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夏生詩集2

こわいこと

作者: 夏生

怖いから

眠れないと泣く

息子

私の腕にしがみついて

離れない



楽しいことを

考えなさい


ダメ、出来ないよ


計算練習は?


もっとダメ



私が過去に試したものは

あっさり却下

ではどうしましょう


怖いこと、はどこにあるの?

息子は自分の額を指さした


小さな額に口づけて

怖いこと、吸い上げ

窓をあけて、夜の中へ

ぷっと、吹き飛ばした



息子はにっこりして

私にしがみついた


私が息子の年のころ

心に突き刺さったこわいことを

取って欲しかった

忘れさせて欲しかった


こわい、と言うのがこわかった


未だに私の心の奥の奥にある

こわいこと

誰か吸いとってはくれないか










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