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第四十七週:図書館とくっつき虫(月曜日)

 さて。


 この広い広い宇宙には本当に多種多様で種々雑多で奇妙奇天烈摩訶不思議で尋常痛快四捨五入な文化や文明や歴史が出来ては消え、興っては亡び、流れては流されたりしたりしていなかったりする。


 で、まあ、幸いにと云うか不幸中の幸いにと言うか、その文化や文明や歴史の中で生きる我々生物種の寿命は、それら文化や文明や歴史の寿命に比べると極端に短く、それらの出来たり消えたり興ったり亡びたりとかを肌身に感じることは稀――と云うか本当の意味ではほぼゼロであったりなんかする。


 だからまあ、私のような素人歴史家にもお座敷が掛かって色々と文化や文明や歴史に関する講釈を垂れる機会が廻って来たりもするのではあるが、困った――と云うか可哀想なのは寿命のやたらと長い種族の方々である。


 と云うのも彼らは、その寿命がやたらと長過ぎるがために、例えばある惑星に立ち寄ってその地の音楽家が作った音楽に感動なんかしたとしても、次にその惑星に立ち寄る時までその音楽家が生きている保証もなければ、曲そのものや曲のスタイル、演奏のための楽器や音楽と云う文化そのもの、最悪の場合そこの惑星が残っている保証すらないなんてことが普通に起きたり起きなかったり、していたりしていなかったりするらしい。


 で、特に 《時主》と云う種族の方々は、やたらと長生きする割りにはその辺の感受性が大変豊かだったらしく (結構泣き虫だし)、ある時ある天才と云うか奇才が、


『そんなの悲し過ぎる!』


 と、想ったか叫ぶだかなんかして、


『ちょっとそう云う文化や文明や歴史のバックアップ用の惑星を作って来る!!』


 と、盗んだ亜空間航行バイクで“行く先も分からぬまま”に走り出した先で見付けた惑星を改造したのが、いま博士たちの居る 《カーウ》


 ――らしい。


 この惑星のHPに依れば。



(続く)

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