異世界転生の始め方
初めての投稿なので優しく見てくれたらうれしいです!
異世界転生
それは現代の世界で死んでしまった主人公が異世界に転生し新たな人生を謳歌するための方法。
チート能力を手に入れての無双生活、沢山の女の子とのハーレム生活、その他もろもろ頭が痛くなるほどのたっっっっくさんあるわ。
「おい…さっきから何言ってんだ…?」
「…え?…聞いてた?」
「…ああ…」
「…」
ここは天界、異世界転生するときによくいる女神様達が暮らしている場所、ここで女神は転生者をそれっぽい魔法陣を使って転生させている。以外にも普通にチェーン店があるし、普通に銀行もあるし、普通にパチンコ店もある。案外普通の町と変わらない。
「…で、なんで俺を呼び出したんだ?アミ?」
「女神アミティラ様よ!?私結構偉いのよ!?あとさっきの独り言は忘れなさい!?」
自分のことを女神といっているこの女はアミティラ、異世界転生させる転生者を異世界に送り出す仕事をしている。なお、送り出した転生者から何かしらのプレゼントもメッセージも送られたことはないらしい。
「本題に入るわよ、ガイ?」
「はいはい、どうぞ。」
カリマ・ガイ。女神アミティラもとで働いている人間の一人。そしてこの物語の主人公の俺だ。俺は天使とかそういうのではなく、ただの人間なんだ。
「最近、様々な異世界で異常事態が発生してるのよ。」
「異常事態?」
「そう。私たち、女神が関与していない転生者が増えているのよ。普通、異世界転生っていうのは天界にいる女神だけができることなのよ。チート能力付与も強さの限度が決まっているし、転生者の人格も隅から隅まで調査される。だけど異世界のバランスを崩しかねないし、性格も終わっている転生者が増えてきてる。このままじゃ何個かの異世界が制御できなくなるのは時間の問題よ。」
「ふ~ん、大変だね。」
「他人事みたいに言わない!」
アミティラは困った顔で会話を続けた。
「だから先月、天界議事会でそれらに対する対策が私たち異世界転生管理第7課が担当することになったのよ。」
「…つまり、誰かが勝手に異世界転生させてるからぶっとばしてこいと?」
「まあ最終目標はそうね。でもまずは、それぞれの異世界を見てきて何が起きているかの調査、あわよくばもらったチート能力を悪用する転生者を捕まえてほしいのが、最初の仕事よ。あなたには早速今日、その異世界に行ってほしいの。」
「…え?今日?」
今の長ーーーーーーい話を退屈そうに聞いてた俺も最後の言葉は聞き漏らさなかった。まさか今日、言われたすぐに。
「…待てよ、俺今帰る気でいたんだぜ!?能力のエネルギーの管理に下級天使兵の訓練!!やっと終わらせて帰ろうと思ったのに…」
「仕方ないじゃない。天界には人材が少ないんだから。」
「仕方なくねぇ!!…はぁ…残業代は出してくれよ…」
「もちろん!」
俺は自分の頬を強く叩き、気合いをいれる。今から絶対にめんどくさい仕事をしなければならないのだから。
「気合十分ね!仕事道具はあっちの異世界に送るからまずは左耳にこれをつけて。」
「これは?」
「ふふん!聞いて驚きなさい!これはただの通信機なのではないわ!マップ機能にレーダー機能、最新のニュースだって見れるし、通販もできる優れものよ!」
「はぇ~すっごい」
「さあ!救世主ガイよ!困っている人を助け出し、世界を救うのよ!」
「…ダサッ…」
「黙れ!さっさと終わらしてこい!」
足元の魔法陣が光りだした。異世界へ転生させるための魔法陣だ。ちなみにクッソ眩しいのでサングラスを用意しておこう。
「ほな、行ってくら」
「お土産買ってきてね!」
「…楽観的なやつめ…」
周りを包んでいた光を消えて周りの光景が見えてきた。目の前には見上げるほど大きな城壁があり、周りには草原が広がっている。
「…この光景、何回も見た気がする。」
『なんで異世界ってこうバリエーションが少ないのかね…?』
「ウオッウルセビックリシタ!?」
左耳から通信機を通してアミティラの声が聞こえる。ずっとこいつの声を聞いていると気が狂いそうだから音量を下げておこう。
『ここの異世界番号はU187、ごつ普通に魔王がいてごく普通に国がピンチを迎えているごく普通の異世界よ。目の前の国はこの国の中心、アールグレイ王国よ。』
「はへ~まぁ、まずは情報収集だ。某RPGでも情報収集は大事だって言ってたし」
『なら仕事道具を送るわ。受け取って!』
目の前に光のゲートが開き、そこから少し大きめのリュックとシンプルな剣が出できた。リュックの中はぎっしり物が詰まっている
「財布に、冒険者手帳…よくあるセットだな...」
『一旦武器は剣だけ送っとくわ。他にほしいものがあるなら言いなさい。いつでも送ってあげるわ。』
「へいへい。」
「はいはい!新鮮な野菜が入ったよ!買っていきな!」
「うちの武器はどれもピカイチ!どんなモンスターでも一撃だ!」
「薬草にポーション!冒険に必要なものが揃ってるよ!」
城壁の巨大な門をくぐれば、賑わった市場が見える。人も多く、変な所は見られない。
「民間人の異常はなさそうだな。」
『そうね。ならギルドとか行ってみたら!』
「え~俺ギルドの空気苦手なんだよ!なんか皆腹黒そうだし…」
『文句言わない!仕事よ!仕事!』
町の中の目立つ所にあるギルド、ここで冒険者達が依頼を受け、討伐に向かう。だが俺の勘がいっている。ほとんどのギルド中には美人の受付嬢がいる。胸は大きい。
自分個人の意識を抑え、ギルドに入る。
「…」
『送った冒険者手帳にライセンスが入っているからそれをギルドの人に見せなさい。』
「ようこそ!冒険者ギルドへ!登録ですか!依頼の受付ですか!」
「…いや、ある情報を集めている。」
ここで一旦さっきの勘の答え合わせをしておこう。たしかに美人の受付嬢がいた。しかし、俺は驚いていた。なぜなら…
(この受付嬢…胸がねぇ!?)
そこには見事なぺったんこがあった。それはもうぺったんこだった。ミニスカとか着ているし、髪のロングだ。ここまでは普通の受付嬢だ。しかしぺったんこである。
(悪いな。俺は巨乳派なんだ。)
「この辺りに何か異常現象が起きてないか?些細なことでも何でもいい。」
「異常現象…?あぁ、最近、王宮の周りに変な服を着た人がいててすね。私は受付嬢ですから、様々な国の服は見たことありますが、あんな服は見たことないですし、動きもなんか怯えているようか感じでしたね。」
「変な服…?すまん、もう少し詳しく頼む。」
「はい。男性の方は黒色の服を。女性の方は紺色の服に赤いリボンがついてましたね。まあそんなに近くで見ていないので詳しくはわかりませんでしたか。」
「いや十分だ。感謝する。」
黒い服と紺色の服とリボン…
「制服じゃねーか!?」
『つまり…』
「異世界転生者の可能性が高い!」
糸口が見えてきた。これならできるだけ早く帰れるだろう。あとは行動あるのみだ!
本当に早く帰れるよな…?
ここまで読んでくださりありがとうございます!
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