表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/26

第2話

今の物音は…奥の通路か?

なるべく足音を立てずに近づいてみると

もう一人の利用者ークラスメイトの神谷美月―が脚立に登って本を戻していた。


あの脚立かなり古いから危ないと思うんだが…大丈夫か…?

とか思ってたらグラつき始めた


グラッ

「きゃっ」

「っと!」

ガタンッドサドサドサッ


あっぶねぇ…ギリギリセーフ…

何とか受け止める事に成功したけど、脚立のこと先生に伝えとかないとな…


神谷は…縮こまってるか、怖かっただろうしな…


「大丈夫か?」

「え…?」


声をかけてやっと俺に気づいたようだ


「あ…え?桐生くん…?なんで…?」

「神谷が落ちそうになってるのが見えてな、怪我はないか?」

「あ、うん。私は大丈夫…!?」


何やら耳が真っ赤だな。あー…この体勢が恥ずかしいのか?

ちなみに今の状態だがお姫様抱っこだ。さすがに本の上に倒れ込む訳にもいかん

とりあえず下ろすか、まともに喋れなくなってるし。


「よっと、立てるか?」

「う、うん。ありがとう桐生くん」


まだ赤いし若干もじもじしてるが、まぁ大丈夫だろう。

妹よりも軽かったんだがちゃんと食べてるんだろうか…


「ところでこの本片付けてるのか?」

「う、うん。帰る前に片付けておこうと思って…」

「んじゃ手伝うよ。俺も自分の借りてた本返しに来たし」

「あ、ありがとう。さすがに上の方届かなくて」

「あぁ、任せとけ。神谷は俺の本の返却手続きしてくれるか?」

「わかった!終わったらこっち戻るね」

「転ぶなよー」

「こ、転ばないよ!」


俺が笑いながら言うとさらに赤くなって否定して去っていった

といっても俺が見る度に転けそうになってるんだよな…


それは良いとして、片付けるとするか

見た感じ大体が上段だし、神谷にはきつかっただろうなぁ…

数もそんなにないしさっさと終わらすかね。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「桐生くん、おまたせ」

「お、神谷か。ちょうどこっちも終わったぞ」

「もう?早いね」

「場所は覚えてたしな」

「あれ?桐生くんって図書委員だっけ?」

「いや、一度読んだ本は場所も一緒に覚えてるだけだ」

「すごいね…」


そこまですごくないと思うが…

話しながら戸締まりして、そのまま下駄箱まで一緒に向かう。


「神谷ってこっちの方?」

「うん。桐生くんもこっちなの?」

「ああ。買い物するからスーパー行くけど」

「あ、私もお買い物しなきゃ…一緒に行っていい?」

「ああ」


授業でどこそこが分からないとか、担任のヅラが…

と言った会話を交えながらの帰り道

何かすごく新鮮だな、ここまで会話が弾む女子も少ないし。


「あ、着いたね」

「だな。中も一緒に周るか?」

「うん」


さて、今日は晩飯何作ろうか


「桐生くんは料理よく作るの?」

「あぁ、一人暮らしだからな」

「そっか。私も自分でやるけど、作るものに悩むんだよね」

「どうしても毎回似たり寄ったりになるよなぁ…」

「だよねぇ」


喋りながらもそれぞれレジを済ませに行くと


『1680円になりまーす。はい、丁度いただきますね。

 後こちら1500円以上お買上げの方に渡してるくじ引き券です。

 あちらのコーナーで出来ますのでどうぞ~』


「くじ引きやってたんだね」

「みたいだな。まぁやるだけやるか」


くじ引きって言うか、ガラガラじゃねーか…

えーっと…景品は…


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 特等:シークレット(当選者だけにお教えします!)

  1等:温泉旅行ペアチケット

  2等:遊園地ペアチケット

  3等:商品券1万円分

  etc…

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


何か・・・全体的に金かかってるな…

まぁ回してみよう


「お願いします」

「はい、たしかに。ではゆっくりめに回してください」

「分かりました」


ガラガラガラ・・・・・・コロンッ


ん?黒?


『ガランガラン~!特等!特等出ました~!』


これ特等だったのか、分かりにくいなおい


「ではこちらの部屋へどうぞ!」

「あ、はい」


神谷に離れることを伝えとくか


「ちょっと行ってくる」

「うん。ここで待ってるね」

「おう」


部屋に入ると別の男性がいた


「まずは特等おめでとうございます」

「ありがとうございます」

「では景品はこちらになります。最新のVRヘッドギアとEWOのセットになります

 VRギアは所有されてますか?」

「いえ。持ってないです」

「では個人登録をするのでこちらのギアをかぶってそこに横になってください

 スキャンするのでそのまま動かないでくださいねー。はい、終わりました。

 後は細かい注意事項の説明になります。よく聞いてくださいね」


説明を色々聞いたが要約すると

ギアは一人一台しか所持出来ない仕組みになっており

その為に個人情報を登録して、他人が使用出来ないようにするのが法的に決まってるそうだ。

よって盗難などが起きてもすぐに特定されるのだとか

利用中は生身の身体の情報が遮断されて、体に異変が起きた場合に強制終了させるらしい。


「では気をつけてお帰りください」

「はい。ありがとうございました」


しっかしタイムリーだな

夕飯の材料買いに来ただけなのに…まぁ休み中の予定なかったし、丁度いいか?


勇気にはメールしとくか…言わずにいたらうるさいだろうし。

そういや姉さんたちもゲーマーだしやってそうだな、あとで連絡しよう

っと神谷のとこに戻るか


ありふれた設定だと思いますが、割と適当です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ