表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/143

ギルド スノープリンセス2 星猫編  雪姫、憑りつかれる①

「これが・・・不屈の雪・・・」

ソーマが、私の部屋にあるギルドフラグに目を奪われる。

「うん。ギルドの旗。スノープリンセスの魂の御旗だよ」

目をキラキラと輝かせ見ている。

「この御旗の元で、雪姫は金剛鬼や金剛鬼姫と勝ったんだよな」

「うん。世界を守り抜いた雪姫さん、素敵でした」

まぁ、悪い気はしないけどね。


「違うよ。私だけが素敵だったわけじゃないよ。ラムタの魔導士たち、剣士たち、魔人族、兵隊さんたち。世界が1つになり、世界で戦ったんだ。世界が1つに成れなかったら、私たちでも勝てなかったよ」

そう、世界で戦ったからこそ、私たちは勝てた。

「でもよ、海底世界で見た、雪姫とスノープリンセスは、ああ!言葉なんかに表せねーよ」

「うん。震えちゃったよね。この旗の元に集うスノーの人たち。真っ赤な燃える世界で、白く輝く雪姫マスターに」

えへへへ、良い子たちだ。

「リアちゃん、二人にお茶とお菓子ね」

リアちゃんは、は~いと言いながら部屋を出る。

「オヤジが言っていた。スノーは他のギルドとは違う。導火線は短いが、根は多分優しく、胸はないが、心は多分広いギルドマスターが、世界を守護しているってな」

なんだ?褒められたんだよな?バッカスは私を褒めてるんだよな?

「うん。お義父さんは、雪姫マスターの話をしてくれてました。『凍らせてやる』と口では言うけど、たまにしか凍らせないし、メディアでは強気でも、裏では一人膝を抱えて泣いている可愛さもあるって」

バッカス判決だ!3:7で凍らせてやる。


「マスター、お茶とお菓子です」

リアちゃんが戻る。

「お二人の登録が済みました」

そこにジェームス係長も来る。

「ごめんね。ジェームス係長に雑用頼んじゃって」

たまたま戻った時に居たジェームス係長が2人の登録をしてくれたが、仮にも幹部級の人に、庶務を頼むとは、私も心がやられていた証拠だ。

「いえいえ、記念すべきソーマ様とヘレン様の登録を担当出来て、光栄ですよ」

ジェームス係長は紳士だ。

「ではソーマ様、ヘレン様、ご確認を」

テーブルの上に書類を置いたジェームス係長は、1歩下がる。

行動そのものが紳士だ。

「おい・・雪姫・・これって」

「うん・・幹部候補って・・」

書類には『幹部候補』と書かれている。ギムは幹部と言ったが、一応研修期間を設け、幹部候補で採用とした。

「実力と、魂を持つ者の年齢は問わないよ。2人はさ、凄い魔法を持っている。そしてスノープリンセスを理解している。幹部候補で採用だよ」

ソーマはヘレンを、ヘレンはソーマを見る。

「マジかよ・・俺たちいきなり幹部候補」

「うん。お義父さん驚いちゃうよ」

喜び一杯の所悪いけど、一応書類にも書いてあることの説明ね。

「候補だからね。もしギルドの方針や、理念に反したら追い出されることもある。冒険者とは違う立場なのは理解しておいて」

「おお!わかってるぜ!」

「うん。スノーの事なら理解してるから大丈夫です」

まぁ言うほど楽なことではないと、知る時が来ると思うけど、今はお祝いだ。

「よし、じゃ2人の歓迎会だね」

と言う私にソーマが言う。

「あのさ、先によ、国王にお礼が言いたいんだけどな」

「うん。特例なんか認めてもらった、お礼を言わないと」

ほー若いのに礼儀正しいね。

「雪姫なら、王様に直接会えるんだよな?」

「お願いします。雪姫マスターから、私たちのお礼の気持ちを伝えてください」

私経由で?

「なら自分たちで伝えたら?」

驚く2人。

「どうやってだよ!」

「王様に謁見なんか、恐れ多くて出来ません」

いや連れてくよ。

「マスター、ゲート使いますか?」

「うん。ちょっと行ってくるね」

リアちゃんがゲート石で王宮と繋げてくれた。

「お、おい!王宮内はゲート禁止だぞ!」

「私は良いのさ」

「待ってください、心の準備が」

「準備は会ってからしよ」

「いってらっしゃい」

ジェームス係長が楽しそうに送り出してくれた。



「おお、雪姫か?」

「あら、いらっしゃい」

玉座の間では、ゴルノバ王とステラ女王がお茶をしていた。

「ぎ、ぎ、玉座の間だと!」

「ひぃぃ!首が飛んじゃう」

ひれ伏し、頬を絨毯にめり込ます2人。

「2人が王様にお礼が言いたいって言うから、連れてきました」

「ほー、それは礼儀正しくていいな」

「若いのに偉いですわね」

余り頭を下げると、絨毯に顔の形が残るから、上げようよ。

「あ、あの、夫の幹部候補のソーマです。この度のご配慮に感謝いたします」

「同じく妻のヘレンで、幹部候補でございます。一言お礼が言いたくて」

うん。固くなって、少しパニックってるけど、言う事を言うところが凄い。

「よい!頭を上げろ。顔が見えん」

「良いのですよ。そんなに緊張しなくても」

「はっはーぁーーー御意」

「はい!上げます!上げさせていただきます」

2人はゆっくりと面を上げた。

「雪姫、これが一般の反応だ。お前といると、自分が王なのか疑問になる時が有る」

「ですわ。なんか今は、王と王女だと実感できましたわ」

あれ?私が変なの?

「おい雪姫、王様は礼を求めていらっしゃるんだ」

「雪姫マスター、とりあえずひれ伏してください。首が飛んじゃいます」

飛ぶ前に凍らせるから大丈夫。

「わははははは!冗談だ冗談。こいつに礼など求めたら、凍らせられるからな」

「おほほほほ。ソーマさんとヘレンさんも、普通に接していただいて結構ですわよ」

唖然と口を開ける2人だった。



「雪姫、賠償金1万4千は、確かに受け取ったぞ」

「良く払えましたわ。ギムさんのお財布からですの?」

バレてるし。まぁ兵士の指南役の給金は半端ないはず。ギムは使わない男だと知ってるから、当然バレる。

「はい。マリアが気を利かせてくれて、貸してもらいました」

恥ずかしいことだが、隠すことではない。

「お前らしいな。正直者だ」

「そこは嘘でも『ギルドの資産からです』と言うべきですわね。信用にかかわりますわ」

アハハは・・バレてる上に嘘の上塗りは・・。

「さて、念願のスノーに入れた2人に、俺から記念すべき初のクエストを出してやろう」

お?流石はできすぎ王。

「ポーションの材料、100本分の薬草採取ですわ」

なるほど、手ごろだ。失敗はないが、難易度は中。初クエストには最適だ。

「その依頼、受けました」

私が受諾宣言した。

「ありがとうございます!ソーマ、一命に掛けクエストを遂行いたします」

「ご配慮に感謝いたします。直ちに任に付き、結果を出します」

基本真面目なんだな。この2人。


私たちは玉座の間から直接ダンジョンに向かう。

そして、魔物を倒しながらポーションの材料の薬草を採り、クエストを達成した。

「じゃ、もう一度王宮に行こうか?」

「おい、またゲートなのか?」

「今度こそ首が飛ぶかも」

飛ばねーよ。


私たちは玉座の間に戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ