ギルド スノープリンセス2 勇者編 読み違え③
次回は木曜日0:00過ぎか8:00頃更新します。
ディーバ!!!
戻った俺たちを待っていたのは、俺が嫌いな女神、ダントツNO1のディーバだ。
ディーバは地球担当の女神だ。
過去に俺は、地球を守る勇者としてディーバに召喚された。
あの腐った世界、日本を守ろうとした俺は、剣を所持していたという理由で『銃刀法違反』とかで収監された。
ディーバは分かっていて、俺の醜態をあざ笑い、楽しんでいた。
ティナが目を付けていた俺を奪うことで、ティナに勝った気になる。それがディーバと言う女神だ。
「久しぶりねケイン」
五月蠅い!お前と挨拶する気はない!
「あら、ご挨拶」
しらっとしやがって・・・カモミールから俺を奪おうとした事もあった。
貴様だけとは話すらする気はない。
「ケインは私と部屋へ戻るぞ。何の用かは知らないぞ。ティナ、相手は任せるぞ」
アリス達が頑張ってくれたおかげで、俺はディーバの軟禁から逃れ、カモミールへ戻ることができた。
アリス達もディーバを良くは思っていない。
「婿殿、ディーバさんはクソ女神ですが、ご用件は重大ですわ。お話を聞いた方が良いですわ」
俺とディーバの関係を知るアイリスもクソ扱いだが・・・重大?なのか?
「女神ディーバ、あなたの話を聞きます。ケインさんから10m離れて話しなさい」
ディーバは素直にティナの言葉に従い、壁際まで離れた。
「その実験って、危険なのかだぞ?」
ディーバの話によると、地球が、ある実験をしようとしているってことだ。
「多少はね」
科学班に相談した方が良いか?
「ケインさん、ある程度科学が進んだ世界では、普通に行われる実験です。ですが稀に『危険な物質』を生成することもあり、実験の際は、担当の勇者と女神を待機させ、万が一に備えています」
ティナが説明してくれた。
「今回の『超大型ハドロン衝突型加速器』が、他の世界の規模と比べて、若干大きいこと。それが懸念材料よ」
ディーバが付け加えた。
「実験に勇者の待機が必要ですの?魔物が呼び出されるとかありますの?」
確かにだ。今までに1度もそんな依頼はなかった。
「はい。ハドロン型は、セイレーンさんの魔道砲とシステムが似ています。規模はマイクロ単位ですが、高エネルギーが発生します。もし予期せぬ事態が起きた時、世界が危険的な状況になります。なので世界を守る勇者が居る必要があります。勇者は何もできませんが、世界の危機に勇者不在では、女神の立場が無くなります」
女神的な理由って訳か・・・。
「現在地球は勇者チームは不在。なので、元地球の勇者に、チームの派遣お願いしようと思ったのよ」
ディーバが来た理由はそれか?
「今、俺は忙しい。居ても居なくても同じの仕事に手を貸す時間はない」
俺じゃなくても、ほかの勇者で問題なさそうだ。それにディーバの元での仕事など、まっぴらごめんだ。
俺は断った。
「女神ディーバ。勇者ケインは、本件を断りました。他の勇者を『天界勇者課、暇な勇者派遣センター』で探し、万全の対処をお願いします」
ティナがディーバに伝え、ディーバは諦めて帰って行った。
科学班に相談・・・詳しく話を聞く・・・感情的な判断・・・
後に俺は後悔することになる。
「婿殿!エラーの世界でランク15位ですわ!」
「ケイン、天界防衛隊から援軍要請だ!」
「やばいわよケイン!ロトの世界で暴れている勇者チームは、300人の大所帯よ。ランクは200位」
相変わらずアイリス、レナ、セレスの3人で依頼を受けるが、次々と蘇る勇者の討伐依頼は後を絶たない。
俺たちの忙しい日々が続いていた。
「ケインさん!大変です!大事件です!」
またティナがスッ飛んでくる。
「もういいぞ。そのセリフはお腹いっぱいだぞ」
なんか胸焼けしそうだ。
「マジで大事件なんです!。『勇者 エレノア』のチームが蘇り『タリスの世界』で暴れています!」
エレノアだと!?ランク2位のエクセレントの表チームか!?
「はい。姉が説得に出ていますが、まったく聞き入れてもらえません」
ティナから事前に情報を貰っていた。
勇者ランク2位、勇者エレノアチーム・・・勇者エレノアは『風の妖精』と呼ばれたエルフで、その力は850ヘクトパスカルだそうだ。
仲間は7人、全員が風属性。エレノアは台風を武器にした勇者だ。
「ハウル、魔獣軍から派兵を頼む。王都を守ってくれ」
俺は魔獣王のハウルにカモミールの防衛を頼む。
「セイレーンで出るぞ!今回は全員参加だぞ!通信は留守電で対応するぞ!」
事前に得た情報から、アリスはセイレーンを呼ぶ。俺たちはセイレーン本体に乗り込んだ。
「頼むぞセイレーン。今回は台風との戦いだぞ」
アリスがセイレーンに言う。セイレーンは機械族13番機として作られた、魔道兵器『セイレーン』の制御システム。同型機のセレスと同じ顔で同じスタイルだが、セレスのようなエロさはない。
支援機のルピとルカを従え、3人でセイレーン本体を制御する、エロくないセレスなのだ。
「お任せください!海の上なら私は無敵です」
『海の覇王』その名は伊達ではない。下に水さえあれば、セイレーンは無敵だ。だが地面の上や水が無い所だと、ただ飛ぶだけの球体になる。
「ママとマオ、ウリエルは右翼バルコニーで待機だぞ。私とケインとティナは左翼バルコニーだぞ。レナとセレスとナナは非常口だぞ。地上戦に備えるぞ」
セイレーンには、左右に収納型バルコニーが付けられ、俺たちはそこから魔法攻撃をする。
「セイレーン発進だぞ!」
アリスの命令でセイレーンは動き出す。音もなく宙に浮くと、ティナが開いた大型ゲートに進む。
「ねぇさま、ゲート確認」
「ねぇさま、システムオールグリーンです」
ルピとルカからの声が届く。
「行きます!セイレーン!ゲートイン!」
俺たちはタリスの世界へ繋がるゲートに入った。




