0039メリーゴーランドに乗りましょう
「さて、次の商品は何でしょうか?」
「次の商品はこれ、『メリーゴーランド』です」
「メリーゴーランドって、遊園地とかにあるものですよね。これはそうは見えませんが」
「あくまで商品名なので遊園地の物とは違う物ですよ」
「では、これで何ができるんですか?」
「何とですね、これはタイムマシンなんです!」
「嘘~。そんな物があるわけ」
「無いとお思いでしょうが、この我が社が数十年を費やして造った『メリーゴーランド』は、本当に時間を飛べるんです。論より証拠と言いますし、まずは実際に使ってみましょう」
「どうすればいいのですか?」
「まずはこの隅にある画面をタッチして、飛びたい日時を入れてください」
「はい。……今から2分後に設定しました」
「そしたら二畳程のマットの上に両足を置けば、5秒後に時間を飛ばしてくれるんです」
「では、乗せますよ」
「はい、どうぞ」
「…………――」
「では、彼女が飛んだ2分後まで、詳しい操作説明をしていましょう」
*******
「という訳で、もし万が一間違って入力した場合も安心して戻ってくる事ができます。そろそろ2分が経ちましたね」
「――…………」
「お帰りなさい」
「ただいま。ここが本当に2分後なんですか?」
「勿論です。腕時計を見比べてみましょう」
「あっ、本当に2分経っています」
「はい」
「でも、こんなに凄いものなんですから、お値段が」
「ご安心ください。我が社が精一杯努力した結果、なんと税込み価格、99万8000円でご提供させていただきます」
「99万8000円! 安~い」
「送料は我が社の全額負担。さらに複数回払いでの金利も我が社が負担いたします」
「ふとっぱら!」
「画面下に出ている電話番号をタッチしてご注文ください」
「「『メリーゴーランド』に乗りましょう!」」
「さて、次の商品は何でしょうか?」




