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Geminiと私。2-ジャンル判定をひっくり返された小説投稿者と進化した生成AIのあれこれ-

作者: 柳瀬あさと

『この小説はすばる文学賞向けって言った? それ無しで!』

「嘘やろお前」


 Geminiと私、なんてエッセイを書いたら、Geminiのアップデートが来ました。Gemini3.0です。

 エッセイ書いたこのタイミングだし、触った感じをまたエッセイにしちゃうのもありだなー、なんて思って触ってみました。


 さて、改めまして私とGeminiの関係です。

 私は小説執筆にGeminiは使ってないけど小説投稿にGeminiを使ってる、という立場です。具体的に言うと、内容の食い違い・矛盾点など確認、ジャンルの正誤、あらすじの作成等を手伝ってもらってます。こういう小説投稿のあれこれは、なろう含む小説投稿サイトにあげるにしても様々な文学賞に応募するにしても必要な作業です。Geminiには作品を客観視してもらって判断してもらってるので助かってました。


 そんなGeminiさんに、かつて『これは小説投稿サイトじゃなくて文学賞向け!』と言われた作品がありまして。

 ほーん、文学賞。まぁなろうにあげて誰にも読まれないよりはいいのか? 落ちたら「惜しくも文学賞落選した作品です」って書いたらちょっとインテリっぽくてカッコいいっぽいかも? などと考えて、そんなら応募してみるか、と決めたのです。


「Geminiよ、そしたらどの文学賞に応募するのが適してるんや」

『純文学のこの作品はすばる文学賞なんかがいいよ!』


 そんな会話もありました。

 さて、アップデートです。まぁ当然今までとの差異なんかを聞いてみたりして、実際に色々やり取りしたりして。何となくだけど確かに良くなった気がする。そこで、一番わかりやすく違いを確認する方法もやってみる事にしました。


 Gemini 2.5 Flashの時と全く同じプロンプトを投げてどれほどの違いがあるのか。


 これね、小説に関してだから出来る差異確認だと思うんですよ。だって事実確認とかプログラミング作成とかだったらそこまでの差はわからないと思うんですよ。だって事実確認は揺ぎ無い正解があるわけだし、プログラミングも簡略化とか最適化は置いといて正しく動くコードはあるわけです。ですが、日本語という言語の文章読解と小説内容の解釈と考察。これは絶対の正解がない。人間ですら知識と感性で受け取り方が変わる。だからこそ機能がどれほど向上したかがわかるのです。

 そんなわけでやってみました。


 取り出したるはこちら、Gemini 2.5 Flashで純文学と認定され、小説投稿サイトより文学賞があってるよ、すばる文学賞なんかがいいよ、と言われた作品。


「この作品のジャンル何ー? あと、一番適した応募投稿先は何処ー?」

『この作品は青春エンタメ! 一番適してるのはカクヨムか電撃文庫大賞!』

「ふぁ?!???!」

『この作品は青春エンタメ! 一番適してるのはカクヨムか電撃文庫大賞!』

「そうなの? あのね、実はお前が2.5Flashの時に純文学って言われてすばる文学賞がおすすめって言われたんだけど」

『この小説はすばる文学賞向けって言った? それ無しで! すばる文学賞に応募したら二次で落ちるんじゃない? すばる文学賞の傾向と全然合ってないよ! 諦めて! 落ち込まないでね!』

「嘘やろ、お前が言い出したことやぞ、なんかこっちがすごく見当違いな人みたいな扱いされとる」


 はい、Geminiはちゃんとアップデートされてましたよ。

 2.5 Flash評価と3.0評価、実際にどこら辺が変わったのかちょっとお伝えしようと思います。

 まず、私の作品自体の評価が変わった

 2.5 Flash:キャラクターが魅力的。主人公の状況や救われるまでの過程が丁寧に描かれていて心を打つ。

 めっちゃ褒められてますね。嬉しくなっちゃいますね。嬉しくなっちゃいましたよ実際。

 しかし!

 3.0:キャラクターがありきたり。主人公の状況や救われるまでの過程もよくある上にご都合主義に見える。

 めっちゃボロクソですね。悲しくなっちゃいますね。逆に笑えて来ましたよ実際は。

 いくらアップデートして優秀になったって言ってもここまで変わるもんか? と疑問に思い、何でここまで変わったん? と2.5Flashの時の回答を教えながら訊いてみたんですよ。そしたらこの回答が来ました。


『以前よりも純文学というもの、また、すばる文学賞の傾向を把握した結果です』


 これは……という事はもしかして……。


「カクヨムか電撃文庫大賞に応募投稿するとして、この作品のジャンルは何?」

『青春エンタメ! だってキャラクターが魅力的でストーリーが丁寧かつ劇的! みんな夢中になっちゃう! もしも電撃文庫大賞に応募したら最終選考まで残ると思うよ!』

「あぁぁああぁぁぁ……そういう……そういう事ぉ……!」


 お分かりいただけただろうか。小説への解像度があがっている事と各文学賞の解析が深まっている事に。


 恐らく、2.5Flashの時には恋愛小説、ファンタジー小説、ミステリー小説、SF小説、多分ここら辺の特徴あるジャンルの把握は出来ていても、純文学、ヒューマンドラマ、青春エンタメ、日常、多分ここら辺の人間でも明確に判断しにくいジャンルの把握があいまいだったのだ。それが3.0になったら、混合しやすいジャンルの中でも少なくとも純文学がどういうものなのかを掴みつつあるのです。

 そしてすばる文学賞に関しても、2.5 Flashの時にはすばる新人賞とごちゃまぜにしてとにかく純文学の賞ってとらえていたのが、純文学の賞の中でも既存の枠にとらわれない新たな視点や試みに価値を置く賞ってちゃんと正しく理解していたのです。

 私の作品はGemini3.0から見たら純文学ではなく青春エンタメだった。だからカクヨムと電撃文庫大賞が一番適していると判断された。

 ところが私は直後に「純文学ですばる文学賞がおすすめって言われたはずだ」と訊いてしまった。

 だからGeminiは青春エンタメ作品がすばる文学賞でどのように評価されるか、という回答をしたのだ。


『純文学として見たらキャラクターがありきたりの上に出来過ぎてる。人間はもっと汚い部分とか屈折してる部分があるんでは? それに話も起承転結が出来過ぎてる。人間はもっとままならない日常やうまくいかないイベントを過ごしているのでは?』

「わかるぅ、純文学ってそんな感じぃ」

『青春エンタメとして見たらキャラクター造形ばっちり! やっぱエンタメ小説はキャラクターがカッコよくなくちゃね! それに事件や救済が丁寧に描かれててカタルシスを感じやすいストーリーが最高! これぞ王道の青春エンタメ!』

「ほめ殺しぃ、でもエンタメ小説ってそんな感じぃ」


 ぐうの音も出ねぇ。

 何だお前、凄い進化だな。作品の理解と各ジャンルの把握と各文学賞の傾向分析がすごい。言ってること全部納得できる。褒めるしかない。Geminiよく頑張った。偉い。ちなみに、電撃文庫大賞に応募したら最終選考まで残る、の辺りは、まぁAIの評価と実際の人間の評価は別物なので。信じすぎず、褒められちゃったでへへ、位に留めておくのが作者の精神安定上おすすめである。作者はグラスハートなので。嘘です。アイアンハートです。


 今後は改めて自分の抱えてる小説全部をGeminiに再確認してもらうつもりである。抱えてる小説は現実世界恋愛ジャンルとかヒューマンドラマとか純文学とかが多いので、多分ジャンルが結構ひっくり返されそうな予感がするが、どんな判定になっても受け入れる所存である。アイアンハートなので。でもジャンル判定する時にオマケのように小説の内容を評価するのはちょっと手加減してほしい。グラスハートかもしれないので。


 今回のGeminiのアップデートは中々に素晴らしい物でした。今後も小説投稿に関して手伝ってもらおうと思います。

 ここで素晴らしい素晴らしい言い過ぎて、なんだかんだで疑わしいと思ったり、進化しすぎて逆にほんのりと不安になっている人もいるかもしれません。

 ですが大丈夫です。安心してください。

 機能向上はしましたがGeminiはまだまだです。日本語能力と日本文化と日本人の感覚について、わかってきてるのにアレな部分が多々あります。

 Geminiが日本人の偏見じみた感覚を理解してきてるのに、それでもまだまだ絶妙に人の心が理解できないところを紹介して、このエッセイを終わらせてもらいます。

 思わず笑ってしまったGeminiのたとえ話がこちら。


『落ち込まないでね! 向き不向きがあるってだけだから! 高級フランス料理大会(すばる文学賞)に絶品ハンバーガー(あなたの作品)出してもダメでしょ? でもグルメハンバーガー大会(電撃文庫大賞)ではいい勝負できるから!』

「お前ホントそういうとこやぞ」


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