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第四十四週:結婚式と懐中電灯(土曜日)

 じゃあ、お二人は武術?か何かの先生で、さっきまではその 《サ・ジュジ》って騎士学校――どこかで聞いたことあるな――に居たけど、気が付いたらここに来ていた?…………そんなこと出来るの?


『理論的には出来ないこともありませんが、ご存知のようにこのポッドの外部には強固な理力フィールドが張られていますし、内部には 《見た目より中が広い》技術が施されていますので――出入口以外からの侵入は大変困難かと想われます』


 “理論的には”ってどう云うこと?


『“ディラックの海”と“バーソロミューの可処分特異分岐変換”はご存知ですか?』


 ……ごめん。どうすれば出来るかだけ教えて貰えれば良いや。


     *


 チーン。


 と、コントロールルームの片隅に置かれたハイパー加水調理器が鳴って、『デリバリー風タンジェリンチキン』が出来上がったことを報せた。


 ――Mrのストックの割りには普通に美味しそうですね。


「あー、それも美味しそうーー」


 と、木花咲希が言い、


「ねー、“味は保証しない”って樫山さんは言ってたけど普通に美味しそうよね」


 と、佐倉八千代が応えた。


「咲希ちゃんも食べる?」


 すると訊かれた咲希は、お腹の辺りをさすってから先ほどパクパクと食べたフィッシュカスタードのことを恨めしく想いながら――、


「ごめん、やめとく」


 と、涙ながらに答えた。


 ――それは乙女としての私が許さないわ。


「そう?」


 と、付属の割りばしを割りながら八千代。


「小張さんと坪井さんは?」


     *


「なんか美味そうな物を食べとるな」


 と、ス・イゲイは言い、


「我々も分けて頂きますか?」


 と、ウォン・フェイもそれに乗った。



(続く)

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