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サブ  作者: ぶんぶく茶釜
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奇っ怪な人生

なぜこの世に性を受けたか…

気がついた時は、暗闇だった。

どこで産まれたのか、誰の子供なのか、未だ疑問である。

3歳までの記憶が全くない。東京オリンピックに抱っこされれて、甲州街道に行ったのはわたしだったのか。

風呂屋の近くの暗いアパートの一室。そこが私のうち。

両親と呼ばれる

戸籍上の二人はいつもいなくて、たまに二人が出くわすと喧嘩がたえない。

物が飛び交う争いだ。私は一人で目をギョロギョロさせ留守番をしていたのか。

母親の記憶、面影、温もり、匂い…無。

父親とは五十年過ぎても交流がない。

育てられた、一緒に生活をしていなければ、仕方のないことかもしれない。

両親とは未だ冷たい関係。

いずれわかるが、祖父母と叔父との四人の温かい生活。

それが二面性を持つ私となるのだ。

ババロアは誰に食べに連れていってもらったのだろうか。

柴犬は何処に行ったのだろうか。

保育園には誰が送り迎えをしたのだろうか。

長男の初孫なのに何故か写真が少ない。

0歳3歳までの出来事がその子供の人生が決まると言うが、私は何を見て、何を聞いてきたのだろうか。

両親は共働きで、父親は建築関係、母親はナース。そして二人とも宗教活動で朝から夜まで家にいない。

そこで祖母が登場する。ある意味略奪だと聞く。

私の名前はサブ。

両親に毎日ほったらかしにされ、見かねた祖母が私を一時的に預かる事になった。その軽い承諾が両親、サブの将来を左右した事を今誰も気がついていない。しかし、祖母にとっては、練りにねった計画だった。

そして、

祖父母と叔父との四人の生活が始まった。

両親が仕事に出たあと、祖母は風呂屋の近くのアパートにサブを迎えに行く。これが朝の日課だろう。

朝ご飯はまず食べていないから、遅い朝ご飯を頂く。推測できるのは、祖母の家も建築家だから、祖父と叔父のお弁当の残りだろうか。お米は近くの安藤米店からの美味しいササニシキかコシヒカリ。おかずは紅鮭、ひじき、きんぴらゴボウ、切り干し大根、煮豆、生卵をかけたご(カンまんま)この由来は卵を割るとカンと音がして、まんまである。自家製の漬物に味噌汁。幼少の頃から、将来を考えてか、バランスのとれた食事だったと思う。


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