歌の練習
そして放課後屋上で俺と友達は彼女を待っていた。
「なぁ本当に来るか?その子」
「そんなに待ってないだろ。先生になんか頼まれてるぽかったから遅くなると思う」
「ふーん」
そんな会話をしていると。
ドアが開いた。
「遅くなってしまってすみません」
彼女は息を切らしながらそう言った。
きっと走ってきたんだろうな。
「あの子?」
「あぁそうだよ」
「先生に頼まれてた用事があって…遅くなってしまいました…」
すごく申し訳なさそうな顔をしている彼女に俺は
「大丈夫だよ。それに急いで走って来なくてもずっと待ったのに」
そう言ってみる。これで少しは気持ちを楽にしてくれるといいけど。
「お待たせしたら悪いなと思ったので…」
彼女の優しい心に胸を打たれかけた。
「あっそうだこいつ、俺の幼馴染で隣のクラスのやつだ」
「紹介適当すぎるだろ。俺は宮内結城。よろしくね」
「上野春香です。よろしくお願いします」
上野さんは少しそわそわしたように自己紹介をした。
「えっと…とりあえず歌の練習しようか」
「具体的に何するんだ?」
「ああ確かに。具体的に何するか決めてないな」
「とりあえずストレッチから…じゃないでしょうか?」
「なんで、ストレッチ?」
「声を出すのって意外と体力を使うんです」
「へぇそうなんだ」
「なので、軽く体を動かしてからボイストレーニングを始めたたほうがいいんです」
「詳しいね」
「まあとりあえず軽くストレッチするか」
そして軽くストレッチをした後
「次にボイストレーニングですが、喉に負担がかからないように発声をするんです」
「えっと…どうやってやるの?」
「えっとですね、喉で歌うと息継ぎがずれたり、声が裏返ってしまいます」
やけに詳し説明だった
「最悪の場合、喉を傷めてしまいます。なので喉を傷めないためにも腹式呼吸が必要です」
「なるほど」
「足は肩幅に広げて、リラックスできる姿勢を意識して歌うんです」
それから一週間くらいその方法で練習を続けた。
でも彼女が声を出すことはなかった。
出そうとしてもいや歌おうとしても彼女の言ったとおり歌えなかったのだ。
そして、
「なぁなんでこんなに練習しても歌えないんだろうな」
結城がそんなことを練習が始まる前に言った。
「上野さん、自分でも分かってるんじゃない?」
「えっと…それは……」
上野さんは何か分かっているようだった。
「何か分かってるの?」
「それは…私はどんなに頑張って練習しても歌えないんです。どんなに頑張っても無理なんです…」
「なんで?」
「それは……」
それから彼女は下を向いたま話し始めた。
練習編です。
少し調べて練習法を書きました。
歌の練習って結構大変ですね。
ちなみに次回は過去編です。
次で春香ちゃん編は最後かもです。
楽しみにしていてください。
ではでは今回はこんな感じで。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回をお楽しみに。
それではまた。