ギルド スノープリンセス2星猫編 ミサキ昇華⑤
「爆炎斬!!」
アリッサさんの声が響くと同時に大きな爆発が起こる。
「雪姫!」
「うん!」
私も外に飛び出た。
「どうやらお客様のご到着のようでございます」
パルムさん、セシルさんと並んだギャリソンが言う。
「しっかりお出迎えしたご褒美は、帰りの切符よ!」
セシルさんの腕が紫の炎に包まれ、その腕を高々と掲げた。
「紫炎弾!!」
暗闇の中、紫の炎が上空へ打ち出され、周囲を照らす明かりとなる。
「見たくもねーが、よく見えるぜ」
ギャリソンとパルムさんが構えた。
「雪姫!!」
「雪姫マスター!」
「ユキマス!」
ソーマ達も来て私の前に並ぶ。
さて、ここに攻めてきたと言うことは、まめな情報収集していたようだけど、少し数が少なくない?舐めてるのかな?
敵のハエ共は約200ぐらい。
ロプロスも居ないし、ずいぶん舐められたもんだ。
「ロプロスはあちらの担当のようでございますな」
ギャリソンは、遠くルーランの方角に空を舞うロプロスを見つけたようだ。
「雪姫、向こうは任せて、こちらに集中です」
おうよ!とりあえずアブソリュートスノー!!梅だぁぁ!!
私は空から来るベルゼブブの兵士たちに向かい、アブソリュート梅を放つ。
って、あれれ?全然凍らない。男爵以外には通用した梅が効果が無い。
「対策済みと言うわけですね」
ハエの科学力・・侮れん。
「まぁ俺たちに任せておけ」
「ええ、この手の相手はお手の物」
「久々に暴れるよ!」
3人が飛び上がると剣と魔法でハエ共を叩き落として行く。
「流石でございますな。では私も」
ギャリソンも飛び上がると蹴りやパンチでハエ叩き。
「そろそろ一掃してしまいますか」
4人が適当に数を減らしたのを見たミサキさんが手を上げた。テトも真似して片手を上げる。
「下がってください!チビスノが出ます!」
ミサキさんの言葉に、ギャリソンたちが後方に飛んだ。
「行くぜヘレン!アリサ!」
「うん!吹き飛ばしちゃおう!」
「スノーの魂を見せてあげます!」
ソーマとヘレン、アリサちゃんが構えたが、空中の敵とどうやって戦うんだ?
「ヘレン、借りるぜ!攻撃的防御!」
「絶対防御です!!」
「もう一丁!攻撃的防御だ!」
「私も絶対防御です!」
うわぁぁぁぁぁえげつねぇーーーーー。
なんと、ソーマの攻撃的防御はハエ共の下に広く展開され、その防壁にアリサちゃんの絶対防御で作った防壁をぶつけ、爆裂魔法を発動させる。と、同時に今度は上で同じことをした。
上下で爆裂魔法が発動し、間に居たハエ共は、それをもろに食らう。まさに一掃だ!
「どうだ!これが俺たち‥の‥」
!?ソーマが倒れる。ヘレンとアリサちゃんも!?
「ソーマ!ヘレン!アリサちゃん!!」
次いでパルムさん、セシルさん、アリッサさんも倒れイビキをかく。
「雪姫様!これは睡眠魔法で・・ございま・・」
ギャリソンまで!
「良き眠りを。良き眠りを。良き眠りを」
ベルゼブブ男爵が宙を浮かびながら私たちの前に現れた。
「私はベルゼブブ伯爵。『眠りを誘う者』あるいは『不眠症を断つ者』と呼ばれております」
礼儀正しく、私に向かい礼をした。
「雪姫!」
「私は大丈夫。白姫さんの打掛が守って‥あれ・・・なんか眠気が・・」
「あなたの健康のため、美容のため、良き眠りを。良き眠りを」
これは、魔法に悪意が無いのか!?
「雪姫!しっかりなさい!」
「寝てたまるかぁ!アブソリュート・・・スノ・・・ぐーーーーぐーーー」
「雪姫ぇぇぇぇぇ!!!!」
雪姫までも寝てしまった。
「良き眠り。良き睡眠。それは健康の要。それは明日の活力。そして死の誘い。死んでいただきましょう」
ベルゼブブ伯爵は地面に降りると、雪姫に向かい剣を振り上げた。
「させません!絶対防御!」
振り下ろされた剣は、ミサキの絶対防御に阻まれる。
「ハエ?・・・おかしいですね?もう魔法は使えないほど眠って居るはずです」
首を傾げた。ベルゼブブ伯爵には霊体のミサキが見えていない。
が、代わりに雪姫の懐から出てきたテトは見逃さなかった。
「星猫・・たしか、これは・・そうそう、捕まえてこいと言われていましたか」
「テト!出てきてはダメです!」
「にゃ?」
ベルゼブブ伯爵がテトに手を伸ばす。
「絶対防御!!」
そして手は弾かれる。
「????この娘。寝ながらにして私の邪魔を?」
雪姫はいびきをかきながら眠って居た。
「雪姫!起きなさい!!目を覚ますのです!!雪姫!!」
ミサキの叫び声、だが眠りに落ちた雪姫には届かない。
「悔しいですね。ちゃんと寝ないと明日の活力が得られないというのに。せっかく私が永遠の眠りを与えて差し上げようというのに。ええ。悔しいですね」
ベルゼブブ伯爵は思いっきり剣を振り上げる。
「絶対防御!!」
また剣が弾かれ頬がヒクッとした。
「永遠の眠りを!永遠の安らぎを!って言うか、素直に死になさい!」
剣を振り回し乱打する。
「絶対防御!!絶対防御!!絶対防御!!!」
全ての攻撃をミサキは絶対防御で防ぐ。
「雪姫!起きなさい!起きなさい!!起きてください!!っていうか起きろ!まな板!!」
雪姫がピクッと反応した。
「貧乳!まな板!絶対防御!!えぐれ胸!!くっ!絶対防御!男女!!」
ベルゼブブ男爵の攻撃に絶対防御を使い、雪姫の反応する言葉を連呼。
「起きなさい!乳なしギルマス!!!」
雪姫・・・ピクリと反応するも、またいびきをかく。
「まずいですね…このままでは」
ベルゼブブ男爵は、剣を振り続け肩で息をする。
「そうでしたそうでした。これを持ってきていました」
思い出したかのように、懐から取り出す…栄養剤。
「これを飲めば体力回復。元気ハツラツです」
ベルゼブブ伯爵は少し回復した。
「頭は良くないようで助かりますが、私の霊力も後僅かです。これは覚悟を決めないといけませんね」
回復したベルゼブブ伯爵は剣を振るい、執拗に雪姫を攻撃する。
「絶対防御!絶対防御!絶対防御!!させませんよ!絶対に雪姫を傷つけたりはさせません!私の魂に変えても!守り抜きます!」
ミサキの体が透け始めた。




