番外編・山田佳子目線
前回のあとがきでも言いましたが、今回は番外編です。
佳子目線でお楽しみください。
「豆乳のどこがいけないって言うのよ!」
「別に悪いなんて言ってないだろ!ただ栄養ドリンクのほうがからだに良いって言ってるだけだろう!」
またあの二人はケンカしている。
顔を合わせば豆乳だの栄養ドリンクだのって言い合いしている。
まぁ私はどっちも興味はないから第三者でいいけどね。
「豆乳は女性の味方なのよ!そんなこともわからないの!?」
「そんなこと言ったら栄養ドリンクだって働く人間の味方だろーが!」
ほんとにしょうもない争いだと思う。
そのへんは個人の趣味ということにできないのだろうか?
「真琴ー。そろそろお腹すいたからいこうよー」
もう10分ぐらい口論していた。
真琴が豆乳鍋をご馳走してくれるというから来たのに、帰りに立ち寄ったコンビニで佐々木くんに会ってしまったのだ。
「おい!逃げるのか?」
「ここは私の負けにしてあげる。でも次はぎゃふんと言わせてやるんだからね」
ぎゃふんか・・・
そうだ。面白いこと思いついた。
「佐々木くーん。よかったら君も来ないかい?」
「佳子!なんでこんなやつ!」
「ほら真琴」
真琴の耳に顔を寄せて、小さい声で囁く。
「ここで豆乳鍋を食べさせて、豆乳の素晴らしさを教えてやればいいじゃない!」
真琴の顔を見ると、何かを考えているように見える。
きっとイメトレしているんだろう。
クックック。結局はみんな私の手のひらの上で踊り狂うのさ!
「いい考えね。おい栄養ドリンク男!うちに来て豆乳の素晴らしさを教えてやる!」
「・・・どういう意味だ?」
「これから私が豆乳鍋をごちそうしてやる。それを食べたらお前も私への態度を改めるだろうと思ってな」
「けっ!だれが行くかよ!」
「あれ?もしかして栄養ドリンク男さんは豆乳飲めなかったりするんですかぁ?」
バカにしたように真琴が言う。
あんたも牛乳飲めないでしょうが。
「なんだと?俺は豆乳ぐらい飲めるぜ!バカにすんなよ?」
「なら断る理由はないはずよ!」
「いいじゃねぇか。上等だ!行ってやろうじゃないか!」
バカキタ━━━(゜∀゜)━━━!!
ここまでバカだと清々しいな。
こうしてまさかの(私にとってはしてやったりの)お食事会が開かれることになった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ボツ作品ですが、こっちのほうが面白ゲフンゲフン。
次回は登場人物が増える予定です。
お楽しみに!