魔法集団戦~攻防と違和感~
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「みんな散って! 一か所にまとまっちゃダメ! でも、攻撃は散らしちゃダメ! まずは敵の前衛に攻撃を集中!」
あたしはセンセーから学んだことを思い出しながら、指示を出す。
一か所にまとまって攻撃をくらったら被害は甚大。
そして、相手に満遍なく攻撃しても倒せなかったら無駄。
着実に数を減らしていくことが大事。それがセンセーの教えだった。
わたしたちは二人一組になりながら攻撃と防御を目まぐるしく入れ替えて戦っていく。
相棒は、もちろんミナミちゃん。
「サキ、狙われてますわよ! ふっ!」
あたしの斜め上から襲ってきた魔法攻撃を、ナナミちゃんが防いでくれる。
さらには、ほかのペアにも防御魔法を張ってピンチを救っていた。
「さっすがミナミちゃん、頼もしい!」
攻撃魔法を使うことに夢中になると、ついつい守りが疎かになっちゃう。
でも、ミナミちゃんは常に周りを見て防御魔法を適確に張ってくれるからすごい。
「守りはわたしが引き受けましたわ! サキたち攻撃魔法チームは、まずは敵の数を減らすことに集中してください!」
「うん、オッケー! みんなー! 一気に畳みこめー!」
あたしは相手の前衛中央に向かって、攻撃魔法を放つ。
それに呼応するように、攻撃魔法チームのみんなもひとりに攻撃を集中させていった。
いくつもの攻撃魔法を受けて、ついに敵の最前線中央の生徒が倒れる。
……でも、戦っていておかしいと思うのは、相手がぜんぜん言葉を発しないことだ。
無詠唱で魔法を使うだけじゃなくて、連携のために仲間へ言葉をかけることもない。
まるで人形と戦っているような、違和感があるんだけど……。
「サキ、ぼやっとしてると危ないですわよ!」
再びあたしに向けて迫ってきた攻撃魔法を、ミナミちゃんがバリアを張って防いでくれた。
「う、うん、ごめん! みんな、次は最前線右側の子に攻撃集中!」
あたしは攻撃目標をあえて大声で口にして、次の攻撃魔法を放っていく。
相手は、こっちの声が聞こえているだろうに、慌てた様子がない。
「変なの、本当に人形みたい。でも、ま、あとでおかしいと思ったことは考えよう! 今はとにかく戦いに集中!」
センセーも、戦いの最中に余計なことは考えるなって言ってたし。
とにかく、敵を倒しきってから考えよう!
あたしは攻撃に集中することにした。




