雑草の歩く道 ⑥
=のいちごの花 =
今、幸せだ。
やっと手に入れた。
まだ、生まれてきたことに、感謝なんてしてないけれど、それでもなんとかやってこれたしな。
きっと、終わりよければ全てよしになるさ。
まだ、生きてるけど。
66歳。もう完全に余生だと思っている。
色々と頑張りすぎた。何もしたくない。
2人の娘は、それぞれに家庭を持ち、子育てしながら仕事も頑張っている。
可愛い孫もいる。それ以上、何を望むことがあるんだ。
多分、色々と厳しい母だっただろう。
でも、いつだって、一緒に大口で笑ってきた。
オモロイ母を見せてきたはずだ。
そして苦しむ背中も隠さず見せたはずだ。
だから、君たちは強いはず。
愛されて生まれて、愛されて育った子だ。
自信を持って生きていけ。
母はいつだって、君たちの後ろで見てるから。
私は自分の人生の最後を、パパと2人でゆっくりと歩む。
ちょっと難しい、めんどくさい男だ。
パパは、私の前では甘えん坊で、まるでガキだ。
だから、ほとんど私がお世話するばっかりだ。
でもちゃんと、私のことを理解してくれている。私を支えて守ってくれる。
お互いに、昔のことなど何も知らない。聞こうとも思わない。
今と、この先。それだけでいい。
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私は、春が好きだ。
小さな命の吹き出す、春が好きだ。
庭に出ると、私が植えた花よりも先に、いろんな雑草が、やけに元気に育っている。
もう、引っこ抜ける段階じゃない。多すぎる。
小さな小さな花をつけている。
まあいいか、しばらく置いておこう。
ジョウビタキが止まってる。この子はもう常連さんだ。
裏山に野いちご、もうすぐ白い花をつけるだろう。
さてと今日は、春菊を摘んで、おひたしにしよう。
=あとがき=
最後までお読みくださって、ありがとうございます。
66歳専業主婦、作家若葉マークのピョリピョリです。
60の手習い、いえ、とっくにその域を超えて。
目も弱り、本もあまり読めなくなっていた私が、まさか書く側になるとは思ってもいませんでした。
相変わらずスマホでポチポチですが、音声入力を覚えて、少し楽になりました。
案外、人間も進化するものですね。必要に迫られると(笑)
ここまで書くのに1か月。
今はもう、頭の中はスッカスカ。きれいに出し切ったようです。
私は信仰心など、まったくありません。
ただ、日本の神様はちょっと好きです。
日本の神様は、どこにでも宿るそうです。
だから、道ばたの石ころに、こっそりくっついているかもしれません。
とても気まぐれなので、願えば来てくれるものでもありません。
当てにすると、だいたい裏切られます。
だから――
「おったらええな」くらいが、ちょうどいいのかもしれません。
でも、もし来てくれたなら。
そのときは、ちゃんと「ありがとう」を伝えてくださいね。
『ん。』シリーズは、これでいったん終了です。
私の一生を、笑って読んでいただけたなら、うれしいです。
……とはいえ、まだしばらくは生きていそうなので。
続きが出るかもしれません。
そのときはまた、ふらっと読みに来てください。




