反応できなかった。だが・・・

「婿殿!!」

アイリスが俺を突き飛ばす。聖剣触死は俺の胸の上を素通り。

「・・・ママ・・・」

しかし、突き飛ばしたアイリスの袖を切り裂いていた。

「タ、タイムだぞ!ティナ時間を止めるぞ!」

アリスがタイムを要求。そして指で空中に四角を書く。

ビデオ判定だ!

「ああ、なんと言うことだ。私としたことが・・・」

「服だけなら効果は出ないわ。肉体に触れてさえいなければ・・」

俺以外には危害を加えない。そう宣言したオラシオンとヘーゼルも、ティナが神の加護で映し出すスロー映像を見入る。

「セーフだぞ。ママは生き残ったぞ」

超スロー映像で確認できた。触死はアイリスの手首をぎりぎりで躱していた。

「では戦闘を再開します。元の位置に移動してください」

ティナが言うと、オラシオンとヘーゼルは安心したかのように「危なかった」「よかったわ」と言いながら元の位置へ・・・

「神の加護!空間固定です!!」

ティナが空間固定でオラシオンたちの動きを止める。

「今だぞケイン!」

ああ、任せろ!

「ケインスペシャルだ!!!」

後ろ向きのオラシオンたちに、前もって仕込んでいた俺の必殺技!ケインスペシャルをお見舞いだ!虚数世界の攻撃!受けてみやがれ!!


九重から放たれた虹色の光がオラシオンたちを直撃。


だが、まるで効いていない・・・ピンピンしていやがる。

「おいおい、流石にこれはないだろ?」

「そうです。女神がタイムをかけてたのですよ」

少しはダメージ食らったように、見せてくれても良いだろ。俺の必殺技だぞ。

「何言ってるぞ?ティナは『では戦闘を再開します』と言ったぞ。開始の合図をしてるぞ」

アリスが食いついた。

「女神は元の位置へ戻るようにと言った!戦闘開始は元の位置に戻ってからだ!」

ほー。流石の王道勇者も反論し返すか。

「私たちは戻ったぞ。だから戦闘を開始したぞ。どこが悪いかだぞ?」

言い合いになればアリスに負けはない。

「はい。その通りです。ケインさん達が元の位置に戻ったのを確認したので、私も勇者チームの一員として神の加護を使いました」」

当の女神から仕掛けたんだ。文句は聞かない。


「どうやら、君たちは・・・」

言いかけたが、止めたあたりが紳士だ。だが、冷静でいられるかな?

「オラシオン、ケリをつけましょう。この方たちと長く戦いたくはないわ」

ヘーゼルも呆れた表情だった。

「ティナ!ピー!ケインを守るぞ!」

戦い方は、今まで得た情報から分かっていた。

ティナが俺に抱き付くと、マオの肩から飛んだピーが巨大化して、俺たちに覆いかぶさる。

「くっ!!」

完全に隠れた俺に、オラシオンは舌打ちをした。

「私たちは攻撃だぞ!ヴィーナスを狙うぞ!!」

奴らは俺以外に危害を加えないと宣言した。ならば俺は仲間に守られていればいい。

そして、セイレーンの魔道砲からヴィーナスを守ったように、担当だったヴィーナスを傷つけたくないと思っている。

奴らに攻撃が通らないのなら、ヴィーナスを狙えばいい。

防戦一方になる。


「き、貴様ら!!神女神様に!」

「やめなさい!ヴィーナス様に何を!?」


こうなると手心を加える連中ではない。ヴィーナスにも容赦ない攻撃を始め、オラシオンたちはヴィーナスの守りで手一杯になる。


その間に、俺はティナとドロンだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ