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2-5 夜に歌う鳥の名は 5

 


 意外にも、自分はそれを楽しみにしていたようだ。

 けれど全てが終わった時、その手には何も残っていなかった。



 ◇



(珍しい剣術でも教えてくれたりするのかな)

 四騎士たちとはまた違う技が見られたら良いのだけれど。

 そんなことを考えながら、ナハティガルは足取り軽く――やや浮足立っている己を諫めながら――目的地へ進んでいく。

 少しだけ認めてもらえたのかもしれない。

『よおナハティガル。午後から皆で鍛錬をするからお前も参加しろ』

 小鳥ではなく、名前で呼んで誘われた。

 嘲りがやっと消えたのかと思った。

 ヴァイスリヒトと距離を置いた成果が出たのだろうか。

『筆頭様には連絡しているから、大丈夫だ。そのまま来いよ』

 気遣われたのだろうか。そんな言葉を掛けられたのは初めてだった。


 入団の目的は己の研鑽であった為、慣れ合うつもりはなかった。

 彼ら騎士の輪を遠巻きに眺めるだけに留めていたから――だから、誘いを受けた時は絆の輪に入れてもらえるかもしれない、と思って嬉しかった。それはかつての叶わぬ願いであったから、殊更に。

 ようやく自分も剣を、言葉を交わし合い、仲間の一員として扱ってもらえるのかと思ってしまった。

 期待はいつも無駄になるだけだと知っていたのに。


 愚かな小鳥。

 心のどこかで鳴っていた警告音を振り切って――聞かぬふりをして、素直に待ち合わせ場所へ飛んで行った。



 ◇



「ナハティガル、ただいま参り――」


 ――ました、と。

 弾む息と声そのままに、飛び込んだ鍛錬場。

 しかし言い終えるよりも早く、両側より伸びてきた腕に拘束されて言葉が止まる。

 正体は、戸口の影に潜んでいた男たち。ナハティガルの腕をそれぞれが掴み、頭を押さえつけた。

 強制的に膝をつかされた少年は、頭上で笑う男たちの声を聞く。

「よお、従卒。いや小鳥(バーディ)のほうがお好みかぁ?」

 背後で戸が閉まる。


 ――ガチャリ。

 室内が一段階ほど暗くなり、鍵を掛けられる重い音がした。

 雲行きが怪しい。

 立ち込めるケモノの匂い。


「……鍛錬をするのでは?」

 ナハティガルは従卒の声で訊く。

 すれば、含み笑いと嘲笑が聞こえた。

「おお。するぜ、勿論」

 リーダー格らしき男が前に立ち、ナハティガルの顎を掴んで上向ける。舌舐めずりひとつ。

「生意気だが、顔は良いんだよなあ」

 感心したような男の言葉に、周囲から賛同の声が上がる。

 貴族にしては品がない。良くて下の中。

 淀んだ空気の匂い。いい方向には転がりそうにない予感がした。

「恥という言葉をご存じで?」

「うるせぇっ」

「――ッ」

 バシッと強く頬を叩かれた。

 ナハティガルの口中に血の香りが漂う。

「ほんと、下級層出の癖に生意気なんだよ。薄汚い野良猫は腹見せて媚び売ってろってんだ」

 周囲でゲラゲラと笑い声。

「まあ、そんな野良猫でも四騎士どもを失脚させる駒になれるんだ。光栄に思えよ?」

 誰かが笑った。同意のしるしとして。

「四騎士の方々の失脚と私とに、何の関係が?」

「なんだお前とぼけてんのか? お前をボロボロにすりゃあ、あいつら――特に筆頭は激昂するだろ? んで、そのまま狂っちまうかもしれねえ。……『私刑』は騎士団のご法度だ。流石の四騎士でも処罰は免れられやしねえってな」

「……はあ」

 つまりはこの小鳥を起爆剤にして、四騎士たちの手を不要に汚すと。


 ――そう上手くいくだろうか?

 彼らは四騎士たちが行うであろう『私刑』の意味を分かっているのだろうか。激昂させた彼らにどういう目に遭わせられるかまでは考えが及ばないらしい。

(即死ならまだ幸せなほうだろうが……多分、凄惨な光景になるだろうな)

 自分たちは殺されまいと考えているのか、兄騎士たちは随分暢気なことを言う。

(そういえば、彼らは前回の騒動をよく知らないのだったか)

 模倣犯を懸念して、騎士団内には緘口令が敷かれたと聞く。

 顛末を知るのは、あの場にいた者たちのみ。

 ああ、だから。

 こうも愚かに笑えるのか。


(二番煎じだな……駒はどちらなんだか)

 恐らくは四騎士を疎む誰かの入れ知恵を受けたらしい兄騎士たち。

 まあ丁寧に教えてやることもあるまい。

(ともあれ、落ちた騎士道精神ここにあり、か)

 鍛錬場の中が薄暗いのは、これから行われるのが下劣極まりないものであることの暗示か。

 明かりなどないほうがいい。

 これから起こるのは薄闇に覆われし獣の所業ゆえ。


 やはり期待などするべきではなかったのだ。

 昔、港町サンズポルトで食べたアップルパイへの期待はまだ可愛らしいものだったと気づく。

 あの時の『期待外れ』はずっと優しかったのだと思い知らされて。


(ともあれ、これは私の油断が招いたことだな)

 自業自得というのだろう、これも。

 ナハティガルが内省していたその時、顎を掴んでいる手に力が籠められた。

 鈍い痛みを与えてきた手の持ち主にナハティガルが剣呑な視線を向ければ、下卑た笑いを浮かべた口が動くのを見る。

「こういうことには慣れてんだろ?」

 秘密でも囁くような声だった。

「……意味が分かりかねますが」

 嫌悪の目を向けたナハティガルに、男は一層その笑みを醜く歪めて顔を近づける。


「下級層の奴らは十二からが『売り』頃だって聞いてるぜ?」

 そう言いながら、男がナハティガルの唇に触れた。

 親指の腹が、ぞろりと撫でる。

 無骨な手、ささくれた肉の表面が無遠慮に確かめるのはその表面だけ。


 しかしその瞬間、とんでもない怖気が走った。


 書庫で、筆頭騎士――ヴァイスリヒトに触れられた時とは全く違う、その感覚。

 あれには熱があった。

 これには悪寒しかない。

 火と氷の逆転。

 死とはまた別の恐怖が身内に生じる。

 強い不快感と生理的嫌悪が全身を包み、ナハティガルはぶるりと身を震わせた。


 ああ、これは――殺意だ。


 あまりの悍ましさに大きく息を吸い込み――そして静かに吐き出した。

 我を失うのは愚か者のすること。努めるは冷静沈着。……こんなことで殺してはいけない。

(とはいえ、もう話し合って済む流れじゃあないな)

 黒曜石の瞳で見据えるのは、周囲にいる悪しき騎士七名。


 さようなら騎士道。

 ナハティガルは書庫での空気を思い出し、寂しい気持ちになる。


 期待に胸を躍らせて道を駆けていた少年はもういない。

 嘆くのは後にして、まずは両側の拘束者を片付けることにした。



 ◇



 下級層にしては珍しくキレイな子供だった。嘲られても曖昧な笑みで誤魔化し、雑用を押し付けられても反抗せず言いなりになる様子に、これは良いオモチャが来たなと思った。


 ――それは化け物だった。

 綺麗な顔に何の感情も浮かべず、大の男たちを地面へ沈めていく少年は果たして人間なのだろうか。


(魔法が使えるなんて聞いてねぇぞ……!)

 本来ならば、大きな音や怒号が室内に響くはずだった。

 けれど、柔らかなクッションに吸収されているかのように何も聞こえない。


 耳が痛くなるほどの静けさの中に放り込まれて。

 聞こえるのは、浅い呼吸を繰り返す自分の音のみ。


 ああ、仲間の悲鳴や怒号は一体どこへ?


 明らかに何らかの魔法が使用されているのだと予想がついたものの、それらしい動作は見ていない。

 だからこそ余計に恐ろしかった。予備動作なくこのように異様な空間を作り上げた、目の前の少年が。

 一対七。乱戦となっても相手は下級層出身。容姿だけが取り柄のちっぽけな子供だから、どうにでも出来ると思っていたのに。


 ――綺麗な小鳥を鳴かせて、皆で楽しむ筈だった。

 しかし饗宴は狂乱となりて。

 静寂の中で人外の狩りが行われる。


 仲間が、一人、二人とあっけなく倒れていくのを男は見る。

 小鳥は――ナハティガルは流れるような動作で移動し、いつの間にか距離を詰め、ハッと気づいた時には懐に飛び込んできていた。

 ナハティガルを視覚で認知するも動けず、白い手が腹部にそっと添えられたのを見る。

 次の瞬間、凄まじい衝撃が来た。途轍もない激痛を覚えた体は自然と前のめりになり、がくがく震える。あまりのことに内臓がひっくり返ったようだった。

 胃はびくびくとぜん動し、抗議するかのように昼食を床の上に提供する。

 何が起きたのかさえ分からなかった。

 確かなのは、言いようのない打撃を腹部に受けたということだけ。

(なんだよ……ひぐっ……こんな……こんなあぁ)

 汚泥の視界の中、腹部を押さえて蹲り、ぼろぼろと涙を零していれば頭上に影が差した。


 ゆっくりと顔を上げた男は、綺麗な顔をした少年が薄く微笑むのを見る。



 ◇



「おっお前えぇ! 何なんだ! 何なんだよ――うげぇっ……!」

 非難の声を上げる男に構わず、ナハティガルは無言で相手の急所に一撃を打ち込んだ。

 三人目が、悲鳴も上げずにくずおれた。床の上に水溜まりが一つ。

 年齢も体格も自分より一回りも上の男たちを、小柄な少年が無手で倒していく。 

 それは現実とは思えない光景だった。

 小鳥が肉食獣を倒すなどというものは。 

 だからこそ、青い顔でそれを見ていた男の一人が狂乱し、何かを喚きながら剣を振り回してきたのも仕方のないことだった。


(真剣か。危ないな)

 ナハティガルは剣の軌道を手の甲で払うように受け流し、男の懐に踏み込む。その顔を蹴り上げる瞬間に目が合ったので、なんとなく微笑んでおいた。

 そうして四人目は白目を剥いて床の上にどうと倒れた。死んではいない。気絶しただけ。

 五人目と六人目は、互いに目配せをし合っていた――かと思うと、動きを止めるためにナハティガルの左右に移動し、二人同時に襲い掛かってきたので距離をとる。


(流石は騎士殿。多少は使える頭をお持ちのようだ)

 小さな影が踊った。

 それは右へ跳ね、左へ跳ねて、大きな影を軽やかに吹き飛ばす。

 無音の空間に悲鳴は響かない。ただ二人の男が壁に激突して泡を吹いただけ。

 壁はびくともせず、気絶した男を受け止める。恐らく少年の次に優しい存在として。血反吐を撒かれても文句は言わず。


「なっ、なんだよぉ! こんなの聞いてないぞぉ!」

 情けない声を上げて抗議してきた男がいた。

 知ったことではない。

 こちらも聞いていない。今更の泣き言などは。

 喚く六人目には、前任者たちにもお見舞いした肺腑への殴打を与えてやった。仲良きことは何とやら。床にはまた新しい汚れが一つ。

 さて、最後の七人目は部屋の端。

 みっともなくそこにへたり込んでいたが、ナハティガルと目が合うなり背を向けて逃げ出そうとした。しかし腰が抜けてしまったようで、這いずりながら戸口へ向かう。文字通り、這う這うの体で。

 その為、追いつくのは簡単だった。


「連帯責任ですよ」

 戸口に伸ばされた手を睥睨しつつ、その背を踏みつけてやれば毒ガエルの如き声が上がる。

「ぐぅっ……! や、やぁ、止めて、助けてくれぇ……!」

 懇願はされど受け入れられず。魔術の重力が男を襲う。

 ナハティガルを押さえつけたように、強く確かな圧力が水面を伝う振動の如く広がり、男を床に押し潰していく。

「あああぁあああ! くっくるっ、苦しいぃいい! 止め、止めて」

「……私が」

「あ、あぁ?」

「私が、同じ言葉を口にしたら、貴方たちは止めてくれたんですか?」


 酷く優しい声だった。

 足蹴にされている男は、顔も上げずに呻く。

 音が消える。

 それが答えだった。

 ナハティガルは微笑む。


「そういうことだ――受け入れろ」

 ミシミシと骨が軋んでいく音を聞きながら、七人目であり最後の男は悲鳴も上げずに意識を手放した。



 ◇



「はー……」

 すっかり静まり返った騎士団の鍛錬所にて。

 ナハティガルは軽く伸びをしながら、ひとりその場に立っていた。

 そのまま冷めた目を向けた先は地面。そこには昏倒した騎士たちが折り重なる形で伸びており、一個のオブジェとなっている。

 製作者(アルティスタ)はナハティガル。

 冷めた目で廃品(オブジェ)どもを見つめる。


「お望み通り、お相手致しましたが――いかがでしたでしょうか?」

 慇懃無礼な冷たい声がしんとした室内に響く。

 ナハティガルの襟元は破られ、髪も解けて乱れていたが、その場に立つ様は無様ではなく優美であった。

 冷酷な空気を纏わせて、騎士を――いや騎士だった者たちを見下ろす。無造作に手の甲で口の端を拭えば軽い痛みが走り、血の香りがした。

 全く以て嫌になる。

「他にすることがあるだろうに」

 よもや最年少の従卒を呼び出して、集団で襲い掛かってくるとは思わなかった。

 しかも暴力――呆れたことに、性暴力という外道な手段だからもう救いようがない。

 鍛錬は嘘だった。少しでも期待した自分が馬鹿だった、とナハティガルは空虚な気持ちになる。

 騎士団とはいえ男だらけの箱庭。男色は珍しくない。

 とはいえ、これは違う。別物だ。

 力づくで組み敷くのはもはやケモノ。いやケダモノの所業。

 なので、つい抵抗に力が入ってしまったが、さて上手く手加減できたかどうか。

 骨の一、二本くらいは構わないだろう。勉強代として。危うくトルソーにしかけた衝動を理性で抑えたのは褒められるべきだ。


「……それにしても、とんでもないとばっちりがきたな」

 四騎士を引きずり落とす駒がどうと言っていた者がいたが、世迷言は勘弁してほしい。

(下級層の従卒一人で高位職の四騎士を失職させるなんて、出来るわけがないだろう)

 浅はかな騎士たちがいたものだ。

 誰かに入れ知恵されたのだろうが――「知るか」だ。

 暴行の実行者は彼ら。

 そして恐らく、今回が初めてはない。


(……この性犯罪者どもをどうする?)

 流石に看過は出来やしない。 

 いっそのこと、切り落としておくべきか? 彼らの足の間にある下劣で醜悪なモノを。

 欲の権化の源泉たるアレをもいでしまえば、二次被害も起きないのではなかろうか。

 ナハティガルは無言で己の手首を掴み、擦り――出現させたのは短剣。


 それはかつて『絶望に至る慈悲』と呼ばれた己の剣。

 痛みは与えないはずだ。

 痛みは。

 雄としての尊厳はどうだか知れないが――ああ、尊いものなどここにはあるわけもなかったか。


 地面にいるオブジェ――男たちの数は、七人。

 大罪と同じ数字であるのは何かの符号か?

 今のところ目撃者はいない。いればもっとややこしくなる。

(筆頭に知られる前に、片づけてしまおう)

 最近また過保護なまでに接触してくるようになった、白銀の騎士殿。

 あちらのほうが正直、彼らより何より『面倒くさい』。


「とりあえず……刈りやすいものを刈り取っておくか」


 血は流れなかった。一滴も。

 絶叫もなかった。一言も。

 赦しもない。一握も。


 ただ行われたのは断罪。

 粛々と。


 透明な何かが空を切る。

 見えないケダモノの――どうでもいいオスの断末魔が聞こえた気がしたが、幻聴だろう。

 鍛錬場内はどこまでも無音で、呻き声一つないそこは静寂の棺だった。



 ◇



「楽しみにしていたんだけどな」

 すっかり静かになった室内。

 薄暗い部屋の窓辺に寄りかかり、ナハティガルは小さく呟いた。

 片隅には兄騎士である――いやもう騎士ではない――男たちが七人、伸びたままそこにいる。

 積み重なった男たちの周囲は吐瀉物にまみれ、酷く汚れていた。

 窒息死でもされたら厄介だ。なので、部屋の隅に置いてあった水差しの水を魔術で操り、彼らの口腔内を漱いでおいた。手で触れるにはどうにも嫌悪があった為だが、構うまい。

 そんな男たちの足と足の間の布には、じっとりと濡れた黒い染みが広がっている。

 恐怖からか痛みからか。

 けれどもナハティガルには関係ないし、興味もない。

 尊厳?

 ないものを守るのは無駄なこと。そちらは時間が経てば乾くので放っておいた。


(浮かれた結果がこれか)

 心が重い。

 ここは、皆と一緒に鍛錬をする場所となる筈だった。

 ナハティガルは両手の平に視線を落とす。

 しばらく見つめていたが、この手は結局何も掴めなかったのだと理解して、溜め息を吐いた。

 剣術。仲間。絆。

 どれか一つは残ってくれても良かっただろうに。

 指先は冷たく、揮っていた拳にあった熱の名残はない。

 これが答え。仲間外れの小鳥のまま。


 乱れた髪を手櫛で整える。

 その手にあった短剣は、消えていた。黒絹の中に溶けるようにして。

 本当なら、鍛錬用の剣を握っていた筈だった。

 剣と言葉を交わし、もしかしたら笑っていたかもしれなくて。


(……もう過ぎたことだ。忘れよう)

 重い空気を払うように、窓を少し開けた。

 外は晴れているのに頬に当たる風は冷たく、視界が妙に暗く感じる。

(外でも……見ようか)

 隙間から流れ込んできた外界の空気を、室内の悪臭と取り替える。

 青臭い緑の匂いが鼻先を掠めた。どこに咲いているのか、微かに花の香りもする。

 香を焚いたような匂いだ、と思った。弔うようなそれが汚らしい男たちの穢れを少しだけ拭い、外へ掃き出してくれる。隙間から差し込んだ木漏れ日に埃が混じり、きらきらと輝いていた。


(皮肉だな。室内はこうも暗いのに)

 気分は晴れない。それどころか、ずっと重くなってしまった。

 胸の奥にあった仄かな期待は、すっかり消えてしまっている。


 ほんの少し前。

 この心には灯火に似た温もりがあった。



楽しみ尽きて悲しみ来る

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