表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第1話 旅立ちの2人

広大な大地と、多くの自然があふれる

世界「ログラーナ」

その中でも、豊かな草原地帯に建国された国「リューズイヨン」

その国から少し離れた場所にある「そよ風の草原」に2人の人が歩いていた。

「ルクルさん、歩くの早すぎますよもっとゆっくり歩いてください!」

金髪の少女が前を行く男に声をかける。

「なんだ小娘、これくらいは普通だろ??特に早く歩いたつもりもない?なにが不満なんだ?」

ルクルと声をかけられた紫の瞳をもつ青年が少女へと返答する。

「小娘じゃありません!!私にはエオナ=クルーサスという名前があるんです!!きちんと名前で呼んでください!」

少女エオナが答える。

「そんな名前だったか??悪い悪い、はいはいエルナねエルナ、これでいいだろ??」

ルクルがめんどくさそうに答える。

「エオナです!!間違えないでください!言い間違えも不満ですが!別に不満なことはまだありますよ!」

エオナがつっかかるように言う

「なんだ?一体まだなにが不満なんだ??」

「見てくださいよこれ!!背中のこの荷物!!なんで2人分の荷物を私がもっているんですか!?」

エオナは2人分の荷物を揺らしながら文句を言っている。

「それはエオナ、おまえが「じゃんけんして負けたほうがこの先の「木漏れ日の森」まで持ちませんか?」という提案をして負けたからだろ??」

ルクルが淡々と答える。

「そ・・・それはそうですけども・・」

エオナの顔が真実を突き詰められゆがむ

「それに・・」

ルクルが続ける

「1回負けた後に3回勝負にしてくれだの、3回勝負して全敗したら5回勝負にしてくれだの、5回全敗したら、10回勝負にしてくれだの条件をころころ変えてきてもすべて応じてやっただろ??」

ルクルがあきれた顔で告げる

その言葉を聞きエオナがわめきだす

「だって!!そんなに負けるなんて思わないじゃないですか!!3回やったら勝てるかもとか、10回だったら引き分けになるかもって思っちゃうじゃないですか!!それになんでそんなにルクルさんは勝てるんですかおかしいですよ!!運を旅の最初に使い切っちゃってもいいんですか!?」

ルクルがわめくエオナをみて答える

「そんなにわめくなエオナ、じゃんけんは運じゃねぇよ、おれが最初に勝ったのもお前の出す手と腕の筋肉の収縮具合、そしてこぶしの握り具合で推測して予想しただけにすぎん、連続で勝つのもおまえの出しやすい手、腕の振り方、こぶしの力の入れ方、思考パターン、フェイントの有無それらを統計して対応しただけにすぎない」

「難しいこと、言わないでくださいよ!!あたま爆発しちゃいます!!

それでも女の子が重そうな荷物をもって困ってたら助けてくれるのが男性の理想の姿じゃないんですか!?」

エオナが引かずにつっかかる

「ふー・・・」

ルクルがため息をつきながら言う

「エオナ、確かにそれが男の理想の姿だろう、男も女もそう思うものは多いだろう

しかし、理想の姿でおれが対応してもいいのか??」

「そんなのありがたいに決まってるじゃないですか!!今の私の足をみてくださいよ!

小鹿ちゃんですよ!むしろ今すぐ対応してくださいよ!」

エオナの言葉を聞きながらルクルが続ける

「それでもいいんだが?お前のこの旅における目標はなんだ??」

エオナが凛とした顔で答える

「それは異常現象が続く地域の調査と近い未来に復活する太古のドラゴンたちの再封印です!

すべての異常現象の解明とドラゴンたちの再封印をしてログラーナに生きるすべての人たちが

安心できるようにするのが私の夢であり理想です」

その回答を聞きルクルが答える

「そうだろう、立派な理想じゃないか、エオナその理想を達成するためには力が必要だ

そのためには日々の努力が必要になるとは思わないか??」

「確かにそれはそうですね!」

ルクルの言葉を聞いたエオナがハッとする

「そうだろう、そのためにエオナお前を鍛える場所が必要となる。

今がその時なんじゃないか??だから俺は男性の理想の対応を我慢しているんだ」

それを聞いてエオナが答える

「そうだったんですね!すいません!てっきり私はルクルさんが楽したものだとばっかり思ってました。確かに今回旅にでる啓示をいただいたのも神様への祈りを積み重ねた結果ですものね!

わかりました!わたし「木漏れ日の森」まで頑張って運びます!見ていてくださいね!」

そういうとエオナは再び歩き出した

「へっ・・・ちょろい小娘だ」

ルクルはそうつぶやくとエオナの後ろについていくのであった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ