表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/143

ギルド スノープリンセス2 星猫編  神⑥

「此処に第1回!神は誰なのか?選手権の開催を宣言する」

私から逃げていたゴルノバ王が宣誓した。


「誰も話を聞いてくれませんでした。女神を支持しない下界民なんて、信じられません」

サーヤが泣きごとのように言う。1人脱落だ。

「しかし、本当の神に挑むとは、雪姫さんも偉くなりましたね」

ルナさんからは余裕の顔。嫌味まで出てきた。

「うん、国王命令だからね。手抜きはしないよ」

戦いは始まる前から決着している。私の勝利は揺るがない。余裕だ。

「では選手入場!」

ゴルノバ王の声で、私たちは競技場へと入って行く。

超満員の競技場観客席からは、惜しみの無い拍手が送られた。


「天界代表女神サーヤ!」

私達の紹介が始まる。

パチパチパチ。まばらな拍手が起こり、1人の脱落が確定した。

事実上、この拍手や応援の大きさが勝敗を分ける。

「月世界代表!!神の使いルナ!」

大きな拍手。それに手を振り答えるルナさん。

「ラムタ世界代表!スノープリンセス!雪姫!」

静まり返る競技場・・って私ゃ世界を救った英雄だぞ。

しかし、観客席からテレサとマリア、そして飛鳥さんが飛び降り、私の横に並ぶ。

それを見た観客は、競技場を揺らすほどの拍手を送ってくれた。

「ご自分では勝てないと知っていましたか?」

あれ?なんだ、この余裕は?

「こうなると、ドワーフ様は読んでいましたよ」

なんだって?読んでいた?

ルナさんは貴賓席を指さした。

「順位票の争いでしたよね?」

げげ!!!貴賓席に『ケファ』さん。植物族の女王が・・・。

「この戦いは数の争い。ドワーフ様は植物族、12億人分の投票権の委任を受けています。植物族は生命樹が頑張ってくれて、1年で大所帯になっています」

その手で来たか?私たちにも恩義のある植物族だが、何度も助けられたドワーフさんには逆らえない。ルナさんに付くのは必須だ。

そして8か国会議の中に名を連ねる以上、ラムタ世界の一員でもある。


「私の勝ですよ、雪姫さん」

ルナさんから勝利宣言が出た。

5種目あるが、とどのつまりは味方の多さで4種目の勝敗が決まる。

おそらくルール設定の段階で、ドワーフさんはここまで読み切っていたのだろう。

「なるほど、深読みでは、あなたの敵は居ないと言う事ですね」

ミサキさんが感心したように言う。

私は手を上げる。リアちゃんともう一人が、観客席から降りてきた。

「あ、あれは?」

そう、ゴキブリ族のコック王だ。

「まさか、雪姫さん?」

ルナさんは悟る。うん。そのまさかだよ。


遺跡に行ったとき、ミサキさんの言葉の『票数』で私は気が付いた。

数の戦いなら、数を用意した方の勝になる。一応、保険はかけておくべきだ。

私はカマキリ族の1人を捕まえると、コック王へ伝言を頼む。


『ゴキブリ王へ 10日以内に全昆虫族から委任を取り、シェリル王まで届ける事。できない時は凍らせる。 雪姫』


コック王は良い仕事をしてくれた。

10日で9の部族。ヒアリ族やら、軍隊アリ族、ミツバチ族に、スズメバチ族。数の多いところを中心に、48億の委任を取り付けてくれた。

玉ねぎ2箱40Kgを報酬として送り、おおいに満足してもらう。


「敵ですよ!昆虫族は人類の敵!敵から委任って、聞いたことがありません!」

おっと抵抗するのか?

「ラムタ世界の神だよね?ルナさん達は昆虫族が敵なのかな?」

一言でグウの音も出ないはず。ドワーフさんは見守る神。基本13世界には関与せず、敵も味方もない。

「ぐぅ・・・・」

ルナさんは貴賓室のドワーフさんが白旗を振っているのを見て、両肩から力を抜いた。

「わたしの負け・・・」

言いかけた時。


「雪姫、またです!穴です!」

「ふにゃーーーーー」

肩の上で浮かぶミサキさんとテトが空を見た。

ギムが観客席から飛び出してくる。


「逃げて!穴!穴が開く!すぐ逃げて!!!!」

私は大きな声を上げた。

即時に観客席にいたスノーの職員が反応し、避難の誘導を開始する。

マリリンさんや魔人族のクーガさん、冒険者たちが競技場に降りてくる。

「開きます!警戒態勢!!」

ミサキさんが叫んだ。


天空の1点に空気の渦が出来、黒い穴が現れる。

穴は渦を巻きながら広がって行く。

直径が10mぐらいに達すると、中からハエのような姿で武装した兵士が多数現れ、空を埋め尽くす。


「あれは・・・ベルゼブブ一族です。魔界の1種族です」

こいつらをサーヤさんが知っていた。

穴から出てきたけど、穴ではない。これはゲートのようだ。

「星猫を狙ってるのは、あいつらです!あいつらが翼竜を操っています!」

ミサキさんの眉間がピクっと動いた。私はテトを懐に隠す。

「マスター巨大な魔力の反応です」

大量のハエ人間どもの最後から、何やら偉そうなのが出てきた。

姿かたちは同じでも、着ている衣装が偉そうだ。

そいつはゆっくりと私たちの上空に立つ。


「初めまして、私はベルゼブブ族・・・・・」

「アブソリュートスノー梅だぁぁぁぁぁ!!!」

先制攻撃!

空一面が凍り、大量のハエ人間どもが落ちてきた。

しかし、偉そうなのはピンピンしていやがる。

「これはこれは・・・蛮族の暮らす世界とは思っていましたが、まさかのあいさつ代わりに一撃とは・・・品のない世界ですね」

効いてない。梅ぐらいでは全然効果がない。

「改めて私は、ベルゼブブ族男爵『ベルゼブブ男爵』と申します」

そのまんまかよ!

「星猫を頂きに上がりました」

やっぱり敵だ!!!


 『ギルド!スノープリンセス!戦闘開始だ!!』

私の声で、ギムが跳ねあがりベルゼブブ男爵に斬りかかると、マリアが光子砲を起動。

テレサや魔人族がメガメガホンで、空一面のハエ人間たちを攻撃。

飛鳥さんがミサイルを繰り出し、ヘレンが隔離爆裂を使う。

が、空を自由に飛ぶハエ人間は、攻撃を避け大打撃は与えられていない。

「ほぉほぉほぉほぉほ。蛮族にしては強力な攻撃と見事な技ですね」

ベルゼブブ男爵もギムの攻撃をかわし、余裕を見せていた。

「素直に渡せば、こんな世界の相手などしないで帰ろうと思いましたが・・・」

にたりと笑いながら、ベルゼブブ男爵は両手を広げる。

  『滅んでしまいなさい』

広げた両手は、頭上に巨大な穴を作る。そして中から現れたのはロプロスだ。


「ロプロスが・・3体も・・・」

テレサが、呟くように言った。そしてダイルやトーマ、ソーマやヘレン、ロプロスの恐ろしさを知るラムタの冒険者たちは、絶望の色を顔に表した。


空を悠々と飛び回る3体のロプロス。そして大量のハエ人間。アブソリュート梅やギムの攻撃が通用しないベルゼゼブ男爵。

ピンチかな?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ