プロローグ
豊富な魔素と広大な大地が広がる世界。
「ログラーナ」
この世界には多くの生き物・人々が存在している。
かつてこの世界に生物の域を超越せし、ドラゴンたちが存在した。
おとぎ話の中に語られる伝承では、
あるものは1国を1息にて焼き滅ぼした。
あるものは地を揺るがし、山を崩し地形を変えた。
あるものは生きている存在を反転させ、死後の存在へと変えた。
ドラゴンたちは生ける災害であり、多くの生物に甚大な被害、惨劇、悲劇を与えた。
人々のなかにはドラゴンたちに立ち向かおうとするものたちもいた。
しかし、ドラゴンたちを討伐することはかなわなかったという。
討伐がかなわないと分かった人々はドラゴンたちから逃げ・避け・隠れる生活を送っていた。
そのような状態を見かねたある神が、信心深い複数の信徒に対してドラゴンたちの力を抑制し封印するための魔道具を授けたという。
信徒たちは神からもらった魔道具を使用し、長い時間と多くの犠牲をかけながらもドラゴンたちを1匹ずつ封じ込めていったという。
このとき信徒たちがドラゴンたちと争い勝利した戦いを「ドラゴニア大戦」と呼んだ。
そして信徒たちは、ドラゴンたちが再び封印から解き放たれないよう封じ込めた場所の近くに監視党と小さな集落を立てた。
やがて集落は、町となり、国となった。
ここまでがおとぎ話で語られた内容である
ドラゴンたちが封印されてから2000年がたったある時から奇妙な現象が報告される
ちいさな集落があった場所が1夜にして湖になってしまった
花々が咲き乱れる美しい丘が、毒沼が湧き出る草木も育たない大地になってしまった
山頂に上ったものに心地よい風を与えてくれた山々が、暴風荒れ狂う禁足区域になってしまった
などの異常が報告されるようになる。
国はドラゴンたちが封印が弱まり解き放たれようとしているのではと考え封印の場所の調査を行うようになる。
だが、封印場所は異変が報告された場所の付近にあり、厳しい環境もあり調査は難航した。
そんな中、新米神官である「エオナ=クルーサス」はドラゴンたちが近い未来に復活するという啓示を受ける。
エオナは古代の封印の魔道具を国より受け取り、ドラゴンたちを再封印するための旅へと向かうのであった。