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ギルド スノープリンセス2星猫編  ミサキ昇華①

「警報!!敵だ!穴が開く!」

私が叫ぶ。リアちゃんが王宮に連絡。世界が臨戦態勢へ入る。


「このままでは戦えません。アンチ魔力装置を優先して破壊しなくては」

ギルドから街に出た私にミサキさんは言うが…どこに隠してあるのか?数は?情報が足らなすぎる。

何か方法は・・何かないのか?

「雪姫!!」

街に出ていたブルックとソーマたちが戻ってきた。

「幾つかは破壊したが、まだまだありそうだ」

時間が無さ過ぎだ。

「私も、1つ見つけましたけど、路地裏のごみ箱の中にありました」

「俺も1つ見つけたぜ。空き家のポストの中に入っていたぜ」

ヘレンとソーマが見つけた2つ。そんな場所に?

「わらわは探せんかった」

「がおがおがお」

「ダイル様は、軒下から1個。下水道から2個見つけたと仰っております」

皆の言葉から、数は相当数あると分かる。

「どうするよ?これがあるうちは下手に動けねーぞ。見つけ出す魔法とかないのかよ?」

ブルックが言うが、私だってそんな便利な魔法は・・便利?あれ?あるか?

「サーヤさんだ!サーヤさんを呼んで!!」

神の加護だ!万能魔法と言うぐらいだ。何でもできるはずだ。



「これと同じものを特定すればいいんですね?」

既に空には穴が開き、2匹のロプロスと大量のハエ共が空を埋めつくしていた。

そして、リアちゃんが倒れた。周囲にいたギア族がバタバタと倒れて行く。

アンチ魔力装置が作動したんだ。私の中の魔力も眠るように消えていた。

「うん!魔法が使えない状態だけど、探せる?」

頼みはサーヤさんの神の加護だ。

「大丈夫です。私の神の加護は魔力を使いません。任せてください!」

よし!地獄に仏!いや女神だ。


「神の加護!これと同じモノたちよ!宙に舞いなさい!」

サーヤさんが神の加護を唱える。

す――っと浮き上がるアンチ魔力装置。

「あれを壊して!!」

ギムとサマンサ、ララちゃんとノアちゃんが戦場に向かい、走りながら剣を振るう。

ブルックとギャリソンがギム達に続く。

「雪姫!私たちは屋上へ上がりますよ」

ミサキさんは屋上へ行けという。

「ルル!マリアとリアを再起動!直ぐ屋上へ上がらせなさい!後は全員でギルドの周囲にある機器の破壊です!」

ミサキさんの指示に、残っていた全員が散る。

「サーヤさんありがとう!!」

私はサーヤさんにお礼を言うと、ギルドの階段を駆け上がる。



「魔法、使えてるね。さすがにギム達は早いね」

ギルドの屋上に立ち、戦場となる北の空を見た。

2匹のロプロスは悠然と空を舞い、ハエ共は空を埋めつくす。

そこに

「防御はアリサやミサ、サキが居ます。パルムと言う男も強力な防御壁を持ってるので、すぐに崩されることはないはずです」

ミサキさんがこの状況で『屋上へ上がれ』と言うのだ。何か作戦があるはずだ。

「マスター!」「マスターすみません」「お待たせしました」

マリアとリアちゃん、ルルちゃんが来た。

「雪姫!空に向かいアブソリュート松を打ちなさい!」

松!?あれは竹より数十倍強い。氷の塊が落ちてきて、魔人域も破壊しちゃう。ラムタ大陸の北側が氷の塊で押し潰されちゃうよ!

「リア!マリアの重力子砲で作るブラックホールの吸引範囲を計算!」

そうか!!ブラックホールに氷の塊を吸い込ませるのか?


「計算できました!最大出力で3発が必要ですが、松で作られた氷を全て飲み込むことができます」

私も考えたことはあるが、アブソリュートは地上で使うことが多いから、地上付近に重力子砲を使うことは危険だと考え、そこから先を考えていなかった。

でも、ミサキさんは考えていた。

「ルル!3連発です。バッテリーをお願いします」

「マリア様に射撃ポイントの情報を送ります。先に1発マリア様が打ちます。マスターは私の指示で打って、打ち終わったら加熱したマリア様の冷却をお願いします」

「マリア様、バッテリ-接続完了です」

マリアとリアちゃん、ルルちゃんが準備する。

私は皆から離れた。


「行くよアブソリュート。みんなを守る力を貸して」

私は安全な距離を置き、アブソリュートスノー松の発動体制に入る。体から絶対零度冷気が噴き出す。全身を駆け巡る大きな魔力。その魔力を制御して、手の平に力を集めて行く。

「重力子砲!射出!次です!」

マリアが1発目を打つ。

「マスター!今です!ロプロスに向かい打ち込んでください!」

よし来た!


『アブソリュートスノー!!!松だぁぁぁぁぁ!!』

天に向かい放つアブソリュート。

竹より遥に強力な松は、ロプロスの反応速度を上回り、一瞬で空に巨大な氷の塊を作り上げる。

「マリア様!」

リアちゃんの声でマリアが重力子砲を放つ。

「次です!」

連射で加熱したマリアに、私がブリザードを放ち冷やす。

「3発目!行きます!発射ぁぁ!!」

3か所のブラックホールがアブソリュートが作る氷を飲み込んでゆく。

氷の中には2匹のロプロスと、ハエ共。

飲み込まれた氷を補うようにアブソリュートは氷を作るが、3個のブラックホールは、天空の氷塊を見事に飲み込み消える。

細かい氷の破片が、ラムタ世界の空に大きな虹を作った。


「見事です」

「にゃーーー」

ミサキさんとテトからお褒めの言葉だ。

が、マリアは物理限界3連発で煙を出して機能が停止してしまった。

「ああ、大丈夫です。回路が焼けただけなので、取り換えれば直ります」

と、ララちゃんは言うが無理をさせたのには違いない。

もし、私が居ない時に奴らが来たら・・・。

マリアやギム、アーロン君にルナさんは、もっと無理をするだろう。

「大丈夫ですよ。前回の戦いの後に、ミサに秘密兵器の案を伝えてあります。今回は間に合いませんでしたが、対ロプロス戦に有効な案です」

ほぉ。私は知らなかったけどね。

「あなたが寝ている間に、外出したんですよ」

幽霊って寝ないんだったね。

でもさ、気になるのはロプロスの事だけじゃないんだよね。

前回3匹。今回は2匹。前回負けてるのに数が少ない。なんか気になるな。


「聞きなさい雪姫。あなたを讃えるコールが巻き起こってますよ」

戦場から聞こえてくる『雪姫』コール・・じぁない!?

『魔女!』「魔女!』『凍結魔女!』『冷徹魔女!』

もう完全に私の代名詞は魔女になっていた。

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