第無章 最終話 この異世界より真実を込めて、君たちの未来に平和あれ
エピローグ 言葉は、僕たちの未来を繋ぐ一つの答え
『言葉』何気なく普段から僕らはこれを使っている。理由はただ一つ、それが相手に自分の意志を伝える事の出来る最も簡単なコミュニケーションだからだ。
僕らはこの言葉を使って誰かを助けたり、蹴落としたり、はたまた別の使い方をしたりして、果たしない成長を続けてきた。僕らが人間として生活するにはこの言葉と言うのは無くてはならない大切な道具だ。
でも言葉と言うのは便利な反面とても危険な武器になる。たった一言で簡単に人をも殺せる力を持っている。そう、言葉は当たり前のように存在しているけど、その力の重さを僕たちはきっと心の奥底で危険だと認識している。
僕らの口から出る言葉と言うのは、心の声のどの部分を伝えれば良いのかを考え、周囲の状況に合わせ文章を選び、構成する、そしてそれを言葉と言う形にして世界に送り出す。
僕らが世界で目の当たりにしている言葉とは、翻訳を繰り返し重ねたとても薄い心の声なんだ。
僕らは本当の心を世界に出す事は出来ない、全てを言葉にしてしまう事はとても怖い事だと知っているからだ。心を全て世界に出すのは、世界が滅びるのと同じだ。だから僕たちは考え、言葉を選ぶ。
でも、仮に僕らがみんな心を伝える事が出来たなら、世界は本当に滅ぶのか?言葉でそれをやればきっと滅ぶ。でも、僕ら人間が意志を伝えるのに必要なのは言葉だけだろうか?
きっと答えは何処かにある筈だ、言葉だけじゃ無い。心を伝える術がきっと何処かにある。僕はまだ世界に抗おう、答えが見つかるその日まで、答えの果てにある、遥か未来の先まで、僕たちは闘う。
この異世界より真実を込めて、君たちの未来に平和あれ。
エピローグ 命の王が見た景色
俺が背負うのは世界の罪。この戦いの中、俺はこの異世界の真実を知った。俺たちがこれまで戦ってきた全ては今この瞬間の為にあった。
あらゆる思想、信念、意志が渦巻くこの世界で、俺は命の王となった。
俺の名は桜蘭、名付けた親の名はニヒル アダムス。俺の名前は母が俺に授けた罪の名前だ、俺はそれを受け継ぐ。
そして俺がこの断ち切れなかった世界の罪に終止符を打つ。
今のこの世界に敵は存在しない、全てに於いて正しい答えも、それは結局誰かの思想の敵になる。
俺は世界の罪を全て背負う。正義も悪もない、この俺が全部終わらせてやる。
だから待っててくれ、俺が必ずみんなを救ってみせる。
シークレット 最終章 プロローグ
創歴???年
「っ・・・はぁ、はぁ!!」
「ん、流石に一気にはきつかった?とりあえず水飲んで」
八咫烏は私に水を差し出した。私は一気にそれを飲み干す。
「この出来事が記録にも残らなかった異世界の歴史、君が知りたかったのはここでの出来事でしょ?そ、全ては最終戦争が発端。ニヒルちんとルシフェルの大げんかが今のこの世界を作り出した」
「カラスちゃん、なら一層分からない事がある」
私は質問しようとしたら答えはその前に返って来た。
「あたしが教えられるのは過去、未来を教える事は出来ないの。ま、言いたい事は分かるよ、今のこの世界・・・発端はあの戦いだったとしても、こうはならないってさ・・・」
私の目の前にある景色・・・これを確かめる為に私はここに来た、全ての原因を辿れば何かわかると思った。けど、やはり何も分からなかった。
「君には世界がどう見えた?人間、誰しも見る世界は違うもの。例え全部の出来事を知り得ても別の誰かがあの過去を知った時世界はまた君とは違うものに見えてる筈だよ」
「彼には・・・どう見えたんだろう」
私は再び世界を眺めた。私は人間、神の転生者でも世界の支配者でも無い。ただの人間、ただ普通の人間と違うところは一つだけある、私は記録者、世界の全てを記録する者。
「お?行くのかい?」
「さよなら、私は行くよ」
「ケチ臭いね、またおいで。今度はただ単に語り合おうよ、なーんにも無いけど時間はあるんだし、ゆっくりとこの景色を眺めながらね、そこからまた見える景色があるものだから」
「なら、また来るよ。次来る時はきっと・・・」
「うん、その時ならきっと」
第無章 完
とりあえずこれにて第無章完結になります。後は最終章、そこで残った伏線を回収するとしましょう。
この作品のテーマは伝えられない心をテーマに書きました。結構バッドエンドな感じかつ中途半端な感じになるから結構書くのしんどかった・・・




