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書くに至った理由

今の自分の年齢は30代後半。独身。

実家暮らしではなく、大学を卒業式して1年間はのらりくらりとしながらフリーターをしていた。それは流石に大学4年まで出させてもらっていて、親不孝かもしれないし、自分には姉が2人いるのだが、1人は結婚し家庭があるが実家の近く住んでいる、1人は田舎を離れ、就職している。つまり自立しているのだ。当時の私は焦り、就職活動をして、何とか就職を決めて、実家を出た。

それに全く後悔はないし、今が充実しているかと問われれば、充実していると少し悩みながら答えられる。

でも、この年齢になって思うのは少しでも何か親孝行できていたのかなということだ。自分の両親は高齢でもう80近い、世間では恐らくおじいちゃん、おばあさんと言われる年齢だ。自分は40という年齢に近いこともわかるように遅くにできた子供だった。だからか、とても両親からはとても心配もされたし、甘やかされてきた自覚がある。それに甘えていた自覚もある。そして今も甘えながら生きている。決して裕福な家庭ではなかったけど、生活に苦労した記憶もなく、大切にされていたとずっと思う。この年齢になっても過保護な両親、特に母親は心配性で、どこかに1人で行くとか行ってくると言うと、「気をつけてね」とか「危なくないか?」と言ってくれる。

「もう40近いんだよ!大丈夫!」

そう母に伝えれば、「私にとってあなたはいつまでも子どもだよ」と笑って返ってくる。それが自分は嬉しかった。他の人からすれば、過保護とかウザいとかなるのかもしれない。でも自分はそれが嬉しかった。

どうしてこんなことを書き始めたかというと理由がある。1度母は乳がんを経験していた。その時はまだ30代前半だったかな?その時、自分にはそれを伝えられなかった。姉2人には伝えられ、自分だけ聞かされていなかった。それだけ母から見た私は弱い存在だったのだ。その話を聞かされたのは、術後で経過が良好になってからしばらくして、実家に帰省したときだった。帰省した自分は何事もないわけでもないが、元気な母を見て、その話を後々聞かされて、悔しかった。何も聞かせれていない事が悲しかったけど、元気な姿が嬉しかった。

少し話が逸れてしまった。書き始めた理由、それは去年また母ががんであることを知らされたことから始まる。今度も直接ではなく、姉からだった。足元から崩れ落ちる感覚というのを聞くが、それだった。母はちゃんと自分、末の娘を理解していた。こうなるから1度目は事後報告、2度目は直接ではなく、姉を通したのだ。自分は本当に弱いのだ。

今回は仕事で冬季休暇をもらえたので、帰省することを決めた。その時期に母の手術が決まっていた。今度は見守れる!と嬉しくも感じだが、自分は手術を受けた経験はない。テレビドラマでの知識ばかりだ、そして病気の詳細に恐怖も当然ある。同じ時期に冬季休暇を取っていた姉と既に結婚している姉も揃い、3姉妹で母の手術が終わるのを待つことになった。母は前日から入院し、翌日の朝から手術が始まる。3姉妹の予定は朝早くから待合室で待機し、手術に向かう母を見送ることから始まる。

「行ってくるね」と看護師さんに連れ添われて手術に向かう母に何て言ったかは覚えていない。多分、「行ってらっしゃい」とか「頑張って」だったと思う。前述の通り、自分は手術の経験はない。さらに手術中の待機をしたことはない。結婚している姉は実家の近所に住んでいることもあり、前回は立ち会ったと言っていた。

手術は朝9時から15時。何も知らない自分は手術って長丁場なんだと驚いた。その間、待合室で3姉妹で話したり、お茶したりと和やかに過ごせていたと思う。3姉妹ともに推し活に夢中なので、そんな話をしたりもした。そんなことをしていたら、長いと感じていた時間もあっという間に過ぎ、気がつけば、15時近くになっていた。すると、看護師さんが近づいてきた。

「お母さんの手術成功しましたよ」

移動できるベッドの上で呼吸器を付けたまま、薄らと目を開けている母がいた。

「声掛けてあげてください」

声が出なかった。成功した事がこんなに嬉しいのに、凄く嬉しいのに、言葉が出ない。今まで多分人生で1番呼んだだろう言葉、「お母さん」が出なかった。元々小柄な母、でも凄く元気でパワフルな母が凄く弱く、小さく見えたのだ。怖くなった。成功したと聞かされ、お医者さんからも詳しく検査しないと分からないが大丈夫だろうと言われても震えが止まらなかった。病室に案内されて、まだ麻酔が切れていない母と姉たちが母と少し話している中、自分は声が出なかった。


だから書こうと思った。

今の気持ちとかこれからのこととか昔の話とか、たくさん書こうと思った。

家族にたどり着かれるかもしれないけど、それはそれでということでゆっくり書いていこうと思う。

私自身の気持ちを昇華させるための自己満足な話を読んでくださり、ありがとうございます。

実話です。

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