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第二十五週:踏み台と抱擁(土曜日)

 うん?“ハッキリとしたお答えは――”って、目的地が 《地球》だと何か問題があるの?


「そうだよ、例の 《浮遊舎》ってとこに行くだけなんだからさ、別に何の問題もないだろ?」


『ええ、はい、確かに。《地球》は私の生まれ故郷でもありますし、その座標はしっかりと私のルート基盤にも刻み込まれています』


 だったら、何も気にしなくても良いんじゃない?


『確かに、4253年以前であれば、私もここまで心配はしないのですが、あれ以降 《地球》周辺の時空連続体に、若干ではありますが、異変が生じるようになりまして――』


 4253年?


「って、なんの年だっけ?」


『また今年、4261年に 《地球》があの座標に復活してからは、それまで居た場所の影響もあってか、更に時空連続体の不安定度が増しており――』


 あ、え?そうなの?


「ごめん。どう云うこと?」


 いや、僕もずっと西銀河の取材旅行で出てたんでこっちのニュースとかは全然追い掛けてなかったんですけど、4253年ってのは、《地球》が破壊――と云うか 《ホーライ・カスケード》に連れて行かれた年なんですよ。


『はい。その通りです』


 で、去年になって、例の外部化粧室跡地の買収工作も終わって――、


「“外部化粧室跡地”?」


 ま、そこは第一部を読んで下さいよ。


「はあ」


 で、どうにかこうにか今年のお正月に元の座標に戻ることが出来たんですけど…………ごめん。万歳万歳・大団円じゃなかったの?


『確かに、《地球》の復帰と云う意味ではその通りですが、問題はその後の影響なのです』



(続く)

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