ギルド スノープリンセス2星猫編最終章 時の止まった世界 ①
なんとか、間に合いましたw
3部構成を考えていますが、2部と3部は1部よりは短くなる予定です。2+3で2部として書くかもしれません。
2部再開は少し時間を空けてからになります。
「雪姫の帰還と、雪姫の成長を祝って、2週間を記念日とし、期間中は祭りを宣言する!!」
ゴルノバ国王の宣言で、ラムタ7か国、魔人国は、2週間の休日。お祭り期間となる。
「ラムタ世界のみんなぁ!雪姫だよ!私を祝ってくれてありがとう!!お祭りを楽しんでねぇ!!!」
TVに出た雪姫は、大いにはしゃぎ、今まで見せたことのない笑顔だった。
「まるでアイドルプログラムのマリア様でございますな」
「良いのか悪いのか。なんかマスターがマスターではないように見えてしまいます」
「マリア様の言う通りです。常に笑顔のマスターって、作り笑いより不気味です」
ギャリソン、マリア、リアには不評だったが、ラムタ世界の住人には超高評価。
なんと、雪姫がTVで帰還を報告した翌日のギルド人気ランクは、ぶっちぎりの1位。
深いため息をつくギャリソン達だったが、そこにミサキが来て言う。
「一応教えておきますよ。あの胸の余命は2週間ほどですよ」
「ミサキ、それはどういう意味なのでしょうか?」
「ミサキさん?2週間って?」
「マスターの胸、元に戻っちゃうんですか?」
ミサキはTVに映り、はしゃぐような笑顔の雪姫を見ながら言う。
「ええ、あの胸は魔力の暴走の治療に使うスライムです。治療が終われば、ポトリと落ちてしまいますよ。雪姫の青春は、後13日ほどです」
「なんと!?」「じゃマスターは?」「後13日・・・」
「そうです、迷い人の雪姫が、今後あの胸を手に入れることは無いでしょう。今あの子は、この一瞬に輝こうと必死なのです。今を逃せば2度とない、貴重な瞬間を生きているんですよ」
ギャリソンの目から涙がこぼれる。
「雪姫様、私達にはそのようなことは一言も・・・」
「マスター・・すみませんでした。私は決してマスターの方が大きいとか思ったわけでは・・」
「皆さん、マスターが休業を延長した2週間。決して無駄にはしてはいけません!ギルドを上げて、マスターの貴重な時を盛り上げるのです!」
リアは直ぐ2号店とエンジェルの幹部たちに伝えた。
「あの野郎。やたら陽気でおかしくなっちまったかと思ったが・・」
「不憫よの。時を失った故、あ奴はこの後も長い時を生きねばならん。この2週間に全てをかける気持ち、わらわは痛いほどわかるぞ」
「姫・・・ぼくも協力します!出来ることは何か考えましょう!」
ブルック、銀姫、アーロンは立ち上がった。
「エンジェルのギルドマスターとして命じます!最優先事項です!ユキマスの青春を盛り上げてください!」
「おうよ!行くぜヘレン!この一瞬に全てを燃やすぜ!」
「うん!ソーマ!燃え尽きるまで燃やそう!」
プリンセス本店のギルドフラグは、超!激しく燃えていた。
「良いか!金はいくらでも使え!予算を使い切っても構わん!」
涙を流しながらゴルノバ王は叫んでいた。
「糸目なんか着けませんわ!雪姫さんのためなら幾らでも使うのですわ!!足らなくれば国宝や城を売りますわ」
濡れたハンカチを握りしめるステラ女王。
雪姫が指定した祭りの期間、それが2週間。雪姫は2週間の意味をゴルノバとステラには教えていた。
「カメラ68台!全て雪姫譲を捕らえています」
「ドローン部隊88機、上空より撮影開始します」
「ランス、リカ、ペインより応援部隊到着!」
「魔人族より、コスプレ衣装他、多数の衣装が到着しました」
国、世界を上げて雪姫の記録を残す。雪姫の最も女らしかった時の映像と記録を。
私服の雪姫は、コンサート、トークショー、握手会、ディナーショー、TV出演、グラビア撮影と駆け巡る。雪姫もまた、この時の姿を残そうと、必死に動いていた。
今、この一瞬に全てをかけるために。
『ボト!!!!!!』
そして14日間が過ぎた朝、破滅の音がする。
雪姫はその音を、スノープリンセスの自分の部屋で聞いた。
「リアちゃん・・・」
雪姫の後ろで音を聞き、足元に転がるスライムを見たリア。
「は・・い・マスター」
恐る恐る返事をする。
「ここにある服さ、着られる人にあげてくれるかな?」
俯いた雪姫から聞こえた沈んだ声。
「・・・はい」
振るえる肩を見たリアは、はい。以外の答えが見つからなかった。
「さて、今日から心機一転、頑張るか!」
作り笑顔で振り向く雪姫。
「マスター・・・」
かける言葉など無い。リアは作り笑顔の雪姫に、かける言葉を探すが見つからない。
「きゃはははは!やはりあなたの胸は平らじゃないとシックリきませんね」
「にゃーーーーー」
心を抉るミサキの言葉とテトの同意した姿。
「・・・・うん。そうだね。この2週間、ちょっと無理してたかな?胸が重かったから、肩がこっちゃったよ」
雪姫はさらりと流した。
「雪姫、胸なんかなくても、あなたの周りには大事な友たちが居ます。胸は大した役には立ちませんが、友たちは大事な役目をしてくれますよ」
同情し、優しい言葉をかけるだけが友ではない。
リアはミサキが雪姫の大事な友人であると確信した。
「さてと、これを着るの2週間ぶりだね」
雪姫は大事にしまってあった色無地を着ると、打掛に袖を通す。
襟を引き締め、紐帯をぎゅっと固く結んだ。
「行こうか!今度はスノープリンセスが頑張る番だ!エンジェルに負けられないよ」
雪姫に続きミサキとテト、リアが部屋から出て行く。
「みんな!只今!」
エンジェルの執務室へ入ると、雪姫は挨拶した。
「やっと帰ってきやがったか」
「うむ。その顔なら大丈夫のようじゃな」
「ユキマス!おかえりなさい!」
「やっぱシックリくるよな。その姿の方が」
「うん。雪姫マスターはその姿が一番素敵です」
執務室に居た、ブルック、アリサたちに笑顔で迎えて貰えた雪姫。
「ちょぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「絶対防御です」
またギムが斬りかかり、ミサキさんが防いでくれる。
「お前誰だ?雪姫はそんな品素な胸じゃねぇ」
ああ面倒くせぇ・・・。折角良い流れで復帰したのによ!
「マリア、ギムに説明」
と言うが、マリアも私の胸を見て言う。
「マスターの登録バストサイズより0.8cm凹んでます。本当にマスターですか?」
あんだって!!!
「たまにスライムを張り付けていると、張り付けている所を食べてしまうと、聞いたことがありますね」
ミサキさんの恐ろしい言葉に私は・・聞いてないぞ!ドワーフさんの事前説明にはなかったぞ!
「まぁ、0.8などギア族以外には分かりませんよ。元が無いんですから大した問題じゃありませんね」
大問題だぁ!!!0.8少なくなったら、スノープリンセス内バストランク断トツのペケじゃないか!
ペケ争いのリアちゃんに、0.9mmの圧倒的な大差をつけられてしまう。
「ユキマス!ご安心を!私もありません!」
おっ?おおおおおおおおお!!!!アリサが居たか!!
「マスターVSアリサ様・・・マスター!お喜びください!マスターの方が、まだ3mm勝っています!」
リアが測定した。
「ペケじゃない。私はスノーでブビーだぁぁぁぁ!」
勝ち誇る雪姫。
「フム、12歳当時に穴に拾われたアリサ様との比較で、17歳の雪姫様が勝たれましたか。ご本人がそれでよいなら、何も申しませんが・・・何とも志の低いことで・・」
何とも微妙な空気になるが、此処は気を取り直して、スノープリンセスの営業再開の指示を・・・
「ではスノープリンセスのギルドマスターとして『スノープリンセスの営業再開』を宣言し、3日後の来週からの再開とする!」
この場にいる、プリンセスの幹部たちが立ち上がる。
「よし、俺たちもエンジェルには・・・」
「うむ。わらわ達も、ひと踏ん張りじゃ…」
え?何?みんなの動きが・・止まった?
「雪姫さん」
不意に声がかかる。ティナさん?これって、ティナさんがやったの?
「関係者以外に秘密なので、いったん時を止めました」
「大隊長殿、自分も連れて来られたであります」
飛鳥さんもか・・私と飛鳥さん。ミサキさんの時が止まっているから、魔界の事じゃなさそうだね。
「ケインさんとアリスさんが話があるので、同行願いたいのですが」
勇者とその奥さん。確か今は凄く忙しいと言っていたが、解決したのかな?
「簡単に説明すると『地球が大ピンチ』です」
地球の話!?だから私と飛鳥さん。
って、地球がかぁ!!!!




