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夢を叶える準備

大輝からは、

『今年の顔になる様な曲を作る事。』

と1つ要望を受けていた。やはり会社経営をしている社長でもある大輝。こういうバランス感覚は流石だ。このやりとりによって生まれた曲が【assemble】だった。互いにプロとして自らの役割を果たした。こうして、地元ライブに向けての準備は始まっていった。

場所も決まり、日取りは翌年の4月23日。

2人の想いが届いたのか、その日は運良く土曜日だった。多くの人が来てくれるといい。

チケット代は、小学生以下は無料。小学生は500円、中学生1,000円、高校生1,500円、18歳以上は一律大人として、大人は3,000円。4人家族で高校生のお子さんを2人持つご家庭でも、10,000円以下となる様にした。更に、大人のペアでチケット購入の場合はペア割で合計1,000円OFF。メジャーデビューを果たしているアーティストのチケット代としては、かなり安いはずだ。

今回はアルマクの地元である朝井市民限定ライブとなる。野外ライブの為、天候は気になるところだが、実現に向けて着々と準備を進めていった。


今年はスケジュール上の都合もあり、アルマクは紅白歌合戦を辞退した。暫く休みもなかった為、正月の三が日は休暇をとり、新曲の着手や作り貯めてあった曲のレコーディング、MV制作等、年明けから活動的に過ごしていたアルマク。4月に行われる地元LIVEで聴きたい曲のアンケート集計やLIVEの下準備にも余念が無い。

瞬く間に1月が終わり、数年ぶりの大寒波を迎えた2月の初め。少し遅めの新年会が名古屋で行われた。秋田さん、三谷さん、町田さんの3人は仕事上の都合でどうしても来られなかったのが残念だったが、青薙さんと今根さんが東京から駆けつけた。名駅から徒歩で数分のところにある個室の焼肉店で楽しい宴は始まった。

この4月に、星夜と美縁とトモちゃんは45歳となる。トモちゃんは相変わらずユニットで頑張っていて、配信している数曲が続けてヒットし、名古屋を中心にジワジワと名が知れ渡り始めていた。元々本業だったボイストレーナーとして過ごす時間は少なくなってきている。トモちゃんにとっては今、凄くいい状況だろう。

多忙な中でも、4月のライブには一緒に参加してくれる事となった。

そして、青薙さんとユキちゃんの絡みが意外と面白い。2人は東京と名古屋で場所は違えど同じ立場という事もあり、普段から情報共有をしてくれているようだ。酒が入ると2人共愉快になる。何故かユキちゃんの前では素直に弱音を吐く青薙さんは、ユキちゃんから色々な訓示を頂きながらその都度、

「ありがとうございます。勉強になります。」

と敬語で話す。この時、ユキちゃんはずっと右手を青柳さんの頭頂部に置いて話している。

この姿がなんとも星夜と美縁のツボに入るのだ。昔一世を風靡した猿まわし芸の、

【太郎と次郎】と重なる。

因みに星夜は、この時の2人の姿を携帯の待ち受けにしている。アッセンブルも今やそれなりの社員とアーティストらを抱え、組織としても立派になってきた。

アルマクと同じ様に顔出しせずにVtuberとして活躍している【ばけニャンピ】ちゃんが、

美縁のプロデュースによってNEXTブレイクアーティストとして数多くの媒体で取り上げられていたり、東京では、男性2人組のユニット

【スコモリ】がアニメの主題歌を任される等、アッセンブルに入った時はまだ無名だったスター候補達も誕生しつつある。

東京支部も着々と成果を上げている。

2つ返事でOKをくれた仲間達が伸び伸びと躍動し、新たな採用枠も予定を大幅にオーバーする面接者達でてんやわんやだったそうだ。

秋田さんと今根さんはある人気アーティストと交渉中だそうだ。アーティスト達もより良い環境で自分の長所を生かし、パフォーマンスを向上させる術を模索中なのだ。まああくまで揉める事なくウィンウィンに進捗させたいと意気込んでいる。

この新年会でも、皆が自分の使命を果たすべく奮闘している姿が見てとれる。アッセンブルの仲間達は本当に最高だ。この時の様子から着想を得て、今年最初の大ヒット曲がまた生まれる。今回の大ヒットに繋がるこの曲は星夜が作曲した。ノリのいいダンスナンバーで、自然と体が動いてしまう様な軽快で情熱的なリズムが印象的だ。作詞は美縁が担当した。

タイトルは【With Passion】。

この曲は、某有名アニメの映画主題歌となり、瞬く間に国民に知られるアルマクの代表曲にもなった。3月の頭にリリースされたこの曲の効果もあり、アルマクはこの約2年後に4大ドームツアーがほぼ確実となったのだ。

遂に来月に迫った地元ライブでは、この曲も初披露される。


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