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第二十三週:穴とプラネタリウム(火曜日)

 さて、と云うわけで。


 ここで筆者的には、《アナーク・プラネタリウム》で投影されている『最新の天体物理学計算に基いたビッグバンの再現映像』を描写してみたいところではあるのだが……、


「あんなんアンタみたいな素人が手ぇ出してエエもんちゃうぞ――各方面からの集中砲火受けて炎上でもされたらコチラも困ります」


 と云う新編集長の有り難い御託宣もあり、その辺りはモヤッとした感じで以降は書くことになりますので、皆さまその旨御容赦のほどよろしくお願い致します――ちぇっ。


     *


『――と、このような経緯から、騎士の中でも特に「この世のモンちゃう」「まったくもって理解出来ん」「イン=ビト王の身内にしか……あ?身内も出来んのん?!」と言われ続ける最大絶対極大奥義 《最大剋星龍捲風》には『ビッグバン・セオリー』と云う二つ名が付けられることになったワケです。』


 と、宇宙開闢のすさまじい光景をバックにホログラムお姉さんは続けていたのだが――、


「ごめん、エリシャ、実際、酔って来たみたい……」と、無重力酔いのせいで顔を真っ青にしたフェテスが言い、


「え?ちょっと!アンタ待ちなさいよ!あーもう……お手洗い行く?」と、シャ・エリシャは応えた。「ごめん、フラウス君。私こいつをお手洗いに連れて行くわ」


「あ、なら、僕も一緒に――」


「いいのいいの、フラウス君は楽しんでて」


 そう言いつつエリシャは、今にも吐き出しそうなフェテスをプラネタリウムの出口まで連れて行った。


 そんな二人の背中を少し羨ましそうに見るフラウスだったが、そんな彼の視界にちょっとした違和感を感じさせる人物が入って来た。


 そう“彼”は、子供や家族連れで賑わう館内に不釣り合いな空気を纏っていたのである。



(続く)

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