意味が分かると怖くなくなるが、そもそもが怖くない話
処女作です。
晴々とした太陽の日光を遮る雲。
なにやら不穏な天気だが今日も今日とて地球は回り続ける。
そんな平凡極まりない一日だが、今日は一人の学生が災難に見舞われたようだ。
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とある小学生は遅起きでいつも登校時間ギリギリの到着。
いつも走って登校するため、疲れて思考もうまく働かず僅かな違和感にも気づきにくい状態だった。いや、その"僅かな違和感"を無視せざるをえなかった、の方が正しいか。ともかく彼はぼーっとしていたのだ。
息を切らしながら慌てた動きで上履きを履く。
いつもしていることだが、今日は違った。
靴底に何か違和感を感じた。
"不幸中の幸い"だろうか、彼は嫌な予感がしたため上履きに体重を預けるということはしなかった。
急いだ足取りで廊下から教室に向かう。僅かに靴底の"違和感"が踵をそっとなぞった気がする。
半分を過ぎた所で歩きずらいと感じる彼であったが、今は特にに何もしなかった。
でも。
..........まだ、"違和感"は残って。再び踵を撫でられた気がした。
廊下の窓から外の景色を覗いた。
...薄暗い。常識の範疇内で、だが。
階段が見えてくる。
片足の踵を僅かに上げながら、一段一段登る。
合計で13段登る。
一旦半回転ほどして登る部分で、あまりの違和感に彼は一度止まる。
彼は嫌な予感を胸の内にしまい、くつをぬいだ。
くつを。
かたむけて。
出てきたのは。
...
楕円形の形をした"黒いナニカ"。
彼は一瞬の内に"ソレ"が何か理解した。
"ソレ"は日本人が忌み嫌うモノで今上履きから出てきたことがどれほど恐ろしいことも。
妙にうるさくなる心臓の音。
急いで彼はその場から逃げ去ったが、その後彼がどうなったか。
"ソレ"が何か分かった人なら大体察しはつくだろう。
皆様も靴を履く際にはご注意を。
...
暇潰しとなったなら私としては嬉しいです。