表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/161

148話 薄い……

早めに書けたけど内容も薄い……


 永禄6年(1563年)9月 出雲 月山富田城



「はづきちゃ~ん、おっぱいの時間でちゅよ~」


「ぁぅ」


「おひいさま、赤ちゃん言葉は赤子に言葉を覚えさせるのには、かえって逆効果ですよ」


「それ前にも聞いたけど、どうしても、つい出ちゃうんだよねぇ」



 それに、まだ葉月は生まれてから一月なんだから、私みたいな前世の記憶持ちとかでもない限りは、赤ちゃんにはまだ言葉は理解できないよね?

 そう自分に言い訳をしておきましょう。



「はぁ~、まったく…… それに、乳母の仕事を奪うことなかれですよ」


「私が忙しい時は春姉に、寝ている時は乳母に代わってもらってるじゃん」



 そう、私は世の中の赤ん坊がいる大多数の母親を敵に回すような行いをしているのですよ。

 就寝中に夜泣きで叩き起こされることなく、私はぐーすかぴーと寝ていられるのですから。


 でも、これは上位者の特権といいますか、半ば義務みたいなモノだから仕方ないよね?



「それはそうなんですけど、貴人は自分でお乳を与えないのが常識ですので」


「じゃあ、私の余ったおっぱいは、たろさにでも飲ますの?」



 赤ちゃんに母乳を飲まさないと、おっぱいがパンパンに張ってしまって、結局は乳しぼりをしなければいけなくなるのですよね。

 そんな無駄なことをするぐらいであれば、自分で赤ちゃんにお乳を与えたほうがマシというモノであります。


 まあ、一度たろさに飲ましてあげたんだけどね♪

 しかし、その時のたろさの反応がイマイチだったんですよ!


『味が薄すぎる……』


 とかなんとか、のたまいやがったのであります!


 ちょっとムカってきてしまったので、たろさには蹴りを入れておきました。

 しかし、私も試しに自分で絞った母乳を飲んでみましたけど、実際に薄くて不味かったよ……


 母乳って味が薄いというのか、ほとんど味がないに近いのは事実だったんですよね。

 だから、たろさには後で謝っておいたけどさ。



「太郎左様には、わざわざ飲まさなくてもいいです!」


「乳母は夜中に頑張ってくれているんだから、昼間ぐらいは乳母にも休んでもらわないと、そのうち過労で倒れちゃうよ」


「おひいさまは、お優しいのですね」


「我が子にお乳を与えない母親は、愛情が薄くならないかな?」



 まあ、母乳の出が悪かったりする人もいますし、その人が我が子に向ける愛情が薄いとかまでは思いませんので、これは本人の気の持ちようなのかな?

 しかし、我が子に母乳を与えたいと思うのは、母親の本能みたいなモノだとは思いますね。



「それに、私も実の母親である桃さんのお乳を飲んで育ったんだよ」


「おひいさまは、桃源院様を覚えておいでなのですか?」


「朧気ながらにだけどね」



 でも、桃さんの顔はもう半分忘れちゃったような気もするのですが……

 思い出補正で、美人女優の顔とごちゃ混ぜになってしまっているのですよね。


 不出来な娘で申し訳ありません。



 ちなみに、葉月の一番好きなおっぱいは、春姉のおっぱいみたいでした。

 葉月を産んだ実の母親である私の母乳よりも、春姉の母乳のほうが美味しいだなんて、なんか納得がいかないぞ。解せぬ……


 まあ、その分なのかどうか知らないけど、吉法師は私のおっぱいを気に入ってくれたみたいなので、お相子さまなんですがね!




 ※※※※※※




「葉月さま、爺ぃじじゃぞ~」


「多胡爺は、吉法師のひい爺でしょーが」


「いえ、葉月さまも立派なそれがしの曾孫ですじゃ」


「まったくもう……」



 多胡爺が爺バカになってしまいました。

 こうなってしまうと、悪鬼羅刹の戦国武将も形なしですよね?


 戦国武将も所詮は人の子ということなのかも知れません。



「葉月や~、多胡の爺は義理の曾爺さんじゃぞ~? ワシこそが葉月の本当の爺ぃじじゃけんの~」


「義父上様は、本当の爺だから文句を言えなかったよ……」



 もう一人、爺バカがいましたよ……


 といいますか、なんで毛利元就が月山富田城にいるんだよ!

 そりゃあ、吉田郡山にも私の赤ちゃんが生まれたとは、一応は早馬で知らせておいたけどさぁ。


 しかし、外孫が生まれたぐらいで、わざわざジジイが出雲まで来る程ことか?

 ジジイは暇なのか? そうなのか?



「義父上様は安芸を留守にしていても大丈夫なのですか?」


「ワシは隠居じゃけん、ワシがいなくても毛利の家中は回るようには躾けておるから、姫が心配せんでも大丈夫じゃよ」



 でもそれって、和歌ちゃんの父親である隆もっちゃんに余分な負担が増えるんじゃないの?

 まったく、いい歳こいてフットワークの軽いジジイなのにも困りますよね。


 まあ、それでも政務の大部分は、毛利三兄弟や重臣連中がいれば滞ることなく進んで行くのでしょうね。

 尼子家では、私が居なくなってしまえば、てんやわんやの大騒動に発展するでしょうし、人材が豊富な毛利家が、ちょっと羨ましく思えてきちゃいますよ。



 そういえば、史実での毛利隆元の亡くなった時期って今年の夏だったはずでしたよね?

 ということはだ…… もう既に九月で秋なのだから、隆もっちゃんの死亡フラグは折れたの思っても良いのかな?


 これが毒殺とかではなくて、ただ単に食中毒とかが死亡原因とかだったら本当はやばかったのですけど、毛利隆元が今の時期まで生き残っているのであれば、やはり史実での死亡原因は毒殺だったのでしょうね。

 和智の怨恨だったのか、足利義輝の謀略だったのか、はたまた毛利に追い詰められて後がなくなっていた尼子が真犯人だったのか? そこまで詳しくは分かりませんけれども。


 しかし、史実での犯人は、おそらくこの三者に絞られるのでしょうね。

 まあ、実行犯は和智で確定なんだけどさ。


 でも、この世界線では、おそらくはもう既に関係のない出来事になったみたいなので、一安心してもいいのかな?




「御注進! 御注進!」



 ドタドタドタッ!



「騒がしいぞ、もうちぃと静かに歩かんかい」


「これは多胡様、失礼仕った。されど、火急の要件にてご無礼のほど、平にご容赦を」


「畿内かドコかでなにかあったのね?」



 山陰と山陽はおかげさまで平穏無事なはずですから、おそらくは畿内か九州辺りで何か変事があったのでしょうね。



「左様にござりまする。三好筑前守殿、身罷った由にて!」


「なんじゃと!」


「多胡爺も五月蝿いよ」



 三好長慶? それとも息子の義興ほうかな?


次話は未定なのじゃー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ