登場人物(全面的ネタバレあり)
カッコ内はいわゆる死に設定です。
◆第一章
管制塔の職員の二人……「管制塔」の防衛担当役。朝勤務で防衛担当と共に入管の担当でもあった。正道党事件の際に負傷、職務復帰。
藤森……「管制塔」の夜勤職員で防衛担当。家族をJF党事件で失い、ずっと管制塔の防衛担当になるべく勉強を重ね、夢を叶えてからも職務に極めて忠実だった。だがそれゆえに同僚たちの生ぬるさと自らの職務に対しての扱いに不満を覚え、正道党から立候補するも落選。
正道党事件にて管制塔を占拠し改革を訴えかけたが、テロリストとして射殺された。
神林……藤森の同僚。緩い性格で藤森に不真面目だと言われ続けた。事件の際に藤森に協力を迫られ、断ったために殺された。
水道工事業者の女……文字通りの人物で現場のリーダー。酒飲み。
(いわゆるノンポリで選挙には投票にすら行かなかった。)
居酒屋の店員……工事業者たちに不安を感じる「管制塔」志望のフリーター。
正道党事件後、欠員が出た「管制塔」に再度応募する。
◆第二章
薫……静香と婦婦であるゴミ回収業者。正道党事件を冷ややかな目で見つめ続けた。
静香……薫と婦婦である出版社勤務のサラリーマン。後に退職して娘の薫子をもうけ、その後は専業主婦となる。
薫子……静香と薫の娘。
ふあくし……子どもを殺した罪で収監されている受刑者。
◆第三章
石田芽衣……あまり裕福ではない家庭の小学一年生。
藤森正美……(第一章に登場した藤森の姪で)裕福な家庭の小学一年生。石田と同じクラス。
才川奈美恵……貧困層の私立小学校の四年生。
池田仁美……奈美恵の同級生で校内一の優等生。
くへんち……暴行事件を犯した小学六年生。
◆第四章
美香……運送会社の事務員。独身。正道党事件にて負傷(転んだだけ)。
ドドラちゃん……コモドドラゴンのキャラクターで子供向け番組や絵本などに使われている。
由紀……美香の高校時代の同級生。美香と同じく管制塔傘下企業で働いている。
スーツ姿の女……アングラエンタメ施設に誘われた女性。実は外の世界から来た女性である。
(正道党事件には直接加わっていないが、選挙で票を入れていた。)
書店員……外部文化を忌避する新米フリーター店員。かつて友人をなくしたらしい。(正道党から立候補→落選→事件に加わり、処刑された。)
外山瞳……「外の世界」でソーシャルゲームのイラストを描いているイラストレーター。かなりのゲーム好き。
石田友里恵……芽衣の母親。瞳と対戦する。
ゲームセンター店員……元々管制塔勤務だったが体を壊し現在はゲームセンター勤務。意欲はあるが体が付いて行かないらしい。正道党事件に加わるつもりだったが、体を壊し参加できなかった。
◆第五章
敦子……漁村に嫁いだ二児の母。両親とも管制塔勤務のエリート。
(正道党支持者だが、選挙の惨敗を素直に受け入れる程度には成熟していた。)
敦子の義母……第二次大戦時代からの生き残り。
朝顔……「執行官」と言う名の公務員の女性。
脚本家の女性……重篤な症状の持ち主で年に十何回も「自己逮捕」されている。
(正道党事件の際に襲撃を受けたらしい)
◆第六章
泉……外の世界に出たいと願うシェフ。
職員……「追放」講習所の職員。元「外の世界」の住民。
(正道党から立候補したが惨敗、正道党事件に加わり射殺された。)
◆外伝その1
課長……外の世界のビジネスウーマン。町に観光客として来た。
★第七章
元管制塔職員の主婦……娘の教育に悩んでいる。
藤森の叔母……第三次大戦の少し前に追放者となった。
朱原……入町管理局の職員。藤森の親友。
虎川・朱原・武田ととも正道党から立候補したが当選したのは朱原だけで、龍崎他三名は落選。議会にて激しく噛みつくが相手にされず、テロ事件の際に町議会を事実上乗っ取るが降伏し、「はかのこ」として処刑された。
龍崎……入町管理局の職員。藤森の親友。
テロ事件にて自分を侮辱(と言うか無視)した漁師を殺し、その彼女の家に立てこもり自爆。
虎川……入町管理局の職員。藤森の親友。
テロ事件にて囮のテロを起こし逮捕され、「ためめす」として処刑された。
武田……入町管理局の職員。藤森の親友。
選挙に落選後除名されたが実際はほぼ隠れ蓑であり、達子の指令を受けて連続殺人事件を起こし、テロ事件後拓海らが収監されている刑務所への自爆テロで死亡。
★第八章
黄川田達子……外の世界から女性だけの町の農業地区に移住した作家。「正道党」を立ち上げ政権獲得に乗り出す。
だがその過激な政策からまったく得票を得られず惨敗。管制塔を占拠して主張を訴えたが、ただのテロリストとして射殺された。
黄川田達子の元夫……あるメーカーに引き抜かれたエリートリーマン。
少女……ただトイレを我慢していただけの少女。
くちりこ……少女を誘拐し性的悪戯を行わせた受刑者。
外の世界の犯罪者……少女を一年間監禁していた。
毒島正子……達子の著作である「毒島家のクッキー」の登場人物。いわゆる意識高い系。
★第九章
海藤拓海……「外の世界の犯罪者」により一年間拉致監禁されていた女性。
中卒後十数年働き、女性だけの町の存在を知り向かった際に達子と出会い、彼女の秘書のような立場になった。正道党事件では達子と共に管制塔を占拠、電磁波を外部に吐き出して男を殺そうとしていた。
逮捕後、「さいてい」として処刑された。
なお居住期間が浅かったため被選挙権はなし。
「外の世界の犯罪者」……小学校時代の拓海を一年間捕獲していたロリコン男。
その犯行により懲役十年の判決を受け、その後自殺した。
三人の女……中学時代に拓海をいじめた女。拓海の反撃により心を折り、今では嫁いびりする姑すらひるむほど忠実な女になってしまった。
★第十章
君原志津子……管制塔傘下企業の出版社の社員。
正道党の方針をよく思っておらず、民権党に入れたと広言していた。
元旅行会社社員……外の世界では旅行会社に勤務。そのためこの度持ち掛けられたツアーに際し管制塔本部に出向いた。だが実は事務員で旅行業界にはたいして詳しくない。
社長……誠心治安管理社の社長。おだやかな人物。
せほみし……俳優でニュースキャスターだったが、売買禁止の書籍を売った罪により逮捕された。
ゴミ処理場の受付と事務……現場担当を希望しているが叶わず、常に体を鍛えている。薫の同僚。
★第十一章
マンション管理人……七年前、空き部屋の多かったマンションに大量入居させた女性。現在は娘婦婦に譲っているがやや齟齬があった。
正道党事件以後、移住した住民たちがテロ事件の中心人物となった事にショックを受けて完全に隠居。娘婦婦にマンションを任せ老人ホームに入ってしまった。
町長……十二年間、宥和政策により議会をしっかりと運営した名町長。高齢のため後継者にその座を譲り引退する事を決めている。
達川美津子……正道党に協力していた無所属議員。選挙の際は正道党から正式に出馬して当選、管制塔占拠事件には無関係も自ら議員辞職。
★外伝その2
元女優……若い時に「追放」された女性。現在は居酒屋店員兼エッセイスト。
実は第七章で登場した「藤森の叔母」。
元ゴミ処理場勤務……脚本家志望だった女性。現在は外の世界で同じ仕事をし、さらに結婚もしている。まだ子どもはいないらしい。
★第十二章
浅村……藤森の後任の夜勤担当。実はまだ勤務二年目の新米、と言うか藤森のゴリ押しに近い形で送り込まれたある種の傀儡だった。情熱的と言うより暑苦しい性格で、おまけに空気も読めない。事件後、藤森たちの真実を知り犯行には無関係とされるも完全に気力を失いほとんど退職した。
下田……朱原の後任の入町管理局担当職員。事件後、管制塔本部へ異動。
★第十三章
水谷……民権党の市長候補。当選後すぐ新町長として正道党事件の後始末を行う事となる。
桜田……女性党の市長候補。正道党事件にて人質となる。
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