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0015今日も世界は進んでいく

 空中都市。

 ここに住む種族は定住を好まない。

 そのために、空中に浮かぶいくつもの大陸を渡り歩いてきた。

 そして今日、都市を捨てて、新しい大陸に移動する。


「皆、準備はよろしいかな?」


 白髪に白髭。それらは伸びきり、地面に着かんとしている。

 彼は空中都市の、いや正確にはこの種族の長だ。

 もう何度も繰り返してきたこと。

 移りたい人が移り、そうでない人は留まる。


「それでは、行こうか」


 二つの大陸が接触している僅かな時間。

 その間に、全員の移動を完了させなければならない。

 まずは子どもと老人。そして女。それから男が移り、最後に長が移った。


「ではな。新たなる世界で」

「ああ、長も。新たなる世界で」


 別々の大陸に足を付けた、長と屈強な男は、短い挨拶をする。

 それは、この種族のおまじないの言葉。

 新しい世界も、平穏でありますように。


*******


 新しい大陸での生活。

 それまでの生活が一変するが、それも最初の数週間のみだ。

 落ち着けばまたいつもの生活が戻ってきて、そして別の大陸が近付いてきたら移動をする。

 そんな生活。

 時々そこに以前から住んでいた住民と一緒になる事がある。そこで、子孫を繁栄させる。

 ずっと旅を続け、様々な世界を見、そしてそれを伝える。それが彼らの日常。

 どこかで彼らは世界を移動する。

 そうやって今日も世界は進んでいく。

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