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監視しているのだ!

 お漏らし魔王の父であるシグさんが酔っ払いの面倒を見ると言ってくれた。

 俺はその言葉に甘えて弟子達とペットを置き去りにして魔王城に向かう事にした。


「ルナは何で酔って無いんだ?」


「ちょっと待つです。 んっ!」


 話の最中に吸魔オ○ニーするなよ……

 師匠として恥ずかしい。


「多分、定期的に抜いてるからです。 溜まってきたなぁと思ったら巫女様に触って抜いたら酔わないし、気持ちいいから一石二鳥です!」


「パパぁ。こいつ、もう嫌ぁ……」


 一応は唯のオ○ニーでは無かったのか。

 ルナにまで頭パーになられても困るのでシードちゃんには我慢してもらわないとなぁ。


「シードちゃん、我慢してくれ。 今度何でも買ってあげるから」


「シードちゃんは物で釣られるような女じゃ無いもん」


 トカゲから巻き上げた金があるシードちゃんは、そこらの幼女とは違って自分で何でも買えるもんね……


「我慢するからお願い聞いてくれる?」


「ああ、何でも言ってごらん」


「おっぱいを大きくしてほしい」


 そう言いながら、シードちゃんは上目遣いで俺を見た。

 

 何故俺がその願いを叶えられると思っているのだろう。俺を何だと思っているんだよ。


 ……ああ、神様か。


「自分ではできないのか?」


「もう人型は変えられないの」


 そうか、じゃあ巨乳幼女計画は始まる前に終わったな。


「師匠! 巫女様だけはずるいです! 私も師匠好みの大きさにしろです!」


「パパ! 一生のお願い!」


 ルナまで参戦して二人でおっぱいおっぱい言い出してしまった。

 そんなこと言われても俺にはどうしようもないのに…


 俺に巨乳を授ける術はない。

 だが、このままでは二人は納得しないだろう。


 ならば……


「実は拙者はちっぱい愛好家なのだ」


「「え?」」


「ちっぱいは実に素晴らしい。 儚く、美しく、それでいて可愛らしい……巨乳?ふざけるな! 拙者の夢を壊さないでくれ!」


 本当は巨乳が大好きだ。

 バインバインしているおっぱいが好きだ。


「パパ、それ本当?」


「ああ、拙者はちっぱいしか愛せない」


「素振りの時にクレナの胸ばっかり見てるのは何故です?」


 やばい。俺の密かな楽しみがバレているだと……


「…………巨乳が憎いのだ! 昔、拙者と肩を並べるほどの剣士がいたのだが、その者は大きく成長しすぎたおっぱいのせいで剣を諦める事になったのだ…… 体の半分ぐらいがおっぱいになった」


「半分も!?」


「ああ、拙者は憎い。 成長しすぎたおっぱいも、それを止められなかった己の弱さも。 故に過ちを繰り返さぬ為にクレナのおっぱいを監視しているのだ! やましいことなんて無いし!」


 そう、やましい事なんて無いのだ。

 クレナの為を思っての事である。


「パパ! やっぱりいらない! シードちゃん、ちっぱいのままが良い!」


「私もいらないです」


「うむうむ」


 良し、何とかなったぞ。

 見たか!これが詐欺師の話術だ。


 シードちゃんは「ちっぱいで良かったぁ」と、ホッとしているし、ルナは……なんだか悪い顔をしている様な気がする。


 ルナは後ずさる俺との距離を縮める。

 シードちゃんに聞こえない様にするためか、俺の耳元に顔を近づけた。


「本当は巨乳が好きで好きで堪らないのに、いけない師匠です」


「ち、ちがっ」


「違わないです。 体の半分がおっぱいになるわけ無いだろです」


 確かにそれは……もう、人じゃないな。


「巫女様にも師匠が嘘をついたって教えるです」


「ま、待て……何が望みだ?」


 シードちゃんに嘘だとバレてしまえば、またおっぱいおっぱい言い出してしまうかもしれない。


 それはまずい。

 どう頑張っても俺に巨乳を授ける術などないのだから。


「帰ったらデートです!」


「そ、それは……」


 絶対に金が掛かるデートだ。

 俺はいったいどれだけ搾り取られるんだ。


「可愛い弟子とデートするのが嫌なのですか? じゃあ、良いです。 巫女様に言うです」


「ルナとデートに行きたいです!」


「よろしい……です!」


 可愛らしく笑みを浮かべて、俺から離れたルナ。

 

 何故、俺はルナのオ○ニーの為にシードちゃんを我慢させて、その対価をルナに払わなければならないのだ……納得いかない。


「パパ、おっぱいはいらないけど、何か思いついたら言うね! 聞いてくれるよね?」

 

「あ、ああ……」


 そうだよな。シードちゃんに我慢してもらうのに、シードちゃんには何も無しではおかしいもんね……

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