20話
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やっと訓練が始まります。
「初めに、今回訓練を行う目的についてですが、騎士様がたにはこの訓練が終わった後、他国にて情報収集の任についていただくことになります」
騎士たちも、新たな任務を与えられるだろうと思っていたので、説明を聞いても特に驚いてはいないようだ。
「任務についていただく騎士様は、全員ではございません。訓練の結果をみて、ダレス様がお決めになられます」
ここまで言うと、ライカはダレスを見る。
「2人だ」
視線を受けてダレスが短く発言する。騎士たちは皆、選ばれるのは自分だと言わんばかりの自信に溢れた表情だ。
「では今日の訓練についてですが、騎士様がたにはこれより原初の森に入っていただき、黒翔馬を探してきていただきます」
ライカの言葉に騎士たちがどよめく。黒翔馬は、一般的な馬より一回り大きく、銀色の長いたてがみが特徴だ。黒く艶めく身体に銀のたてがみが流れるその姿はとても美しく、一度見たものは生涯忘れることがないと言われるほどだ。ただ、この馬は人に懐くことがほとんどなく、この国の歴史上でも数えるほどしか、主となれたものはいない。森の奥深くに住み、人間が近づくのがわかるとすぐに逃げてしまう、伝説に近い馬なのだ。
そんな黒翔馬を探してくるというのは、不可能に近いと思えた。しかし、フェリシア様の見ている前で無様なことはできない。絶対にみつけてやる!!と騎士たちは意気込んだ。
「時間はこれより二刻といたします。最後にエル様より森での禁忌についてお話いただきます」
エルが騎士たちの前に来る。
「如何ナル時モ、木々ヤ動物ヲ傷ツケルコトヲ禁ズル。森ニ流レル川ヲ渡ルコトヲ禁ズル。以上ダ」
「ありがとうございます。」
「黒翔馬ハ、ナユノ実ヲ好ンデ食ス」
ぼそりとエルが騎士たちに教える。ナユの実というのは、紫色をした長くて丸い形をした果物のことで、栽培が難しく森でしか取れない貴重なものだ。
(エルは本当に優しいです)
騎士たちにヒントを教えてあげたエルを見ながら、ライカは微笑んだ。もちろん心の中で。
「フェリシア様、お言葉を頂戴してもよろしいでしょうか?」
珍しくダレスが、フェリシアにお願いをする。
それまで、マールの用意した椅子に座り、皆の様子を楽しそうに見ていたフェリシアは、立ち上がって騎士たちに数歩近づいた。
「「戦の護」の名において、あなた方に戦の加護があらんことを」
『「戦の護」に、絶対の忠誠と絶対の勝利を!!!』
騎士たちが一斉に胸に拳をあて、フェリシアの言葉に応える。これは、戦いに赴くときなどに必ず言う言葉だ。この言葉を言うことで、騎士の士気は一気に高まる。現に今も騎士たちは、今にも走り出さんばかりの勢いだ。
「皆様、頑張ってくださいませ」
そう付け加えて、フェリシアは椅子に戻った。
「ありがとうございます」
胸に拳をあて、軽く頭を下げると騎士たちの方に向き直る。
「監視役として、地の民殿が森に入られる。では、開始!」
ダレスの言葉と同時に騎士たちが一斉に森に入って行く。
「デハ我モ行ク」
「お待たせしました。存分に森を駆けて来てください」
「ウム」
エルも騎士たちを追って森の中へと消えていった。それを見送るとライカはフェリシアの傍に向かう。
「姫様、道中何も問題はございませんでしたか?」
「全然問題なかったわ。とっても快適だったわよ。マールの準備がよかったからかしら」
「えへへ、ありがとうございます~!」
「左様でございますか。マールご苦労さまでした。私も今から森に入りますので、引き続き姫さまのことお願いします」
「はい!お任せください!」
「気をつけてね、ライカ」
「はい、姫様。では失礼致します」
一礼してダレスのところに戻る。
「ダレス様、私もそろそろ行って参ります」
「ああ」
まずは黒翔馬を見つけることですね、と考えながら森に向かって歩き出すと後ろから声がかかった。
「ライカ」
「はい」
ライカが振り向いて次の言葉を待つ。
「………気をつけろ」
「…ありがとうございます」
まさかダレスの口からそんな言葉が出るとは思ってなかったライカは、少しだけ表情を緩めた顔で彼を見てから森の中へと入っていった。
その顔をみたダレスは、しばらくの間固まっていたのだった。
団長頑張ってよく言った!(笑)




