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豆乳女・古本巡りの旅

時刻は正午。


私と佳子は一件目の古本屋をでたところだった。


「ま、まさかこんなところで絶版したはずの漫画の原作本が見つかるとは・・・」


佳子は欲しい本が見つかって震えている。

私も5冊買った。

5冊買ったら安くなるなら、買わないわけにはいかない。

私は少しジャンプしてリュックに入っている本の重さを確かめて、思わず笑顔になる。


「ホント本買うと嬉しそうだよね」


震えから立ち直った佳子がこっちを見ながらつぶやいた。


「本が好きだからね」

「ぐはっ!なんだこの眩しい純粋な笑顔は!ぐっ!スカウターが壊れただとっ!これでは戦闘力が測れない!このままでは・・・」


ハイテンションの佳子がなんか騒いでいる。


「楽しそうだね」

「ちょっと!ここはつっこむ所でしょ。スカウターってなにさ!とか、戦闘力ってなんだよ!って」

「じゃあ次行こうか」

「もういいです・・・」




時刻、12時45分。


二件目の古本屋をあとにした。

私も佳子も特に欲しい本もなく、何も買わずに出てきた。


「なんか微妙だったね」

「うん。お腹減ってきた」


欲しい本が見つからなかったということもあり、若干冷静になっていた。

一件目のドーピング効果が切れたみたいだった。

頭が冷静になると、お腹が空いてきたのを感じた。


「どこいく?」

「うーん。ジャンクフードが食べたいかも」

「ずいぶんピンポイントだね」

「よし。じゃあそこの通りにロッテがあったはずだからそこに行こっか」


ほぼ目の前にあったロッテリアに入った。


二人でセットを頼むと2階の席に座った。高所恐怖症の佳子がさっきとは違う意味で震えていた。

壁を向いて座れるカウンター席に並んで座った。


「なんで2階選んだのさ!」

「だって1階あいてないんだもん。仕方ないじゃん」

「遅刻した私へのあてつけか!」

「はいはい。じゃあ食べよっか」

「むー」


唸っている佳子を横目にてりやきバーガーを食べ始める。

ちなみに佳子はエビバーガーを食べている。

ドリンクは二人ともバニラシェーキにしている。


「今更だけど、シェーキってこの時期だとちょっと寒いよね」


佳子に言われて気づいたけど、たしかにこの時期に飲むものじゃないと思った。

先に注文していた佳子のシェーキが美味しそうだったので、つられて頼んでしまった。

でもシェーキは美味しい。

ロッテのシェーキが一番美味しいと思ってる。


「ロッテのシェーキは日本一ィイ!」

「あ、そこは世界一じゃないんだ」

「世界に羽ばたいたことないからね」

「たしかに正論だ」


てりやきバーガーを食べ終わった。


「さて。お腹も落ち着いたことだし、そろそろ詳しく聞こうかな」

「何を?」

「ここまで来てとぼけるなんて許さんぞ!和くんに言いつけちゃうわよ?」

「あ!ちょっと私のスマホ!」


パーカーの中に入れていたスマホがいつの間にか抜き取られ佳子の手の中にあった。


「早く言わないと和くんに変なメール送っちゃうよ~?」

「わかったから!言うから!言うから返しなさい!」

「ちょ、ちょっと、そんなマジで怒らないでください!」


そんなに怖い顔をしていたのだろうか?

何はともあれ、佳子は素直に返してくれた。

人に携帯の類の物を見られるのは、たとえやましくなくても気分のいいものじゃない。


「まこちゃんてば佐々木くんのことになると必死になるよね」

「え?そうかな?いつもと同じだよ」

「ソンナバカナ」

「なぜカタコト?」

「気分です。さていろいろ聞こうかしら」


カウンターに両肘を付いてニコニコしながらこちらを見て言う。

こうやって見ると佳子も可愛いと思うんだけどなぁ。

性格いいし、可愛いし、付き合い良いし。

言うこと無いじゃん。私が男なら佳子と付き合ってると思う。


「なんで佳子は彼氏できないの?」

「んー・・・多分私が二次元にしか興味がないからじゃないかな?」

「そんなもんなの?」

「そんなもんなんじゃない?きっと私なんてオタクだからモテる要素がないもんなんだよ」

「さいですか」


今現在、佳子に恋愛に使うための脳みそがないことが分かった。

その後、和くんの話をすることになった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

よろしければ感想とか書いていただけると嬉しいです。


なんか進展がないように見えますが、ちょっとしたハーフタイムみたいなものだと思っていただければ幸いです。


という訳で次回もお楽しみにー!

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