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第四十二週:パンクとショート(水曜日)

 と。


 まあそんな感じで。


 昨日お話した 《あらゆる宇宙のあらゆる時間のあらゆる空間にいくつも出来ることになった》らしい 《亀裂》は、大きくなったり小さく……はならないんだっけ?


 ……あ、ま、でも、亀裂同士で繋がっちゃったり、繋げられちゃったりヒューマノイドが二人ずつぐらいなら通れる程度に拡張されちゃったり、と想えば、あっちの宇宙やこっちの宇宙を行ったり来たりして、遥かなる過去に現れたり遠い未来を立ち去ったりとかしながら、まるで“迷路で出来た迷路”“過去と未来が入り込み更には星々までをも取り込んでしまった迷路”のような様相を呈して行くことになった。


 ――らしい。


 これも正直よう分からんけど。


     *


「ま、誰がこんなバカなことをやったのかは知らないがな」


 と、何処からともなく取り出した丸型のゴーグルを頭に着けながら大鼻の男性は言った。


「タイムトラベルなんかしてるとな、そう云う 《穴》や 《亀裂》にどうしても気付いてしまうもんなんだよ」


「へえーー」


 と、頭パンク状態のフェテスが応え、


 ――いま、結構スゴイこと言ったよ?


「それはそれはーー」


 と、“想考回路はショート寸前”のエリシャが続けた。


 ――アカン、色々聞き過ぎてこの子ら頭が廻っていない。


「それはさておき、そのゴーグル小さ過ぎません?」


 ――ってそっち?


 すると、この質問に対して男性は、


「前は大きいぐらいだったんだよ」


 と、ゴーグルのバンドを調整しながら律儀に答えた。


「前?」


 と、フェテス。


 ――大分太っちゃったとか?


「この身体になる前は細身のじいさんで、このゴーグルを貰った時は……確か女だった」


「女?」


 と、これはエリシャ。


 ――女だった?


「なんだ?生まれ変われる種族に会うのは初めてか?」



(続く)

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